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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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江戸の粋を伝える染め物技術

[下町トム] 2018年5月29日 14:00

中央区にはいくつもの「まちかど展示館」が制定されていますが、その中のひとつ「ゆかた博物館」は人形町駅からもほど近い路地にあります。ある日、事前に電話で予約してからお訪ねしました。

三勝ゆかた_20180518(2)_R.jpg


この施設は、三勝株式会社の社屋の一部を展示館として開放して下さっています。館長の清水敬三郎さんはとても穏やかな語り口で、江戸の染め物の歴史や伝統技術について丁寧に語っていただきました。特別に撮影も許可していただきました。

 

三勝ゆかた_20180518(1)_R.jpg飾られている浴衣生地の中には明治のころの古い技術が生かされた見事な一品もあります。「中型染」という大変手間のかかる技法を確かな腕で残したのは、三勝の専属職人だった清水幸太郎さんです。後に人間国宝となった方ですが、今の館長のお父様です。
 
「三勝」という名前の由来を館長にお尋ねしたところ、創業者の名前が天野半七というところから、浄瑠璃の「三勝半七」にあやかって名付けたということです。この作品は実際に江戸時代の大坂であった心中事件をもとに浄瑠璃作品に仕立てたもので、明治時代のころまでは誰でも知っている人気狂言だったようです。
現代でも文楽でたまに演じられる「艶姿女舞衣」 。酒屋の段で出てくる有名な台詞が あります。「今頃は半七さん どこでどうしてござろうぞ」。
昔から人形浄瑠璃や歌舞伎の街として栄えた人形町界隈で、そんな名前が残っていることも風趣を感じる一日でした。

 

 

 

春うららの「花まつり」

[下町トム] 2018年4月10日 14:00

2018花まつり(2).jpg4月8日はお釈迦様の誕生日。仏教では「灌仏会」(かんぶつえ)と称するお祝いの日です。一般には「花まつり」と呼ばれて親しまれています。ほかには、降誕会(ごうたんえ)、仏生会(ぶっしょうえ)、浴仏会(よくぶつえ)、龍華会(りゅうげえ)、花会式(はなえしき)などとも呼ばれます。


築地本願寺では毎年この日を温かい雰囲気でお祝いしています。今年は当日が日曜日に重なった上に良い天気に恵まれて、多くの方が参詣されました。

2018花まつり(5).jpg
お稚児さんという幼児のいでたちも愛らしかったですし、伝統に沿って仏像に甘茶をかける習いもまた味わい深いものでした。

日本は仏教徒が圧倒的に多い国ですが、昨今はこの伝統行事もあまり意識されなくなってきたように思えます。イエス・キリストの生誕祭はかなり派手に賑わうのに比べて、ちょっと地味に思えてしまいますが、そこがまたお釈迦様の謙譲の美徳なのでしょうか。

これから春爛漫です。生きとし生けるものを尊ぶ心は宗教や文化を超えて普遍的な価値観でしょう。多くの自然の風物の中に感謝の気持ちをはぐくむ季節なのかもしれませんね。

 

 

日比谷線利用が便利になります

[下町トム] 2018年3月 7日 12:00

日比谷線13000系_R.jpg中央区内にはいくつもの鉄道路線が走っていますが、最近注目を浴びているのは「東京メトロ日比谷線」でしょう。
というのも、この沿線には「銀座」「築地」「人形町」など、中央区の屈指の観光名所があるうえに、東武スカイツリーラインとの相互直通運転、中目黒で東急東横線と接続していることから埼玉県東部や神奈川県東部との地域交流にも大いに役立っています。

 

日比谷線_東武70000系_R.jpg今年度からは東京メトロ13000系と東武70000系という新型車両がこの路線に投入され始め、徐々に増えています。従来の車両が18m車8両編成だったのを、20m車7両編成に改められています。大変乗り心地がいいのでまだ乗ったことのない方は是非お試しください。この両者の車両はほぼ同じ仕様で製作(近畿車両製造)されています。乗り比べてみても面白いですよ。

 

地下鉄乗り継ぎ拡大.jpgただ、しいていうとちょっと不便だったのが、有楽町線、半蔵門線との乗り換えです。これらの線との乗り換え接続駅がこれまで無く、たとえばたとえば「築地駅」と「新富町駅」はすぐそばなのに別の駅扱いでしたから、いったん改札を出るともう一度初乗り運賃が適用されました。わざわざ遠回りする人もいたでしょう。

路線図2.jpgところが、3月17日から新たに「築地⇔新富町」「人形町⇔水天宮前」が乗換駅(地上乗換)に設定されます。これでいったん改札を出ても30分以内の乗換なら運賃は通算されます。定期券も通しで発行可能になります。これは便利です。

都営浅草線の人形町駅も、半蔵門線水天宮前駅と乗換駅扱いになるそうです。これらを考え合わせると、いろんな乗換方法が選べることになります。これを機に日比谷線を中心に、路線をうまく使って中央区内や、他地域の交流がより活性化することを期待しています。

 

 

永田町に中央区の縁を見た!

