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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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雪振れば佃は古き江戸の島

[坂の上のねこ] 2011年2月16日 08:30

ホワイトクリスマスならぬホワイトバレンタインデイとなった14日、

都内では比較的雪の積もりにくい中央区もうっすらと雪化粧をしました。

写真はわが家のバルコニーから撮った佃公園の雪景色です。

*ご存知の方も多いと思いますが、写真に写っている江戸風のデザインの灯台、実は公衆トイレなんですよ。

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 さて、こんな雪の日に思い出していただきたいのが、劇作家北條秀司さんの句、「雪降れば佃は古き江戸の島」。この句の碑が、住吉神社から隅田川に向かって少し歩いたところ、3軒の佃煮屋さんが集まっている一角に建っています。

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今度雪が降ったら(もちろん降らなくても)、ぜひこの句碑を見にいらして下さいね。


 

余談ですが、ニューヨ-クのマンハッタン島の西側を流れるハドソン川は冬にしばしば凍ります(北から流氷が流れて来る)。一方、東側を流れるイーストリバーは凍りません。その理由はイーストリバーの水は塩分の多い海水だからです。東海岸の極寒の冬でも、イーストリバーは凍らず船の出入りが可能だったため、マンハッタン島は数百年前から貿易で栄えたのだそうです。隅田川も河口付近のこのあたりは海水なので凍る心配はなく、江戸の水上貿易&交通の要として栄えた理由はここにもあるのかもしれません。もっとも、今よりかなり寒かったと推測される江戸時代とはいえ、さすがに川が凍るほどではなかったでしょうけれど。

 

 

富士山の背丈もここから・霊巌島水位観測所

[坂の上のねこ] 2011年1月31日 11:10

日本一高い山は?

そう、富士山ですね。

ではその高さは?

これも皆さんご存知でしょう、3776m。「皆なろう(3776)」と覚えましたね。

ちなみに、スカイツリーの高さは武蔵(634m)と覚えるそうです。

では、富士山の高さはどこを基準にしているのでしょう?

はい、その通り。千代田区永田町1-1にある「日本水準原点」です。

最後にもうひとつ。その日本水準原点はいつ、どこを基準に設置されたのでしょうか。

これはちょっと通(ツウ)でないとわからないかもしれません。

答えは「明治24年(1891年)、霊巌島水位観測所を基準にして」でした。


というわけで、今日のテーマは霊巌島水位観測所です。

明治6年(1873年)、主要河川の河口水位を測るための量水標のひとつとして、霊巌島に水位観測所が設置されました。それから明治12年(1879年)までの6年間、4ヶ月間の欠測を除いて毎日ここで満潮時と干潮時の水位を観測し、そのデータを基にして東京湾平均海面、すなわち全国の高さの基準を定めました。


その後明治24年(1891年)、千代田区永田町に日本水準原点を設置するにあたり、霊巌島水位観測所から原点まで水準測量を行い、その高さ24.5000mを基準点としたのだそうです(注1)。

霊巌島水位観測所はまさに日本の近代測量の礎と言えるでしょう。


霊巌島水位観測所は今も工事計画等の基礎データの観測に使用されています(注2)。また、隅田川テラスの護岸工事に伴い、平成6年(1994年)、元の場所から36m下流に移設されました。

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中央大橋から撮影した現在の霊巌島水位観測所

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観測室は、川に沿って視点を動かしていくと、正方形、正六角形、八角形とかたちが変化して見えるように作られています


(注1)関東大震災による地殻変動があったため、昭和3年(1928年)、24.4140mに改定されました。

(注2)東京湾の埋め立て等により、霊巌島観測所は水準原点の検証に理想的な場所ではなくなったため、現在では神奈川県三崎の油壺観測所で水準原点の検証を行っています。

日本水準原点と霊巌島水位観測所の詳しい歴史については、現地の案内板↓や国土交通省国土地理院のサイトをご参照下さい(写真をクリックすると拡大できます)。

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さて、今日の水位は・・・?

