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シルバーアクセサリー純銀粘土PMCでつくる「狛犬根付チャーム」@Hama House

[えだまめ] 2018年6月18日 09:00

子連れ特派員のえだまめです

たびたび我が家のご近所・Hama Houseでのイベントに参加させていただいている今日この頃。

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今回も素敵なイベントに参加させていただきました。

それは・・・

『シルバーアクセサリー純銀粘土PMCでつくる「狛犬根付チャーム」』というもの。

DSC_3218-1.jpg※写真はプロの先生が作った見本品です。

 

・・・実はえだまめ、美術・図工の授業は平常点だけで点を取るタイプの超・不器用人間。

アクセサリー作り・・・興味はあるけど、果たしてできるものなのかしら?

しかも子連れだし。

勇気をもって事前に「子連れ参加、OKですか?」と問い合わせたところ・・・

「ホットプレートを使う場面があるので、その時に手を出さないようにだけ注意してもらえれば大丈夫です」とのこと。

娘あずき(3歳になりました)を頑張って御して見せる・・・!!!!と気合を入れて参加してまいりました。

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講師をしてくださったのは三菱マテリアルトレーディング荒川さん。

「三菱マテリアルトレーディング」は企業対企業の取引がメインで様々な金属部品を扱っていらっしゃる会社なのですが、本社がこの近くのオフィスビル「日本橋浜町Fタワー」に入居されているというご縁もあり今回のワークショップを開催してくださったのです。

 
まず、机の上には今回使う道具類が。

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その中には厳重にパックされている純銀粘土と共に「練り消し」。

???と思っていたのですがこれには理由がありました。
 

実は、今回使う「純銀粘土(PMC)」。

乾燥しやすい素材なのです。

なので、ぶっつけ本番で手順の説明をしながら純銀粘土を扱うとあっという間に乾燥して使えなくなってしまう・・・という恐れが。

そのため、まずは練り消しを使って手順の説明を聞きつつ私たちも練習です!

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この時点で、うまくいかないからと言って何回もおんなじところに線を引こうとすると

却ってきれいじゃなくなる・・・なんてことを体験的に学んだ後に

いよいよ、本番!


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粘土の乾燥を防ぐために超!集中して一気に作業をしていたので途中経過の写真は残せないわけですが・・・

練り消しよりも若干柔らかだったりする純銀粘土に手こずりつつもどうにか形にはなった気がします。

・・・しかし、何だか猫っぽいわ。犬というよりも。

※出来上がってから、耳のつく位置&角度で犬っぽくなったのではないだろうか?

 という話になりました。・・・なるほど。次回以降気を付けます。
 

ちなみに、「一気に作業中」の間の娘あずきの行動。

Hama Houseブックカフェなので、小さい子向けの絵本もたくさん。

ここの本は購入もできますし、もちろん店内で自由に読むこともできるのです。

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あずきお気に入りの絵本もそこにはあったので、せっせと本を持ってきては読み・・・を繰り返しておりました。

Hama Houseの担当者のA様にも本の出し入れを手伝っていただきましたので、母えだまめ「一気に作業中」モードになれたのでした。

A様に感謝です。
 

一気に作業中、が終わったらお待ちかねのティータイム!

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やはり本社がこの近くのオフィスビル「スカイゲート」に入居されている、雑貨ブランドのKEYUCAの焼き菓子とスーパーや薬局・レストランなどが入っていて浜町の住民の生活になくてはならない複合商業施設「トルナーレ」に入居しているパティスリーイソザキの焼き菓子付きです。

 

どちらも美味しくもぐもぐしながら、まずはそもそも「純銀粘土(PMC)」って?というお話を。

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PMCとは「Precious Metal Clay」の略。

