[五月雨ジョージ]
2017年9月 8日 09:00
8月に火事のあった築地場外市場から新大橋通りを隔てた向かい側(国立がんセンターの北東側)には、中央区立の「市場橋公園」があります。
そして、その公園の一角に「東京盲唖学校発祥の地・日本点字制定の地」の記念碑は建っています。
この碑には以下のような文字が刻まれています。
東京盲唖学校発祥の地
日本点字制定の地
1879(明治12)年 ジョサイア・コンドル設計による校舎完成
1880(明治13)年 楽善会訓盲院として開港
1887(明治20)年 官立に移管 東京盲唖学校と改称
1890(明治23)年 日本点字制定
2010(平成22)年 11月1日建之
筑波大学附属視覚特別支援学校
筑波大学附属聴覚特別支援学校
記念碑実行委員会
この記念石碑は、視覚障害者にもわかりやすく作られています。赤御影石に、学校の形をレリーフにしたブロンズがはめ込まれ、点字と墨字の年譜が書かれています。石碑のデザイン、文字、ブロンズ制作などについては、筑波大学人間総合科学研究科芸術専攻の方々からの支援があったようです。
日本の視覚・聴覚障害者に対する教育について調べてみると、1873(明治6)年、京都の小学校内で聾唖教育が開始され、数年後には盲教育も始まりました。そして後に「京都府立聾唖学校」になりました。
東京では、1875(明治8)年に盲人教育施設の設立運動が始まり、1880(明治13)年に「楽善会訓盲院」が開校、同時に聾教育も行われています。その後、1885(明治18)年に文部省直轄となって「東京盲唖学校」と名前を変えました。戦後、東京教育大学の附属校となり、現在は「筑波大学附属視覚特別支援学校」「筑波大学附属聴覚特別支援学校」となっているそうです。
横2×縦3の6点式「点字」は、1890(明治23)年に東京盲唖学校の石川倉次によって考案されました。これが「日本点字」として制定されて、現在国内で広く使用されています。
「東京盲唖学校発祥の地、日本点字制定の地」記念碑の場所
東京都中央区築地4-15-2 市場橋公園内
最寄り駅 地下鉄日比谷線築地駅or東銀座駅、都営大江戸線築地市場駅
[五月雨ジョージ]
2017年8月 4日 18:00
「リカちゃんキャッスルのちいさなおみせ」に行ってきました。
このお店は、福島県小野町に"人形の一貫生産オープンファクトリー"(外観はまるで西洋のお城です!)を運営しているリトルファクトリー株式会社が、タカラトミーのライセンスを得て、オリジナルのリカちゃん人形を製造、このお店だけの品ぞろえ商品を販売しています。
店内に入ると、たくさんのショップオリジナルのドールや、ドレス、小物類が出迎えてくれました。平日のお昼過ぎにも関わらず、若い女性やお子様連れのご婦人まで、たくさんのお客さんが商品を手に取っています。お客様が、自分だけのリカちゃんを作り上げることができるのですから、商品を選ぶ目は皆さん真剣そのもの。お店の方に伺いますと、男性のお客様も来店されることも多くなっているとのことでした。
また、このお店では、メーカーではすでに販売終了している「ジェニー」ドールも取り扱っています。
さらに私のおすすめ商品、それはリカちゃんラーメン(即席中華めん)です! 赤い袋の「喜多方ラーメン」と白い袋の「白河ラーメン」の2種類あります。ちょっと他の袋めんでは味わえない美味しさです。よく友人へのお土産にするのですが、ほとんどが「うまい!」といってリピーターになっています。そのうまさの秘密は、リカちゃんキャッスルの近藤社長の徹底した味へのこだわりでした。店員さんに伺うと、ラーメンの試作を社長自ら何度も繰り返して味見して、納得の味に仕上げたそうです。福島県のリカちゃんキャッスル、当ショップで販売している他、オンラインショップでも購入できるそうです。
(→http://www.liccacastle-shop.com/liccacyan/7.1/LFKR-14001/)
私は、今日も各5袋ずつ買ってきてしまいました!