[下町トム] 2018年2月20日 12:00

摂社日枝神社.jpg

ご存じのとおり日枝神社は東京を代表する伝統ある神社の一つです。もとをただせば、比叡山にルーツを発する歴史を持ち、古くから崇敬を集めてきました。

 

中央区の茅場町にはこの日枝神社の摂社があります。そもそもはこの辺りに「お旅所」が設けられ、江戸時代には神仏習合の総合的な信仰の場所として栄えました。今ではビルの谷間にひっそりとたたずんでいるようにも見えますが、山王祭の際にはひときわ賑わいを見せてくれます。

 

IMG_2411_R.jpg先日、千代田区永田町にある日枝神社を訪ねたところ、狛犬の台座に何と「南傳馬(伝馬)町」の文字があるではりませんか。「南伝馬町」は今は町名がなくなり、京橋の一部に組み込まれていますが、江戸時代には大伝馬町、小伝馬町とともに「三伝馬町」と呼び慣わされました。中央区の歴史の中でも重要な位置づけです。
後に赤坂にも「赤坂伝馬町」が中央区の「三伝馬町」に付属する形で設けられたとかいうことなので、いろんなつながりがあったのでしょう。

 

他区においても中央区の歴史の一端を垣間見たひとときでした。

 

 

晴海埠頭の陽光

[下町トム] 2018年1月30日 14:00

晴海埠頭は多くの客船が停泊する大切な海の交通の要衝ですが、中央区内の散策コースとしてもお薦めの場所です。

 
マリナーズコート_201801(4)_R.jpgレインボーブリッジを正面に見渡しながら、東京港をゆく船の姿を眺めるのは気持ちが雄大になります。
客船ターミナルの端正なたたずまいもまた海の玄関にふさわしいものですね。
 
晴海埠頭一帯では、2020年の東京オリンピックの選手村をつくるための工事が加速しています。いずれこの辺りに近代的な住居棟が姿を見せることでしょう。

五輪開催時にはきっと多くの外国人選手と住民や観光客との交流が図られることでしょう。中央区の国際交流の歴史がまたひとつ彩られるのが楽しみです。


マリナーズコート_201801(3)_R.jpgこの地区のランドマークの一つとして地元の住民にも親しまれているのが〔マリナーズコート東京〕です。船員関係の方々の関連施設なので、ロビーには立派な客船の模型が飾られています。

宴会を行うときのテーブルには、ナプキンが船の形に折りたたまれてセッティングされます。窓の外にはキラキラと輝く海が広がり、何となく大きな外洋航路の客船内で食事をしているような気分になります。



気持ちよくお酒や食事を味わって、ゆらゆらと波に揺られているような心もちになるかもしれませんよ。

マリナーズコート_201801(1)_R.jpg

ベイフロント中央区の魅力再発見のひとときを求めて、晴海界隈の散策をどうぞお楽しみ下さい。

 

 

東京五輪の夢は広がる

[下町トム] 2017年12月12日 09:00

豊海テニス_20170210(1)_R.jpgぼくたち中央区のテニス愛好者にとっての聖地ともいうべき〔豊海テニス場〕は、近年施設更新が行われて、今まで以上に整った設備と気持ちの良い空間になりました。この日もこの時季にしてはぽかぽかの陽気のなかで、多くのプレイヤーが練習や試合に興じていました。


このテニスコートの良いところは設備だけではありません。朝潮運河に面したサイドウォークは散歩するのにもとてもいいところです。目の前に東京レインボーブリッジが横たわり、港を行きかう船の航跡が緩やかに広がるのを眺めることもできます。

豊海テニス_20170210(3)_R.jpgお隣の晴海埠頭では、2020年の東京五輪に向けて選手村の建設が始まっています。大きなクレーンが何本もそびえたち、来たるべきスポーツの祭典への期待と希望がふくらみます。

中央区の湾岸部の風景もまた素敵です。変わりゆく景色をこれからも追いかけていきたいと思います。

 

 
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