純銀粘土の場合は「銀」「水」「糊(結合剤)」が均等に混ぜ合わさっています。

自由に形を作ることができるので、自分サイズの指輪やオリジナルのアクセサリーを作ったり造り手の創意工夫でどんなものにでもチャレンジできるものなのです。

http://www.mmtc.co.jp/pmc/how_to_make.html

↑こちらの「PMC」紹介ページでは動画で作品作りの手順を公開中です。
 

そして、どうして水天宮と犬に関連性があるのか、という話もご説明いただきました。

犬は安産の象徴。なので水天宮には戌の日に妊婦さんが大勢お参りされるのですよね。

せっかくこの土地で行うので、まずは土地にちなんだものを・・・ということで題材を選ばれたそうです。

 
さて、先ほどご紹介したように「銀」「水」「糊(結合剤)」で出来ている「純銀粘土」。

これが「銀」だけの状態になるための次のステップが「乾燥」です。

ここで粘土の中の「水」をとばして「銀」「糊(結合剤)」だけの状態にするのです。

おうちでは一日かけて自然乾燥、とかドライヤーを使って、という手段もありますが

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今回はホットプレートを使います。

写真だとイマイチですが(すみません)

よく見ると・・・ちゃんと湯気でてました!!

作品たちからちゃんと湯気が出切ったら・・・。

 
いよいよ、「焼成」です。

ここで「糊(結合剤)」の成分が飛んでいって、めでたく「銀」だけの状態になるわけです。

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今回はこんな形の炉を使いましたが、実はおうちでも造ることができるように

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初心者向けの固形燃料を使うポット型の炉で、簡単にできるものもあるのだそうです。

固形燃料(旅館で食べるごはんのときに、よく小さなお鍋をぐつぐつさせるのに使うアレです)を使うと温度管理も難しくないのでおすすめだそうですよ。

そうそう。銀は960度以上で溶けてしまう、という性質があるので、それ以上にならないようにしないといけないのですって。

 
さて、焼き上がり。

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「「「・・・・・・白い!!!」」」

「銀」のみになっているはずなのに、みんなびっくり、驚きの白さです。

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ちなみに、元の粘土のときに外側を縁取りしておいたのですが

これだけ小さくなる、というのが伝わりますでしょうか??

焼き上がりで、だいたい元の大きさの90%になるイメージです。

 
さて、それを。

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毛の固いブラシでまずはゴシゴシ。

すると。磨かれて銀色が顔を出してくるのです!!

ちょっとこれは感動しました。

ちなみに・・・おそらくあずき

「白から銀色になった!これは魔法のステッキに違いない!」とでも勘違いしたのか

その後ブラシをフリフリして「へんしーん!!」と一人で盛り上がっておりました。

変身するのが大根だったり人参だったりするセンスにつきましては突っ込まないでやってください。
 

その後、仕上げ磨きをして、根付をつけて。

根付の色はあずきセレクトです。

(パステルカラーのかわいい色のものもあったのですが、まさかの金色でした。)

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これで完成!!
 

不器用ながらも楽しく作業することができたのが良かったな、と思っています。

そして、全く知らなかった純銀粘土の世界をちょっとのぞき見できたのも面白かったです。

理科実験的な要素もあるので、小学生の夏休みの自由研究にも使えそうな素材だな、とも思いましたよ。

(実際全国の純銀粘土を扱うお教室では夏休みに小学生対象の講座を開催しているケースもあるとのこと)
 

Hama Houseでも、今後また違った題材での純銀粘土ワークショップを検討中とのことです。

その機会を楽しみにしております!!

 

Hama House 1F Café&Bookstore

中央区日本橋浜町3-10-6

03-6661-7084

営業時間

平日 11時~21時 (ラストオーダー20時)

土日祝 10時30分~18時

http://hamacho.jp/hamahouse/
 

三菱マテリアルトレーディングのHP

http://www.mmtc.co.jp/ja/index.html

PMCのご紹介HP

http://www.mmtc.co.jp/pmc/

 

 

中央区ゆかりの文人展〔タイムドーム明石〕

[ジミニー☆クリケット] 2018年6月17日 18:00

明石町12-1、聖ルカ通りに面する中央区保健所等複合施設6階にある中央区立郷土天文館タイムドーム明石)の特別展示室で、企画展「再発見中央区ゆかりの文人展」が開催されています

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開催期間は、5月26日)から7月1日)までです。

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開館時間は、火曜日から金曜日までが午前10時から午後7時まで、

土曜日日曜日が、午前10時から午後5時までで、

入場は、閉館の30分前までです。

月曜日は、休館日です。

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取り上げられている文学者は、谷崎潤一郎長谷川時雨長谷川かな女九条武子長谷川春子で、日本橋蛎殻町にあった出版会社、六興出版のコーナーも設けられています

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谷崎潤一郎は、日本橋区蛎殻町2丁目(現在の中央区日本橋人形町1丁目)生まれ