また、霊巌島水位観測所からやや上流、中央大橋と隅田川テラスを結ぶ階段を上ったところには「一等水準点・交無号」があります。

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日本の道路網の「出発点」である道路元票が日本橋にあることは有名ですが、

全国の山や土地の高さの「出発点」もここ中央区にあったのですね。

 

 

 

 

お年賀におすすめ・入船青柳の菊最中

[坂の上のねこ] 2010年12月28日 10:25

何かと慌しい年末、お年賀選びにも頭を悩ませるところですね。

私のおすすめは、入船青柳菊最中

菊をかたどったデザインは品格を感じさせますし、日持ちする点もお年賀には便利。

そして何と言っても、あんこ。原料を厳選しているだけあって、本当においしいですよ。

 

PC160229.JPG 主人の父の好物が最中なので、これまで評判のよい最中をいろいろ試しましたが、菊最中を知ってからは、お土産は迷うことなくいつもこれ。80代の父が何個でもひとりで平らげてしまうのですから、そのおいしさがわかっていただけると思います。

 

入船青柳は、来年創業120周年を迎える老舗。菊最中は創業当時からの看板商品ですが、その他、季節の和菓子、大福、羊羹、カステラ、おせんべいなど、品揃えは様々です。

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店内の神棚、柱時計、古い看板にも風格が。

ちなみに、日本で最初に「森永キャラメル」を販売したのはこちらのお店だったそうです。

PC160223.JPGのサムネール画像 住所:中央区入船1-2-8 電話:(03) 3551-0146 

クリスマスケーキのあとはやっぱり和菓子。皆様もぜひお試しあれ。

 

 

花のお江戸で岩登り・「登處 八丁堀」

[坂の上のねこ] 2010年11月15日 08:30

ある日あるとき、「登處 八丁堀」というのれんを見かけました。

おいしいものがた~くさんある中央区では、「お食事処 ○○」というのれんはよく見かけます。でも「登處」って・・??

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不思議に思って中を覗くと、色とりどりの石が埋め込まれた、洞窟の壁のようなものが。

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TVなどでご覧になったことがある方はすぐおわかりですね。これはボルダリングの施設です。私たちは一般にロッククライミングと呼んでいますが、ロッククライミングのうち、ロープを使わない方法をボルダリングと呼ぶのだそうです。


登處 八丁堀 は、2ヶ月前にオープンしました。代表者の布施さん(写真)は、もともとロッククライミングが趣味。その経験を生かして丁寧に指導してくれるので、初心者も安心です。

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表示の番号に従って登っていくと、初心者から上級者まで各レベルに応じて楽むことができます。

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動きやすい服装であればかまわないそうですし、レンタル用のシューズも用意されています。床にはクッションが敷いてあるので、うっかり落ちても大丈夫。次の手を考えながら自分の身体だけで登っていくボルダリングは、脳と身体を同時に鍛えながら楽しめますね。皆さんもぜひチャレンジしてみませんか。詳しくは以下のウェブサイトをご覧下さい

登處 八丁堀

住所:中央区入船1-6-8

電話:03-3551-5249

web:http//noboridokoro.daa.jp/

 

 

 

 

まち歩きツアー「東京証券取引所コース・第2回」

[坂の上のねこ] 2010年10月15日 09:00

10月13日(水)、特派員の柳さつきさんと一緒に、まち歩きツアー「東京証券取引所コース」のお手伝いをしてきました。このコースは7月14日にも行われており、今回は2回目です。1回目については、三日月さんの記事をご覧下さい。

 

朝、東京証券取引所に到着すると、すでにはとバスでやってきた高知県の高校生がたくさん。遠くからも見学に来るのですね。それにしても、社会科見学と言えば、新聞社と国会議事堂が定番だった私たちの世代。高校生の証券取引所見学に、日本人の「投資」に対する意識の変化を感じました。

 

最初に見た紹介映像では、アイドル風の女の子と天使のアニメキャラクターが案内役。若い世代の来場者が増えているということでしょうか。また、海外からの見学者向けに、英語版、中国語版もありました。株式投資に関心があるのは「日本のおじさん」だけではなさそうですね。

 

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左:まずは映像で基本のお勉強。日本語・英語・中国語版があります。

右:見学者には案内冊子も配布。写真とイラスト入りで読みやすい。

 

