[下町トム]
2017年6月 7日 16:00
新川にある「越前堀児童公園」は最近リニューアル工事が完了し、きれいに整備されました。子どもたちの遊び場としてはもちろん、地域住民の憩いの場としても親しまれています。また近隣のオフィスで働く人にとってもお昼休みに一息つくオアシスとして愛されています。地域のイベントである「児童館まつり」もつい先だってこの場所で開催されました。
この辺りは江戸時代に掘割があり、福井藩・松平越前守の中屋敷があったことから「越前堀」と呼ばれたそうです。その名前が今でも公園の名に残されているのは興味深いところです。
また、「新川」の地名は江戸時代初期に「江戸中島」と呼ばれていた地域を江戸幕府が整備し、さらに掘割を設けて二つの地域に分割しました。北側を「箱崎島」、南側を「霊巖島」と呼びました。新しく掘削された運河は「新川」と呼ばれ、今の町名につながっています。
越前堀児童公園の一角に「霊巖島」のゆかりを示す石碑が建っています。かつてこの地にあった霊巖寺に因んでいることが説明されています。寺院そのものはその後深川に移転しましたが、地名にはその名が残りました。
池波正太郎の人気作品「鬼平犯科帳」第7集に所蔵されている「掻掘(かいぼり)のおけい」に霊巖島が登場します。その記述を追ってみると・・・。
「新川は、もとの霊巖島を南北二つに割っている川で、両岸には酒問屋がびっしりとたちならんでいた。新川には西から東へ、一ノ橋から三ノ橋まで三つの橋がかけられてい、・・・」
当時の面影は今やほとんど残っていませんが、近くの亀島川の雰囲気にはどことなく往時の香りを感じることができます。
歴史の香りを楽しみながら散策するのもいいのではないでしょうか。是非お立ち寄り下さい。
[下町トム]
2017年5月22日 14:00
5月21日、浜町の〔中央区総合スポーツセンター〕で毎年恒例の「わんぱく相撲中央区大会」が開催されました。
気持ちよく晴れたこの日、会場のある浜町公園には朝から出場するちびっこ力士やその家族が大勢押し寄せました。中央区は人口増加傾向が続いていますが、こどもたちの数も増えているのか、いつも以上に活気が増しているように思えました。
会場では男女、学年別に次々と取り組みが進んでいきます。運営はJCの皆さんが中心になって安全に気を配りながら進めています。また区内各地域から参加したボランティアの皆さんが審判や会場整理、選手の誘導などに力を注いでいます。ぼくも微力ながら子どもたちの熱戦を支えました。
勝ってガッツポーズを誇らしげに見せる子もいれば、負けて悔し涙を流す子もいます。それぞれが貴重な経験となり、いつか懐かしい思い出になることでしょう。
中央区内では様々なスポーツや文化のイベントが毎月どこかで行われています。この町の今の姿を見ることができますので、町歩きを兼ねて是非お出かけ下さい。多くの方との交流にもなると思います。活き活きとした中央区の風景をお楽しみ下さい。
[下町トム]
2017年5月 9日 09:00
京橋プラザ近くにある『蕎麦Ristorante na-ru』はぼくのお気に入りのお店です。若い店主夫妻が明るく元気に店を切り盛りしています。
このお店の特徴は、日本古来の蕎麦の技術をベースにしながらも、新しい味覚との出逢いをめざして挑戦的なメニューを提供していることです。オリーブオイルをうまく生かしながらイタリアンテーストを採り入れています。日本酒も充実しており、オーナーシェフ自ら料理に合わせてあれこれアドバイスしてくれます。
平日のランチセットもお得でとってもいいのですが、土曜日と祝日は「Happy Hour」を楽しむことができます。ワインや日本酒をとてもリーズナブルな価格でいただけます。のんびりと午後のひとときを過ごすにはとてもいい場所ですよ。
ぼくの好きなのは「ビネガー蕎麦」です。切れのいい酸味と出汁の旨みが麺にからまって、さっぱりと爽やかな食感です。また、最近新メニューとして登場したのが「蕎麦マリゲリータ」です。イタリアを想起する三食の彩りに飾られた蕎麦の一皿はこれまでになかった魅力ある一品です。この色を出すために有機野菜を用いています。おいしくてヘルシーなネオ蕎麦をいただきながら、イタリアンな気分で過ごすのはいかがでしょうか。
[下町トム]
2016年4月19日 12:00
中央区東部は東京港に面しているのですが、主に晴海地区で海の景色を観ることができます。中でも晴海埠頭一帯はレインボーブリッジを正面に控え、大型船舶が停泊することも多く、港の雰囲気を楽しめる場所です。特に朝早く日が昇り始める頃の神秘的な空の色や、夕日に染まりゆくトワイライトシーン、さらには宝石がきらめくような夜景など、いずれも心なごむひとときです。
晴海埠頭にほど近いところにあるホテル〔マリナーズコート東京〕は船員さんにゆかりの施設です。おしゃれなロビーに入ると、往年の名商船の模型が飾ってあります。海の男たちの息吹が伝わってくるような勇壮感に包まれます。実際に、海運関係の方々の会合やパーティーもよく開催されています。東京の都心で港町の雰囲気が感じられる貴重な場所かもしれません。
このホテルの宴会場で食事をすると、ナプキンも船の形に折られているのに気づきます。海のすぐそばで、船の形に出会うとどことなく旅情を誘われ、まるで大型客船のダイニングで食事しているような気分に少し浸ることができます。
そして、何といってもここの魅力は、夜に窓から見える景色でしょう。東京港に映える様々な明かりがロマンチックに広がります。家族や大切な人と一緒に思い出の夜を過ごすのにも最高です!