日本一知名度の高い人形の、日本一オリジナリティあふれる唯一無二の中央区のドールショップ、それが「リカちゃんキャッスルのちいさなおみせ」です。ぜひ一度、友人やご家族と一緒に訪れてみてはいかがでしょうか。
※ショップの店員の皆様およびリトルファクトリー株式会社(リカちゃんキャッスル)の広報・高橋様におかれましては取材のご協力をいただきました。誠にありがとうございました。
店舗情報
【所在地】東京都中央区日本橋小網町18-10 J SQUAREビルB1(半地下です)
【電話】03-5614-0959
【営業日時】火~日 12時~20時まで(年末年始を除く)
【アクセス】都営浅草線/日比谷線 人形町駅 A6・A5出口より徒歩5分
銀座線/半蔵門線 三越前 B6出口より徒歩5分
[五月雨ジョージ]
2017年7月 4日 18:00
中央区には、現在流れている隅田川、日本橋川、亀島川に加え、すでに埋め立てられてしまった川跡や臨海部の運河があるため、たくさんの橋があります。その数だけ橋の街灯にも様々な顔があります。今回はいくつかの橋の街灯をご覧いただきたいと思います。
独自性が際立つ永代橋の街灯です。
清洲橋の街灯は、私の好きなデザインの一つです。
豊海橋の道路を照らす街灯は、橋上部の梁に取り付けられています。
次回は中央区の名所スポットの街灯です。お楽しみに。
[五月雨ジョージ]
2017年6月15日 09:00
数多くの名所、旧跡、名店を持つ中央区。各々の場所やそれぞれを結ぶ道路の夜を明るく照らすのが、時代とともに顔を変えていく街灯です。大通りだけでなく、商店街や歴史ある通りには、オリジナル街灯も見られます。
今回は現在の中央区の通りを照らす街灯たちを一部ですが写真で紹介します。
中央通りの幾何学的なアーバンデザインの街灯に比べ、それに交差する外堀通りはアナログ的電灯がモチーフになっています。
平成も昭和もシンプルなデザインの街灯です。
晴海通りは、大きく分けて銀座側と築地側で異なる2種類の街灯が見られます。
東京駅から相生橋に至る八重洲通りの街灯と、新橋演舞場界隈の街灯です。
みゆき通りの街灯の上には鳳凰が飛び立とうとする金色の像があります。これは「みゆき通り」という名称と関係があります。みゆき通りという名前は、その由来に諸説ありますが、この道が明治期に作られたことを考えると次の説が正しいようです。それは、明治天皇が海軍兵学校への行幸の際や浜離宮をご利用の際に、この道を行幸路とされたため、「御幸通り」と呼称されるようになったというものです。そして、陛下の格式を示すため、この通りの街灯だけに金の鳳凰が飾りつけられたといいます。
あれ、銀座すずらん通りの街灯って、昔は四角くありませんでした? 晴海通りを隔てて南西に伸びるのがすずらん通り、北東方向に伸びるのがガス燈通り。私はガス燈通りの街灯が好きです。
ソニー通りも並木通りもレトロなデザインの街灯を使っています。いいですね。
人形町通りはAを基本に数本おきにBが立っています。
人形町通りの人形町交差点より北側はCの街灯です。交差点の東側から浜町の金座通りが右の街灯です。
人形町通りから明治座に至る約400メートルが甘酒横丁です。中央区を通る蔵前橋通りにはもう一種類似たようなデザインの街灯が見られます。
※次回は「橋の街灯」をお送りします。お楽しみに!
[五月雨ジョージ]
2017年5月11日 12:00
東京都中央区は23区の中でも面積の広さは下から2番目の22位(最小は台東区)。こんな小さな地域ですが、区内を流れる隅田川や神田川、日本橋川、亀島川、運河などに架かる橋をはじめ、埋め立てられて首都高速や区道などになったところに残る橋、陸橋などを含め、橋の数はなんと70基以上あります。
私は、子供のころからなぜか「橋梁」が大好きで、どこに行っても橋があると渡りたくて我慢できなくなります。中学生のときの夏休みの研究課題は埼玉県を流れる荒川とその支流の「橋調べ」でしたし、サウジアラビアの友人と作った会社の名前も「○○○ブリッジ」。数年前、過去や未来の視える人に私の祖先の職業をみてもらったら、なんと「橋を設計して架ける職人」だと言われました。
さて、閑話休題。橋の名前ですが、多くの場合、橋梁の親柱の一方は漢字表記、もう一方にはかな表記がされています。日本橋の場合、「日本橋」と「にほんはし」。あれ、「にほんばし」ではなく「にほんはし」。濁音ではありません。他の橋に行ってみると、江戸橋は「えどはし」、鎧橋は「よろいはし」です。今も残っている京橋の親柱には「きやうはし」、海運橋には「かいうんはし」とあります。新大橋や、晴海大橋はわかります。
これには理由がありました。その橋を架けた人が、下を流れる川の流れがいつまでも清らかなまま濁らないようにとの人々の願いや祈りをこめてかな文字を彫ったのだそうです。もちろん、「茅場橋」「相生橋」など、架け替えられたり新しく架けられた橋には濁音表記もありますが、調べてみると、昔の橋はすべて清音表記だったそうです。
橋の名一つにも人々の祈りや願いが込められていたのですね。
[五月雨ジョージ]
2017年4月26日 16:00
今週から「茂ち月」で待ちに待ったかしわ餅の販売が始まりました。
このお店のかしわ餅は甘みほど良いこしあん。柔らかすぎないお餅が美味しいと評判です。包み方は葉の表面で餅を包むタイプ(裏面で包むお店もあります)で、一つ150円です。
浜町公園の脇にある「茂ち月」は知る人ぞ知る小さな和菓子屋さんです。外観はちょっとお店には見えません。
玄関に手書きの「どら焼き」「かしわ餅」の紙が貼ってあります。初めての人はちょっと入りにくいかもしれません。
定番の和菓子はどら焼き、最中、栗饅頭。季節もので、さくら餅やかしわ餅が加わります。
特にどら焼き(160円)はどうやって袋に入れたのかと思うほど大きく(計ったら135g!)、食べごたえがあります。
いかにも職人気質という風貌のご主人、望月さんに伺ってみました。
「このどら焼き、どうやって袋に入れてるんですか?」
するとご主人、にやりと表情を崩し、「一度袋から出したらもう入りません」
と、こちらの質問ははぐらかされてしまいました。
茂ち月 (営業時間)9:30~18:00 (定休日)土日・祝日
中央区は和菓子屋さんが多い街です。
どら焼きは茂ち月の他、有名な「清寿軒」(堀留町)や「うさぎ屋」(日本橋)などが名を連ねます。その他、焼きもちの「彦九郎」(甘酒横丁)、きんつばの「梅花亭」(小伝馬町店)と「榮太樓總本鋪」(日本橋)、たい焼きの「柳屋」(甘酒横丁)、黄金芋の「壽堂」(人形町)、かりんとうの「たちばな」(銀座)、最中の「空也」(銀座)、白玉大福の「あけぼの」(銀座)、塩せんべいの「三原堂」‥‥紹介しきれません。
みなさんもぜひ中央区で、あなただけのおいしい和菓子屋さんを見つけてください。