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言わずと知れた、近代日本文学を代表する小説家の一人です

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長谷川時雨は、日本橋区通油町1丁目(現在の中央区日本橋大伝馬町3丁目)生まれ。

劇作家小説家

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雑誌や新聞を発行して、女性の地位向上に努めました

自身の回想録である「旧聞日本橋」が有名です

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九条武子は、教育者歌人

関東大震災で全壊した築地本願寺の再建や、震災による負傷者・孤児の救援活動に活躍しました

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長谷川春子は、長谷川時雨の妹で、洋画家です芸術

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六興出版のコーナーには、同社の雑誌に執筆していた林芙美子武者小路実篤室生犀星などの直筆原稿等が展示されていました

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直筆の原稿は、作家本人の推敲の跡とかがリアルで、最初はこういう表現だったのか、などということがわかり、おもしろかったです

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なお、会場は写真撮影禁止のところ、特別にご了解をいただきました

ありがとうございます

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7丁目に移転しました。群馬県アンテナショップ「ぐんまちゃん家」

[滅紫] 2018年6月17日 12:00

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6月12日、「ぐんまちゃん家」の新店舗がオープンしました。中央通のZARAの角を一筋入ったビルの1-2階です。お店の方の話によると広さが約1・3倍になったそうですっきりしたDISPLAY。商品がとても見やすくなりました。「え!これ初めて」と思って買ったのですが「以前から置いていたのですが・・・」と言われてしまいました。でもこれちょっと面白い。ダイエット中の方には絶対おすすめです。「こんにゃく焼きそば」(432円)何とこれ100g・17kcalなり。他に「なまいもこんにゃく」(270円)もいただきました。リニュ-アル・オープン記念に「七福神の幸煎餅」も。

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1階は物販スペースですが2階の飲食スペースでは「京都吉兆」が技術指導する群馬県の旬の食材を使った料理がいただけるそうです。こちらは7月下旬からとのこと。楽しみですね。

ぐんまちゃん家 銀座7-10-5 ジ・オーブ・ルミナスビル1・2F

営業時間11:00-19:00

 

 

梅雨晴れのプランツウォーク

[サム] 2018年6月17日 09:00

DSC06530ELS'.jpgDSC06540RS'G.jpg 晴海トリトンプラザ2F「ポケットプラザ 花・水・樹」の専属ガーデナーの案内で園内を散策する毎月恒例のミニガーデンガイドツアーが6月7日に開催されました。

6日に関東甲信地方が梅雨入りしたものの、当日は梅雨の合間の晴天。

花のテラスのアメリカデイゴの燃えるような深紅の花が連なって枝の先に咲く様はエキゾチックな印象です。

園内花壇は年4回の植替えを丁度終えたばかり。トロピカルな赤色系の花、ビタミンカラーの黄色系の花、爽やかな青色系の花など、初夏に相応しい彩です。

今回の見所は、沢山の新種を取り揃えたアジサイ。

「金平糖」(左上画像)「フェアリーラブ」「グリーンシャドウ」「レディインレッド」「マジカルアメジスト」「ウォーターブルー」「ダンスパーティ」「ダンスパーティーハッピー」等々多彩です。

 

左から、フェアリーラブ、グリーンシャドウ、マジカルアメジスト、ウォーターブルー、ダンスパーティ ハッピー

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中央通りで夏祭り!「下町連合渡御」

[達磨] 2018年6月16日 18:00

山王祭『下町連合渡御』が6月10日(日)、中央通り「京橋警察博物館~日本橋」の間で行われました。通りは全面通行止めです。12時前、紫陽花が見ごろの東京スクエアガーデン前を先頭に、各町内からの17基が勢ぞろいしました。12:30頃、鳶頭衆の木遣りと一本締めで渡御がスタート。雨模様の中ですが、掛け声が響き!力強い老若男女の神輿景観は見事です。勢いを止めることなく「日本橋」です・・・中央の日本国道路元標プレート付近で、一基ごとに神輿が差し上げられて...2時間ほどの渡御は終了しました。

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『人形町酒亭きく家繁盛記』ロングインタビュー 前編  ~ 人形町 きく家 ~