実はこのホテルは地域の住民の様々な会合にも利用されています。町会・自治会の会議やパーティー、祭りの打ち上げ、政治・経済の勉強会などがよく催されています。おしゃれでありながら地域にしっかり溶け込んだホテルとして皆から親しまれているようです。
また、ぼくはたまにこの付近をジョギングしますが、外国人旅行客とすれ違うことも多くなりました。
東京五輪の選手村が開かれるこの地域のこれからの発展を見守るかのように建っているこのホテル、今後何かと注目されるかもしれません。
[下町トム]
2016年3月15日 09:00
皆さん、江戸ソバリエ協会という団体をご存じでしょうか。特定非営利活動法人、いわゆるNPOとして様々な活動を行っています。
中でも「江戸ソバリエ」の資格認定というプログラムがあり、毎年多くの蕎麦好きが挑戦しています。ぼくも何年か前に頑張って取得しました。
資格要件のなかに「蕎麦屋をたくさん訪ねてその味や店の雰囲気、特徴をレポートする」というのがあります。いろんな店を訪ねるのですが、中央区には蕎麦の名店が多いので遠出する必要も無く、区内で多くの店を訪ねることができました。
人的にも、「ソバリエ」になってみると、中央区にも多くの仲間がいることや、もっと言うと蕎麦好きな人がとても多いことに驚かされます。蕎麦を通じて新たな出逢いもたくさん得ることができました。何といっても蕎麦は江戸の食文化として「鮨」「天ぷら」「鰻」などとともに綿々と続く日本の味覚ですからね。また、最近は若い蕎麦職人も増えて、新たな感性で蕎麦に取り組む姿にも接することがあります。奥の深い食べ物だと感じます。
先ほども書いたように、中央区には多くの蕎麦の名店があります。皆さんそれぞれにお気に入りの店があることでしょう。また、日によって気分を変えて、いろんな店を訪ねるのもまた愉しいものです。ぼくのお薦めの店をご紹介しながら、あわせて中央区の魅力を探っていきたいと思います。
今日は銀座の「明月庵・田中屋」さんをご紹介します。泰明小学校の近くの路地にたたずむ安心の店です。蕎麦が旨いのはもとより、店のカジュアルな雰囲気、店員のてきぱきとした客さばき、酒と肴がほどよい品ぞろえになっているのも心が惹かれます。そして、何がいいと言って、日曜日も営業してくれているのです。ショッピングの合間にちょっと足を休めてくつろぎたいときに立ち寄るには最高のオアシスです。
もちろん、平日の夕方に、暮れゆく街並みを抜けてこの店を訪ね、ちびりちびりと酒を舐め、気の利いた肴で人心地ついた後に締めの蕎麦をいただくのは最高の気分です。
東京のど真ん中、日本有数の繁華街の裏路地に親しみを持って店を構えるこのお店は、都会の文化を体現するような"大人の居場所"です。"銀ブラ"の合い間にまた訪ねてみて下さい。
続きを読む: 【中央区蕎麦めぐり】(1)「銀座・明月庵 田中屋」
[下町トム]
2015年12月22日 16:00
ぼくは海外旅行に時たま出かけます。最近は羽田空港発着の便も増えましたが、まだまだ路線数、キャリアの種類、便数など成田空港の国際線における存在感は大きいですね。したがってやはり成田を利用する機会がいまだ多いです。
成田空港は都心から決して近くはないので、いかに効率よく短時間で快適にたどり着けるかは重要なポイントです。ぼくは基本的には公共交通しか使いませんので、これまでいろんなルートを試してみました。よくよく考えてみると、中央区は成田へのアクセスにおいて都心でも最も便利なまちであることに気づきます。
まず、JRでいうと、東京駅(もちろん中央区側の八重洲口を利用する前提です)から特急「成田エクスプレス」が利用できます。また京成「スカイライナー」を始発の上野駅から利用する場合でも銀座線か日比谷線「上野駅」あるいは都営大江戸線「上野御徒町駅」から「京成上野駅」へはすぐですので、効率よく移動できます。
区内からダイレクトに移動する場合も選択肢がたくさんあります。JRの総武線快速「成田エアポート」は乗車券だけで乗れます。少しリッチな気分でグリーン車を利用するのもいいでしょう。「新日本橋駅」「馬喰町駅」から空港まで乗り換えなしです。
京成の場合も、都営浅草線から相互直通で乗り入れている「アクセス特急」が便利です。乗車券のみで快適に移動できます。京成3050系が使われることが多いのですが、新しくて機能性豊かな車両です。
バスの場合は、銀座駅から格安のバスが発着しています。空港まで千円という価格は画期的で、いつも多くの方が並んでおられます。とにかく移動コストを低く抑えたいという方にはコストパフォーマンスのいい交通手段として最適です。
従前からおなじみの「リムジンバス」は箱崎シティエアーターミナルの利用をお勧めします。ビルの中に乗り場や待合室があり、雨の日でも大きな荷物を持ってうろうろする心配がありません。ビルの中にレストランやカフェもあり、出発前にくつろくこともできます。最近はハイグレードの車両も導入され、一層快適になりました。区内各地から箱崎までタクシーで移動してリムジンバスに乗り換えるというのも、荷物のある時には有効で楽なルートでしょう。
中央区は交通インフラのとても整った地域です。日本から海外に行く場合だけではなく、インバウンドの外国人観光客にも気軽に中央区に来てもらうことも可能ですから、今後の国際化推進にもこの利点は活かせるでしょう。中央区の観光振興を期待しています。
この年末年始、成田空港から海外にお出かけの方、どうぞご自身の最適なルートを選んで、お気を付けて行ってらっしゃいませ。
旅の始まりの気分を高めるのには快適な空港アクセスが重要ですよ。