[佃のうさこ]
2017年8月25日 14:00
夏休みは帰省して、地元で過ごした方も多いのでは?私も、その一人でした。私の地元「倉敷」は、昭和5年に日本で初めての西洋美術館が東京ではなく、いち地方都市に開設された「大原美術館」に代表される観光地ですが、民藝店が多いのも特徴です。お土産物屋さんでは無く、地元で愛用されている器や、手仕事の作品を販売しているお店です。
息子さんの倉敷ガラス
こちらは、倉敷ガラスといって、吹きガラスの温もりが味わい深い器たちです。
左がお孫さんのいかご・右がおばあちゃんのいかご
こちらは、いかご。いぐさで編んだ手提げかごです。倉敷は、昔、いぐさの産地。畳表の仕事の合間に作られた買い物かごです。
民藝店が多いことに、今まで不思議とも感じませんでしたが、近年、ナチュラルな生活スタイル提案の雑誌に、二代目の継承者の方が取り上げられているのを、良く目にします。
倉敷ガラスは、息子さんが。いかごは、お孫さんが。民藝の世界で、きちんと後継者がいるというのは、大変稀有なことではないでしょうか?
時代に合わせた工夫で、今の倉敷ガラスのコップは、口当たりの良さを凝らし薄くなっています。今のいかごは、持ち手がしっかりとより密に編まれています。
このような民藝作品を東京で見られる機会があります。
日本橋高島屋で、8月30日(水曜日)~9月11日(月曜日)までの民藝展です。
「民藝」について調べてみたところ、、、
大正15年に柳宗悦・浜田庄司・河井寛次郎らは、各地の風土から生まれ、生活に根差した生活道具には、用に則した健全な美が宿っていると提唱し、名もなき職人の手から生み出された日常の生活道具を「民藝」と名付けました。
柳が全国各地から集めた民藝を東京国立博物館に寄贈しようとしたところ、博物館側から断られ、実業家大原の援助により東京駒場に日本民芸館を開設しています。
これで、なんで倉敷に民藝店が多く、そして、私が、大原美術館に行くたびに、順路に従うと、ルノアールやルオーやエルグレコを観賞した後に、民藝館に回るあの違和感の謎が解けたように思います。
どうぞ、日本の手仕事をご覧ください。
[佃のうさこ]
2017年7月 6日 12:00
先月、カルガモ親子が石川島公園にやって来たご報告をしましたが、その翌日の親子のひと時をご覧ください。
この日は結構な雨でした。その分、隅田川テラスには散歩の方もマラソンの方もおらず、親子にとっては、絶好のお散歩日和だったようです。
どこ行くの?
中央大橋の見物かな?
よく歩いてるよね、のど渇くよね!
ビルの間を飛べるようになるんだろうなぁ~。
その前に結構なハードメニュー!階段登り!!!
大きくなったら、その池でも遊べるね。
去年は、一組もカルガモ親子を見ることは出来ませんでしたが、今年は、嬉しいことに、雛5羽の親子と、雛2羽の親子と、写真の雛8羽の3グループの親子が石川島公園・隅田川テラスに来てくれました。しかし残念なことに、この8羽の雛は翌日には4羽になってしまい、その後姿を見ません。2羽の親子の1羽の雛は、私の目の前で隅田川に行き交う船の波にもまれ、、そのまま亡くなってしまいました。
5羽の親子は、元気に育っています!!!
住吉神社近くの佃小橋の下、最近綺麗に整備されたテラスで遊んでいます。
もう随分、親に近い大きさですから、独り立ちも、もうすぐでしょうか?
今後、亀島川や隅田川、晴海運河でカルガモを見かけたら、大きくなった、この子たちかもしれませんね。カルガモがいてくれるのは自然が豊かな証拠!!皆さん、カルガモとの出会いをお楽しみに!!
[佃のうさこ]
2017年6月15日 14:00
12日朝、カルガモ親子が石川島公園の隅田川テラスにやって来ました!!
相生橋付近にある通称「浮島」を巣にして、カルガモに雛が誕生したかはわかりませんが、お散歩第一日目であることは確実です。3年前に雛を目撃してから、この日を心待ちにしていました。
本当に、本当に、今日の日を!!!
8羽います。藻を食べたり、毛づくろいしたり、みんな元気ですね。
一時間あまり、のんびりと過ごしていた親子でしたが、急にお母さんは、雛達を上がって来るように促します。
干潮近くになり、だんだんと水が少なくなってきたのです。歩くようになると、カラスに襲われる危険が高くなってしまいます。雛達は、お母さんの励ます声にも、パニック状態です。
やっと登れる具合のいい石を見つけ、全員川べりに無事到着。ホッとしたのも束の間、さぁ、どうするの?ここを渡らせるというのでしょうか?