[rosemary sea] 2018年6月16日 12:00

『ギフト、そして自分も楽しむ』をアレゴリーとして取材します、rosemary seaです。

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人形町 きく家(きくや)さんは、日本橋人形町の大観音寺(おおがんのんじ)から日本橋小学校へ抜ける小路にたたずむ小粋な日本料理店です。

前回のご紹介記事はこちら

⇒ /archive/2017/12/post-4792.html

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ここに1冊の本があります。

中央区立日本橋図書館で借りてきたものです。

題名は『人形町酒亭きく家繁盛記』 。草思社:刊。

著者は志賀キヱ・真二さん、きく家さんの女将と親方、ご夫婦です。

この本が出されたのは平成13年(2001年)ですから、今から17年前、ということになります。

読んでみました。読み返してみました。

 

きく家さんがどのように歩んできて、どのようにおもてなしをされていて、そしてお店を切り盛りされるにあたりどのように考えられておられるか、克明に綴られています。よく理解できました。

刊行されてから時は経っていますが、今のお話としても十分通用する内容でした。

書かれていることを少しご紹介します。

 

Ⅰ. きく家のお酒 きく家の肴

こちらの章ではきく家さんがお客様にお出しする数多の地酒、それとお料理の相性、お出しする順の選択から、それぞれのお酒についての解説まで、とても深く述べられています。

お酒をお料理とともにお出しするお店にとってはもちろん、お酒を飲まれる方全てにとても参考になるのではないでしょうか。

そのなかで1つご紹介。

お酒の取り揃えとお料理に合ったお酒をお出しすることに心血を注がれていますきく家さん。

お酒のための低温貯蔵庫を地下に2つお持ちとのこと。

なぜ2つなのか。それは温度と湿度を分けて貯蔵するため。

お酒それぞれに合わせて、ということです。

熟成で美味しくなるお酒、というのもあるそうです。

この他にも「きく家さんのこだわり」がいろいろご紹介されています。

 

Ⅱ. 元日生まれの月島育ち

女将さんの生い立ちについて書かれています。

女将さんは月島の鉄工所の三女として育ち、月島第二小学校、月島第二中学校で学び、高校卒業後、羽田で第一号の女性通関士としてご活躍されました。

23歳で一度結婚されましたが別れた後、お母さんと人形町に惣菜風のお料理をお出しする食堂を、共同ビルの地下に開きました。

昭和50年、現在のお店のそばです。

店名はきくや。女将の旧姓の「菊池さん」からきています。

昭和55年、今のお店の半分のところに移り、酒亭にかたちになったそうです。

平成9年にお隣まで含め増改築、今の店構えとなりました。

それから親方との出会い、お二人での切り盛りも描かれています。

お店の名前も きくや ⇒ 喜久家 ⇒ きく家 となっています。

 

Ⅲ. 人形町酒亭きく家繁盛記

こだわりは各お部屋の照明にもあります。ほとんど電球の自然光、間接照明。照度コントローラー付き。

お料理を美味しく見せることと場の雰囲気作りのためでしたが、意外にもドラマ撮影に対応できるというメリットも発生しました。

建て替え時に全室トイレをつけて各部屋のお客様が顔を合わせないようにすること、掘りごたつに換気口をつける、等、こだわりは限りがありません。

 

Ⅳ. きく家流のおもてなし

きく家さんは「商談のまとまる店」と云われています。

それは「美味しい食べ物・良いお酒・おもてなしする側の感受性」と語られています。

特に「感受性」に関しては、地位とか仕事の重みがわかることからスタートして自分を高めていく、という女将の言葉となっています。

お客様との会話の切り出し・接点については、地酒の地方色を利用しているそうです。

他に、

 失敗は早めに対処する

 伝票にいろいろ記入  例:聞き及んだ顧客名  お酒をたくさん飲まれるかた⇒◎  全くいらないかた⇒× ほんの少しだけでいいかた⇒△

他、控えている運転手さんへの帰り車の手配を、お食事最後の果物をお出しする前にお呼びするか、後にするか、など、伝票に書いて従業員に徹底するそうです。

その他、背広掛けをお客様側の配慮で待っていただいたことの教訓、傘取り違え事件の対処、など。

未収金のお話などもされています。

正直ここまでお話しするのか、と驚きました。

DSC03341a.jpg女将の志賀キヱさんにお話を伺いました。

 

・・・冷蔵庫2つのことについて詳しくお教えいただけますか?

