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◆ 築地の歴史と未来

[隅田の花火] 2017年1月 5日 16:00

2017年、良い初夢は見られましたでしょうか。今回はお正月らしいものをご紹介してみようかと思います。

 

一昨年の秋に、築地場内市場を歩いていたら本屋で「お魚かるた」というかるたを見つけたのですが、このかるたが面白い。

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築地市場は1935(昭和10)年に開場しましたが、このかるたは市場の開場当時の時代に作られました。その後散失してしまったようなのですが、20年くらい前に見つけ出されて、復刻版として販売された「80年前に子どもたちが遊んだかるた」です。

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(発売元は千代田区神田神保町の奥野かるた店)。

 

札をみると、その当時の世相が反映されている札もあったりしてたいへん興味深いです。

「ノ」:上る征途に勝男武士
「へ」:兵隊さんに上げたい太刀魚

 

日常に戦争が見え隠れする時代に築地市場は開場したことがわかったりする、ある意味、築地の歴史を知ることができる文化的遺産?です。

 

汽車が描かれている札がありますが、当時は汽車が市場に乗り付けて魚を運んでいました。今の場内市場の建物が扇形をしているのは、プラットホームをなるべく長くとる必要があった、という名残です。

 

 

 

そんな時代から80年。昨年は市場の移転問題という騒ぎとなったわけですが、その傍らで場外市場には昨年の秋に「築地魚河岸」がプレオープンしました。

 

年末に築地魚河岸に行ってみました。この建物の上から眺める築地場外の街はなかなかイイかも。大好きスポットになる予感です。

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いつもの年と同じく、築地の年末は大賑わい。市場移転後も「場外市場」はここ築地で賑わい続けていきます。

 

この築地魚河岸のとなりに建つ建物は歴史ある「看板建築」。新旧の建築が隣り合うことになりました。

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「看板建築」は、建物の正面が真っ平らな看板のようにデザインされた木造商店建築、とでも言いましょうか。関東大震災後頃から建てられ始めた建築です。
築地の街はその後の太平洋戦争の戦災を乗り越えたため、こういう看板建築が多く残っているのですが、いつの間にか壊される、というようなカンジで次第にその数も少なくなってきてしまいました。

 

この「看板建築」の名付け親は建築家・建築史家の藤森照信先生。

 

昨年の春に行われた先生の講演会「築地の歴史と未来」。この講演会では、築地界隈の昔の街並みの写真が映し出されたり、今まで何十年も築地の街を歩き見てきた先生のお話しもとても印象的で、築地の歴史を知る上でとても勉強になりました。

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先生は昨年夏に墨田区にある江戸東京博物館の館長に就任されたのですが、先生はこの看板建築の建物の保存にも尽力され、小金井市の「江戸東京たてもの園」に行くと、いくつかの看板建築を見ることが出来ます。

 

ジブリアニメの「千と千尋の神隠し」のモチーフとなった建物があるという有名なエリアに、かつて中央区新富町にあった銅板張りの看板建築「植村邸」が移築保存されています。

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この江戸東京たてもの園には看板建築の詳しい解説もあるので、ここで建物を見て少し勉強したあとに築地の街を巡ってみると、築地の街が少し違った風景に見えてきます。

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(築地にある宮川食鳥鶏卵の建物)

 

私が先生を初めて知ったのは、以前に聖路加礼拝堂の記事を書いた時に読んだ本「建築探偵の冒険・東京篇」の著者であったこと。1986年に書かれたの本なのですが、賞も受賞されている本で、江戸東京たてもの園では山積みで売られていたりします。

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この本にはいろいろな建物に関わる話が書かれていて、中央区でいうと、渋沢栄一の兜町の夢の街の話と聖路加国際病院旧館・礼拝堂の建物の話が書かれています。建築に関しては殆ど無知な私でも読めた本ですので、建築初心者でも楽しめる本です。

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(築地魚河岸の建物から遠くに見える聖路加国際病院)

 

 

築地の市場にはこれからもたくさんの方がいらっしゃると思います。

ですが築地は市場だけではなく、建物の歴史の詰まった街でもあったりします。「市場で楽しんだ後は建物巡り」なんていうのも違った楽しみ方です。 

 

市場から築地本願寺の建物を見に行ってみるのも良いですし、

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(築地本願寺・1934年築の重要文化財)