お母さんが、ジャンプ!雛達は、泣き叫んでいます!!
意を決した雛が、一羽、また一羽と大海にジャンプです!!!
8羽揃って、悠々と隅田川を渡って行きました。
13日、雛達の大冒険はつづきます。
[佃のうさこ]
2017年6月 8日 09:00
6月の石川島公園で観察できる野鳥たちをご紹介します。
5・6・7月は、小鳥たちの求愛と子育てシーズンです。シジュウカラが朝早くからツピーツピーと澄んだきれいな声で鳴いています。これは、「さえずり」で求愛の声です。普段の声は「地鳴き」といってシジュウカラの場合は、ジジジです。この時期、ツピーと聞こえたら上を探してみてくださいね。黒いネクタイ柄のシジュウカラがいますよ。
先日は、佃公園近くで、キジバトさんが首を縦方向に上下に動かす求愛行動で、猛烈アピールをしていました。去年、ブログでも紹介させていただいたキジバトの雛が巣立った巣は、すっかり風雨で無くなってしまいました。今シーズンは、どこに巣を作るでしょうか?
先月、チュンチュンと鳴く方に目をやると、スズメの雛に出会えます、、とお知らせしましたが、可愛い様子が撮れました。
この子には、兄弟がいました。
お母さんも大変!!
スズメの子育ては、7月までつづきます。
[佃のうさこ]
2017年5月 5日 14:00
去年より中央区の野鳥観察を、特に石川島公園・隅田川テラスでしている佃のうさこです。
5月に石川島公園・隅田川テラスで見ることの出来る野鳥をお知らせします。
東京都の都の鳥「ユリカモメ」は、日本での越冬を終えて、ユーラシア大陸北部で繁殖するために、ほぼ姿が無くなりましたが、最終組と思われる数羽が、顔も真っ黒の夏羽にすっかり変わって残っています。あと石川島公園・隅田川テラスで見れるのも何日かな?のカウントダウンに入ってますので、ガングロ?!ユリカモメに会いたい方は、お早めに。
ユリカモメ
旅鳥の京女シギが4月30日にやってきました!南アジアでの越冬を終えて、ユーラシア大陸北部での繁殖のために渡りをする途中に、中継地点として日本の春と秋に数週間やってきます。石川島公園・隅田川テラスでは、5月中旬までの干潮時前後のみに見ることが出来ます。京都の女の人の着物姿のようにあでやかな羽色から名付けられた京女シギに会いたい方は、次回は、5月7日から18日の干潮時間帯に。(写真下・左)
イソシギも姿をよくあらわしてくれるようになりました。イソシギは、留鳥で一年中日本にとどまっていますが、やはりこの季節から頻繁に見れます。シギの特徴の尖ったくちばしで、岩から出て来るカニを狙ったりしています。尾羽を上下にぴくぴく動かしながら歩くイソシギに会いたい方は、これからの季節、かなりの確率で会えますよ。(写真下・右)
京女シギ イソシギ
カワラヒワ
石川島公園の草原で、カワラヒワを見かけるようになりました。
すずめと同じくらいの大きさで、東アジアだけに分布するカワラヒワです。
これから繁殖・子育てがはじまるのでペアで見かけることも。
キリリリと高い声で鳴くカワラヒワに会いたい方は、すずめとは違う鳴き声に耳をすませてみてください。
その他では、ツツピーツツピーと良く鳴いているのが、シジュウカラ。いつも白と黒い羽のコントラストで、ペアで仲良く飛んでいるのがハクセキレイ。超高速で飛んでいるのがツバメ。スズメも5月下旬には、草原の中の、か細いチュンチュンに目をやると雛に出会えます。
パリ広場でのピクニックに良い季節になりました。どうぞ、5月の石川島公園・隅田川テラスに。
[佃のうさこ]
2017年4月11日 14:00
春海運河にはかつての貯木場がありますが、今では冬鳥たちの憩いの場になっています。
本日もうさこ、石川島公園と相生橋付近の定点観察をしていると、なんと頭の羽がなんとも特徴のあるカンムリカイツブリがいるではありませんか!
どれか、みなさんおわかりでしょうか?ずんぐり黒いのは、以前ご紹介したオオバンです。その手前の、、、。
カンムリカイツブリは、冬の間、ユーラシア大陸から越冬にやって来ています。だから日本にいる間は冬羽なんですが、このカンムリカイツブリさんは、もう夏羽にかわりつつあって、なんとも立派な冠の頭です。
大変貴重なタイミングで出会えました。
左の写真は、去年3月末に亀島川の南高橋から観察出来た冬羽のカンムリカイツブリです。
去年と今年と、3月末から4月初めにカンムリカイツブリを中央区で数日間見れると言うことは、北に帰る中継地になっているのかもしれませんね。
また、来年も羽を休めにおいでよ!!