元々、冷蔵庫は1つめはあまり低温ではないんですけど、非常に大きい2つめと比べ、長期熟成に適した湿度と環境がありました。

特に壁がぴったりなっていなくて、なんとなく古い、カビが生えているようなところでした。

ところがそこを酒蔵(さかぐら)さんにみてもらったら、とても良い貯蔵庫だって言われて、確かに良い貯蔵庫だったんですけど、もうひとつつくりました。

2つめの冷蔵庫は温度調節ができるように、なるべく低温にしてあって、で、両方持っていたんですけど、この辺の地下って水が出るようなところなものですから、それが非常に良かったんですけど、今度(1つめの冷蔵庫の)空調があまり効かなくなってからは、それが少し欠点になって、それで最終的にはエアコンが壊れたんですよ。

それを修理して使うかっていうのを考えて、これはこれでいわゆる常温のものとして残しておくけど、空調を入れないということで、全部新しい2つめの方に(お酒を)移したんです。

移したんですけど、広いものですから、冷えるところと意外と冷えないところというか、温度差が少しあるなっていうのは気付いて。

で、どちらかというとドアに近いところに比較的長く持つもの、全面から前の方は低温のものにしてあります。

今は、苦肉の策で。

 

お酒に関してはもう少し掘り下げて、こういう銘柄を置くというよりは、実際(酒蔵の)タンクを選んだり、それからうち用に造ってもらったり。

だからラベルは同じでも、(味は違う)。

よくお客様は、ここで見たようなものを買ったんだけど違うって言うのは、タンク違いとか、同じようでもちょっとお米(酒米の酒類)が違ったり、それとあまり書かない蔵もよくあるんですけど、どこか違えているんです、ラベルのどこかは。

それを読み込むまでは皆さんおやりにならないので。

ただ、うち用のタンクに詰めてもらっているので、あとは寝かしてもらっているので、1軒だけは。

他はうちで熟成しているので。

私もただ買ってきて売るっていうんだったら別に在庫はいらないんですけど、やっぱり味が少しづつ変わってくるので一番ぴったりしたところまで待つ、っていう作業をするので、そこが一般のお店とちょっと違うかもしれない。

それが面白いと思うか、我々の仕事としては責任を持ってこの銘柄を出したいのでそういうふうに寝かしたりなんかして、自分で飲んで、これちょっと若いなと思ったらちょっと寝かしといてあとで出す。

若干甘かったりすると、うちのお客さんにはちょっとこの甘さは嫌だから少し寝かして落ち着いてから出す、とか。

だからそのお酒を、いいお酒なんだけどより以上お客様に対して、あと蔵元さんがもしかしたらこういうふうに思って造っているけど、やはり対価が欲しいので造っているっていう作業になっているかもしれないので、それでうちで代わりに(熟成させて)やっている、っていうことなんです。

どちらかというとそこをポイントにして売っているんですけど、本当に良いお酒ってそこから育っていくので、その過程を多分想像してちょっと1か月2か月待って、それで、ああまだだなあと思ってたらもうちょっと、っていう感じですかね。

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・・・お酒の種類は?

100種類ぐらいは地下にあります。

自分で若干のリストは作ってありますけど、移動するので、一応頭の中に入れておいて、あれって言われたら、確かあったなみたいな。

その代わり、これが地下の貯蔵の部屋だとしますと、大きく分けて北海道からずーっと九州まで、県ごとに並んでいるので、おおまかなのは。

 

・・・お客様にお酒が合わなかった場合は?

合わなかったらそれをすぐに下げます。

こういうタイプが好きだな、今の出しているのが嫌いってことはいろんな条件があって、例えばキレはあるけどアルコール度数が少し高いのが嫌だ、とか、もしかしたらもっと醸造アルコールを入れたさらっとしたものが好きなのかもしれないので、純米吟醸より大吟醸の方が好きなかたもいらっしゃる、それから、今の料理に合わなかったり、生がだめだとか、生酒(なまざけ)がだめだとか。逆に好きだとか。