 

築地六丁目あたりの街を看板建築を探しながら散策して、聖路加国際病院のある明石町まで足を延ばしてみる、なんていうのも面白いかと思います。

 

この建物は1933年築の聖路加国際病院旧館(聖路加国際大学)の建物です。

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1990年代に、聖路加のタワービルや新館が新たに建てられましたが、そちらへの病院の機能の移転もあり、その時にこの建物も一部改築がされました。

 

建物の正面から入ると、奥の2階にある礼拝堂(チャペル)へと続く廊下があります。

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奥にあるチャペルは1936年築でたいへん荘厳で素晴らしいのですが、この旧館1階も面白い。

 

この廊下には何故か、チャペルだというのに大黒様や恵比寿様といったお正月っぽい立派な額が掲げられています。

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それはこの建物の歴史に理由があったりするのですが、答えを書いてしまうのはちょっともったいない。

先程の本はこの建物の改築前の時代に書かれていますので、本の中に答えが書いてあります。

 

ご興味のある方は是非読んでみてください。

 

この旧館1階は聖路加国際病院の理念みたいなものが凝縮されている場所となっており、本を読んでから行くと結構見ごたえがある所だと思っています。

 

 

さて、2017年の築地市場。移転時期はまだ未定なので、もしかしたら来年のお正月も市場は移転していないかも知れません。

移転してしまうことは少し寂しいですが、楽しみにしていることもあります。

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今年は隅田川の「築地大橋」、渡ることができるようになるのでしょうか。東京の未来に繋がる橋。早く渡ってみたいです。

 

 

 

藤沢周平展〔日本橋三越本店〕

[ジミニー☆クリケット] 2017年1月 5日 14:00

日本橋三越本店新館7階ギャラリーで、「没後20年記念 藤沢周平展」が開催されています

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今年1月に没後20年を迎える作家・藤沢周平氏の生涯を振り返る回顧展です

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開催期間は、1月2日(振休)から16日()までです。

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1月2日午前中に伺いましたが、既にたくさんの藤沢ファンが来場されていました

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会場では、藤沢氏故郷・鶴岡への思い創作の背景が紹介され、氏が愛用した万年筆などの遺品や、原稿創作メモなどが展示されています

創作メモでの登場人物の設定や舞台となる町の地図への書き込みなどに、氏の作品への思い入れや情熱が感じられ、それらが藤沢作品魅力になっていることを実感しました

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氏の発表した小説は数多いのですが、それらが武家もの市井もの歴史伝記ものに分けて紹介されており、非常にわかりやすかったです

蟬しぐれ」の新聞連載時の挿絵装丁画、殺陣を描いた墨絵江戸の町模型なども展示されています

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また、時代劇専門チャンネルがドラマ化した藤沢氏時代小説4作品の映像が流されていました。放映時間は、約10分間です

4作品は、仲代達矢主演「果し合い」、檀れい主演「遅いしあわせ」、中村梅雀主演「冬の日」、北大路欣也主演「三屋清左衛門残日録」です

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会場では、藤沢作品に登場する舞台が地図上に示されていて、私はほぼ江東区墨田区だろうと思っていたのですが、「用心棒日月抄」や「よろずや平四郎活人剣」など、日本橋新川地区が結構舞台となっており(何をボーッと読んでいたのだろう)、うれしい驚きでした

日本橋三越本店のHPはこちら ⇒

http://mitsukoshi.mistore.jp/store/nihombashi/index.html

 

 

築地本願寺「除夜会」

[サム] 2017年1月 5日 12:00

DSC_0385RLS.jpg 12月31日、築地本願寺では、過ぎゆく年を振り返り、新たな年に思いを馳せて、1年最後の法要として、「除夜会(じょやえ)・除夜の鐘」が開催されました。

22:00に本堂が開扉され、参拝受付と、希望者に350組限定で「鐘つき整理券」配布。

23:00から本堂にて法要が行なわれ、その後

DSC_0399RRSG.jpg鐘撞きがスタート。

除夜の鐘を撞く鐘楼は普段は公開されていない場所なので貴重な機会。

そしていよいよ新年のカウントダウン。

年が明けると同時に、事前に配られたクラッカーを参拝者が鳴らして賑やかにお祝い。

パイプオルガンの荘厳な音色や、雅楽の優雅な調べで正月気分も盛り上がります。

本堂前には築地本願寺のロゴマークを模った「平和の灯」(キャンドルアート)に "PEACE" の文字が浮かび上がっています。

境内では温かい甘酒やココアが振る舞われました。

 