次に、東証の方が所内を案内して下さいました。

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左:暗くてよくわからないと思いますが、上部の真ん中に鐘が見えるでしょうか。これは1930年代に取引開始と終了を告げるため毎日使用されていた鐘です。現在は、新年の大発会、年末の大納会、そして新規上場の時だけ鳴らされます(皆さんもニュースでご覧になったことがあると思います)。

右:透明で公正な取引が行われるよう、常に東証のスタッフが監視しています。

 

フロアーに降りると、前回に引き続き今回も「歓迎 中央区観光協会まち歩きツアー」の特別メッセージが。

PA130141.JPG 最後はパソコンを使った仮想株式投資ゲーム。株価を見ながら、次々入ってくるニュース速報に即座に対応して株式を売買するゲームです。一時も目を離せず、しかも素早く売買しないと他の人に先を越されてしまうので大変。実際のトレーダーはトイレにもなかなか行けないのでしょうねえ。ちなみに結果は柳さつきさんが1位。さつきさん、懐が暖かくなったところで、またいろいろな中央区のおいしいお店に行ってレポートして下さいね!

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写真はいずれも仮想株式投資ゲーム「LIVE」の画面。銘柄もニュースも架空ですが、何といっても一番の架空は最初に1000万円の資金が与えられることかも・・。

 

さて、最後のお楽しみはやっぱりお買い物。1階のミュージアムトショップでは、Tシャツやマグカップ、ベースボールキャップ、文具など、東京証券取引所のロゴ入りグッズが販売されています(しかもどれもお手頃な値段!)。他では入手できない貴重なグッズばかりですので、見学の記念やお土産におすすめです。

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◎特派員の商店街訪問(第10回)◎一年中イベントが盛りだくさん/月島西仲共栄会商店街振興組合

[坂の上のねこ] 2010年10月 8日 16:45

商業の中心地・ 中央区 には元気な、にぎわい商店街が数多くあります。

地元から愛され、住民とともに栄え、親しみのある商店街を、特派員が訪ねて、見て、聞いた商店街の"今日そして明日"。そのイキイキとした魅力と活力、とっておきの情報などをお伝えしている、 中央区 の商店会・商店街を紹介する「特派員の商店街訪問」第10弾です。

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◎特派員の商店街訪問(第10回)◎

一年中イベントが盛りだくさん /月島西仲共栄会商店街振興組合

 

いつ訪れてもたくさんの人で賑わっている、通称「もんじゃストリート」こと「月島西仲通り商店街」。

 

その舞台裏を支える「月島西仲共栄会商店街振興組合」理事長の小林正太郎様、副理事長の村田耕作様にお話を伺いました。村田様は「月島もんじゃ振興会協同組合」の理事長もなさっています。

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月島西仲通り商店街。屋根つきアーケードで歩きやすく、道路が清潔なので買い物が楽しい。

小林様(左・インテリアショップのご主人)と村田様(右・もんじゃ屋さんのご主人)。

 

Q: まず、商店街の歴史と成り立ちを教えて下さい

A: 昭和25年 (1950年) 頃、露天や屋台が並び始めました。当時は、主として鮮魚などの食料品や生活用品が販売されており、地元の住民や周囲の工場で働く人々に利用されていました。

次第に店舗の数も種類も増えて、昭和38(1963)年当組合を創立。商店街として成長する中、昭和63年(1988)年に地下鉄有楽町線・月島駅が開通すると、地元だけでなく各地からお客様が訪れるようになりました。ちょうど同じ年、商店街アーケードの屋根をすっきりとしたデザインでかつ頑強なものに改装し、雨風や日差しを気にせず買い物を楽しめるようになりました。

また、その頃からお客様の「月島に行ったらもんじゃを食べたい」とのリクエストが増えたこともあり、もんじゃを食べられるお店が次々と生まれました。

 

Q: 商店街の規模・しくみを教えて下さい。

A: まっすぐ伸びた西仲通りの約500メートルの間に、現在128店舗が並んでいます。北から1番街、2番街、3番街、4番街と名づけられていて、「十一(といち)会 (1番街)」、「二盛会(2番街)」、「二十日会(3番街)」、「商和会(4番街)」がそれぞれの活動を支えています。全店舗の半数近くがもんじゃ店です。

 