そういうのを少し対応していくんですけど。

今日なんかも、全然知らない人(お客様)は1組だけ。

全く初めてなんだけど、誰かに紹介された、とか。

「人形町は初めてですか?」みたいなことから少し少し聞きだして。

昔は役員名簿っていうのがありましたよね。

あれに全部出身地が出ているんですよ。

何か困ったときには多少参考になったんですけど、今はもう出ないので。

例えばおみやげが、なんで何々県なの、っていうことはこの人はもしかしたら富山から来ているので富山のおみやげ。

この前もおみやげが四万十川、接しているので、じゃ高知、とか、そういうおみやげなんかも見せてもらって、かするか、よくそのお酒は知っているからいらないよ、っていう場合も逆にあるんですけど。

あとは市販してあまりないもの、数が少ないもの、そういうのは多分これはお客さん知らないなって思ったら、この蔵は知ってるけどこの銘柄は知っているけど、これに関しては知らないっていう、多分こっちは知っているけどこっちは知らないなっていうのが。

例えば同じ福井県でも「黒龍(こくりゅう:黒龍酒造のお酒)」は知っていても「越前岬(えちぜんみさき:田邊酒造のお酒)」は知らないなって。これ、すごい近いんですけどね。

そうすると、では越前岬をお出ししましょうか?とか。

 

・・・例えば私が以前、熊本の「香露(こうろ)」を好みます、と言ったら。

香露さんの大吟醸が好きなのか、純米吟醸が好きなのか、香露さんは基本的に「9号(きょうかい9号)」という酵母なので、それに合わせて(お酒をお出しします。)

今、一番手に入りにくいのが大吟醸なので。

人数が多ければ大吟醸1本出しておいて、それから次にいこうかな、って。

おひたしだと1合だけっていう可能性もあるじゃないですか。

そうなると純米吟醸あたりがいいかな、と。

 

・・・大吟醸を出して、採算はとれますか?

いっぱい飲むんだったら、大吟醸は出さない方がいいかなっていう。

例えば大勢で1本大吟醸を飲むならいいんですけど、カウンターでお一人とか、二人で来て大吟醸1本空けて、もちろんそれは構わないんですけど、次に残ったものをその日かあとに出そうっていう計算をしなきゃいけないので。

 

DSC03377a.jpg(右の画像はロズマリの職場に掲げられています、きく家さんのカレンダーです。)

・・・酒米の田植えや稲刈りにも行かれるそうですね。

田植えって酒米(さかまい)と飯米(はんまい)ではね、1か月違うんですよ。

(酒米の田植えは)このぐらいの時期になるんでしょうね、5月の後半、早くてゴールデンウイーク。

みんな人手が欲しいので、ゴールデンウイークにやるっていう酒蔵さんもありますけど。

田植えにも行きました。刈り取りもしましたし。

あと、試験田(しけんでん)って言って、ここの土地に何が合うかって、お米の種類ですね。

私は神亀(しんかめ:埼玉県蓮田市の酒蔵:ここで造られる「ひこ孫」というお酒を、きく家さんではメインでお出ししています。)さんの千葉県成田市でやる時に、これが田んぼだとすると、これの3分の1くらいの田んぼが向こう側にあるんですよ。

そこに2列づつ、ここで「五百万石(ごひゃくまんごく:酒米の主要品種で、山田錦に次いで第2位の生産量、割合では日本全体の約4分の1)」をやったんですけど、10種類ぐらいづつ、で、この土地に合うかどうかって。

日照時間とか温度にこの酒米が合うかどうかって。

こっちはもう五百万石は確かに合っているのはわかったので、1枚(の畑)だけやって、で、そっちやったら確かに枯れているんですよ。

だから日照時間が足りなかった。あとは寒暖の差が(必要です)。

山の上じゃないとね、中腹じゃないとだめなんです。だから枯れちゃうんだ、と思って。

なるべく現場を見るようにしていますけど。

酒蔵さんの、なるべく新しいところを1年に1軒か2軒(拝見する)、今でも、はい。

 

・・・インタビューご披露の途中ですが、次回に続きます。

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人形町 きく家

日本橋人形町1ー5-10

03-3664-9032

営業時間  17:30~22:30

定休日  日曜日・祝祭日・年末年始

コース料金 個室おまかせコース 16,000円~

      カウンター席・おまかせコース 8,000円~

 別途サービス料10%、個室につきましては個室料がかかります。

 お電話にてご予約をお願いします。

 日本橋人形町1-5-2に和食「きく家 はなれ」もございます

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