 

月島の今昔その② 西仲通り商店街弐番街再開発

[佃のうさこ] 2017年1月 5日 09:00

特派員初年の今年、一番にご紹介したかった月島西仲通り商店街弐番街の大黒屋の女将さん。シャッターが閉まったまま半年近く。隣りのもんじゃ屋さんに聞くと、入院してると。またお目にかかりたいな、、と思っていたところ、今日29日、店先にお元気なお姿が。早速、お声をかけさせていただきました。すると、思いもかけないお話しを伺いました。なんと、大黒屋さん一帯は、再開発で来年1月には立ち退きになり、高層タワーマンションが出来るとのことです。

 

お知らせ.jpg 

ここ弐番街一帯の商店街が無くなってしまうのです。

 

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弐番街は、町家が大正から昭和にかけて、洋風化の流れと不燃化のために施された看板建築が特に残っています。

 

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開店当初、移転前の国分寺で山口百恵さんの誕生日ケーキを作っていたと宣伝していたケーキ屋さんも、ショーケースの台座のタイルが懐かしい風情のお肉屋さんも、新店舗がはっきりせず、みなさん口が重いです。

 

タンブルタン.jpg肉屋.jpg 

こんな路地も、雑然と並んだ商品のお店も、テレビの取材で人気でした。

 

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佃に住んで15年、やっと商店街でのお買い物のあったかさ、美味しい一品に気付いたところです。大黒屋の女将さんは、嫁いで60年。その頃からあった桶や升。古いレジに五つ玉のそろばんに黒電話とラジオ。どれもまだ現役だそうです。女将さんが炊いた花豆は、ほどよい甘さで絶妙!!大ぴらに並んではいませんから、声をかけないといけません。

 

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そんな全ての物に、また出迎えてもらいたい!!と願わずにはいられません。女将さんの笑顔に送られて、西仲通り商店街弐番街をあとにしました。

 

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そこかしこに店主の張り紙がある中、この風景を目にとどめるのも1月いっぱいでしょうか。

 

 

 

七福神めぐり

[じいちゃん] 2017年1月 4日 18:00

2017年、正月休み。

晴天にさそわれ日本橋七福神めぐりに出かけました。

朝9時半過ぎ、巡拝用の色紙を購入して浜町の笠間稲荷神社(寿老神)をスタート。

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末廣神社(毘沙門天)→松島神社(大黒神)→水天宮境内宝生弁財天(弁財天)

茶ノ木神社(布袋尊)の順で参拝。

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この日はそれ程の混雑もなくこの時点で10時20分。

短時間で巡拝できると聞いていたとおり、順調、順調

さあ次は小網神社(福禄寿)だぁっと角を曲がると見えてきたのは・・・えっ大行列

2列でざっと100メートルぐらいは並んでいたでしょうか。50分くらいかかりました・・・

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試練を乗り越え椙森神社(恵比寿神)へここで七福神めぐりを達成

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ここまできたらと寶田恵比寿神社(恵比寿神)も参拝して、八福神めぐりを達成

この日は2時間程で巡拝しました

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日本橋七福会さんによると、参拝期間は1月7日(午前9時から午後5時)までということです。

 

 

ビジネス街の初詣〔摂社日枝神社〕

[ジミニー☆クリケット] 2017年1月 4日 16:00

茅場町1丁目、東京メトロ「茅場町」駅9番出口より徒歩数分の、ビジネス街の中にある日枝神社日本橋摂社です

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寛永年間)に、ここを山王日枝神社御旅所と定めて遥拝所が設けられたそうです

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御旅所とは、山王日枝神社祭礼の際、神輿の休息所となる場所のことです

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神社の周囲は証券会社などのビルが立ち並び、ここだけ木立に囲まれた空間になっています

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1月2日で、まだ周囲のビジネス街は静かでしたが、ここはさらに静寂の度合いが増しているような気がします。

その一方で、初詣に訪れる人は途切れることがなく、何か不思議な気がしました