Q: どのようなお客様が多いですか。

A: 7割が女性です。週末はやはり家族連れが多く、3世代で楽しくもんじゃの鉄板を囲んでいる姿もよく見かけられます。

平日の昼間は修学旅行の学生に人気があり、その9割は中学生。青森から九州まで、各地から年間約3万人の学生がやってきます。月島西仲通り商店街は治安がよく、通りがまっすぐでわかりやすいので、生徒たちが自由に歩き回るのにぴったり。先生方も安心です。

一方、平日の夜は、銀座・丸の内・お台場などで働く皆さんが、仕事帰りに回り道をして、お腹を満たしつつ疲れを癒しています。月島に来ればオフィス街の緊張感から開放されますし、都心の繁華街と比べるとずっと少ない予算で楽しめるので、最近は特に人気が高まっています。

 

Q: 商店街で行っているサービスなどはありますか。

A: 月島観音の縁日にあたる毎月27日に「びっくりセール」を開催しています。各店の人気商品をお得な値段で買えますよ。また、ハッピーカードを作っておくと、普段から買い物するたびにポイントがたまるので、楽しみが増えます。

 PA080092 (3).JPG ハッピーカード

 

Q: イベント情報を教えて下さい。

A: 年間を通して盛りだくさんのイベントを企画しています。2月の豆まき、4月の花まつり、6月のさくらんぼまつり(山形県東根市との共催・さくらんぼの種飛ばし大会も!)、 7月の月島草市、10月のよりどりみどり市、12月の歳の市などなど。ちなみに、月島もんじゃ振興会協同組合として、春と秋にありがとうフェアを開催。ありがとうフェアでは海外旅行券などが当たるくじ引きが人気です。夜10時までくじ引きができるのでぜひ参加して下さい。

 

では、今回のインタビューで入手した、この時期のとっておきイベント情報をご紹介しましょう。

 

<よりどりみどり市>

10月11日(月・正午~午後5時)。あらかじめチケットを買っておくシステムなので、子供たちも楽しめますね。 

PA070104.JPG<月島観音60周年>

10月17日(日)。商店街の中にある月島観音は善光寺の分像なのだそうです。今年は60周年の記念行事があり、稚児行列などが予定されています。

 

<もんじゃ祭り>

11月14日(日)。もんじゃの曲に合わせて、12:30、14:30の2回、パレードが行われます。優勝めざして各連がどんな踊りを披露してくれるでしょうか。尚、11月14日に行われるのは秋プレ祭り。来年3月20日・21日には本祭りが開催されますのでこちらも乞うご期待。 

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             踊り手たちが手にしているのは・・もんじゃのはがし!

 

また、西仲通り商店街は、これからシーズンを迎えるランニング大会や自転車ツアーの通り道としても人気があり、商店街の皆さんが麦茶などを用意して参加者をサポートして下さっているそうです。

 

Q: 最後に一言お願いします

A: 月島西仲共栄会商店街振興組合では、商店街および地域の活性化のために様々な活動を行っています。商店街を取り巻く厳しい状況が日々ニュースなどで伝えられていますが、月島西仲通り商店街では、年間を通して様々なイベントを企画したり、修学旅行生をはじめ全国各地からお客様をお迎えして、買い物や飲食を楽しんでいただいています。もんじゃはすっかり有名になりましたが、これからは「世界にはばたくもんじゃ」として世界中に発信して行きたいと思っています。

 

筆者は月島の隣の佃に住んでいるので、西仲通り商店街によく行きますが、歩行者に親切なストリートの造り、治安のよさ、わかりやすさ(振興組合作成の月島ショッピングマップをもらうとよいでしょう)、500メートルという程度な規模など、ゆっくり歩きながら買い物を楽しむのに最適な条件が揃っています。遊びに来た家族や友人を案内するのにもぴったり。子供からお年寄りまで安心して楽しく過ごせます。もんじゃ以外にも、雑貨屋さん、食品店、酒屋さん、花屋さんなど、様々なお店が並んでいて日用品はすべてここで揃います!ふらっと行くのもよし、イベントに合わせて訪れるもよし、気軽に何度もいらしてみて下さい。

最後になりましたが、小林会長様、村田副会長様、お忙しいところ本当にありがとうございました。