[杏葉牡丹]
2013年6月 5日 14:00
日比谷線築地駅、八丁堀方面出口から築地警察に向かって、最初の路地にある八百屋さん「万英」。
この辺りは空襲の被害にあわず、昭和初期のレトロな建物が残っていますが、大きなビルも多く、最近ではマンションもずいぶん建ってきています。
そんな中、住宅兼用店舗という感じの木造の建物は、いかにも『昔ながらの八百屋さん』という雰囲気です。
ところが、朝から一生懸命に品物を出して働いているのは、若くてキビキビとしたお兄さんたち。
品物は新鮮で安い上に「今日は○○がお買い得だよ!」という元気な声が響きます。
猛暑の盛りでも、真冬の寒い日でも、いつでも元気な声に惹かれて、お昼時には、近所で働いている人たちが立ち寄って大賑わい。
夕方には、主婦や仕事帰りの人たちで、店の外までレジの行列が。
常に3~4人いるお兄さんたちは、「今この時期は○○産が美味しいの」とか、「すごい甘いから食べてみて」と気さくに話かけ、お馴染みさんには「風邪もう大丈夫?」等という気遣いをし、高齢の方が重い荷物を持っていたらサッと手を貸したりと、見ていて本当に清々しい気持ちになります。
「このトマトは僕が産まれた所でとれたんですよ」なんて言われたら、「じゃあ貰っていこうか」って言わずにはいられないじゃありませんか。
昔からあったこのお店は、息子さんが社長を継いでから、こんな雰囲気になり、店舗も増えたとのこと。
築地以外には、新川、水天宮、浜町にあるとのことなので、水天宮に住んでいる方に聞いたところ、最初は「そんなお店あったっけ?」とのことでしたが、「若くて元気で気持ちの良い子がたくさんいて、品物も新鮮で安い店」と言ったら「あー、あそこね」とすぐわかりました。
他の店は「プロデュース万英」という店名だったので、すぐにはピンと来なかったようです。
毎週水曜日は、普段とはちょっと違う品物や超目玉品が登場。
ユニークなチラシにも惹かれて、ついつい足が向いてしまいます。
買い物って、ただ物を買うだけでなく、色々話をしたりして楽しんだり、元気を貰ったりできるものなんだなぁって、今更ながら感じさせてくれる貴重なお店です。
お兄ちゃんたち、これからも宜しくねっ!
[杏葉牡丹]
2013年5月22日 09:00
ちょっと前になりますが、3月に中央区の区民カレッジの卒業式がありました。
式の終了後のアトラクションと交流会の企画は在校生が行うということで、私も在校生の一人としてスタッフに参加させていただきました。
交流会では、中央区に関するクイズ大会 をやることになり、スタッフ皆で問題を考えました。私も色々考えたのですが、その時に採用されなかったものがありますので、この場で皆様にお出ししたいと思います。
さて、いくつお答えになれますでしょうか
第1問
日本橋にある山本海苔店は、
明治天皇が京都へ行幸される際に、東京の手土産とされた「あるもの」を考案したとして有名です。
その「あるもの」とは何でしょう?
第2問
現在築地にある魚河岸 は、江戸時代から関東大震災までは日本橋にありました。それを記念して「日本橋魚市場発祥の地」の記念碑が日本橋のたもとに建てられています。隣には、海の魚がことごとく集まったとして、お伽噺に登場する「お姫様」をイメージした像があります。
では、このお姫様の名前は何でしょう?
第3問
現在の日本橋小学校の辺りには、明治維新で活躍した
有名な人物の屋敷がありました。
上野の銅像でも有名な、この人物は誰でしょう?
第4問
4月2日に開場した歌舞伎座は、
明治22年に建てられて以来、関東大震災などを経て、
何度か建て替えられていますが、
今回で、第何期目になるのでしょうか?
第5問
銀座6丁目には
「京橋の滝山町の新聞社 灯ともる頃のいそがしさかな」と
刻まれた歌碑があります。
明治時代に滝山町と呼ばれていたこの地にあった朝日新聞社に、校正係として働きながら創作活動を続け「一握の砂」等の作者として有名な、この人は誰でしょう?
第6問
銀座には幾つもの百貨店がありますが、
この地区で一番古いのはどの百貨店でしょう?
第7問
大正14年に建てられた新橋演舞場は、京都の歌舞練場などを手本に、新橋芸者の技芸向上とこれを披露する場所としてつくられたものです。
今でも毎年5月におこなわれる、新橋の芸者衆による公演の名称を、何というでしょう?
第8問
明石町は、明治の初めには外国人居留地となっており、住居だけでなく、学校や病院などもありました。
そのため、現在では多くの学校の発祥の地として、たくさんの記念碑が建てられています。
その中で、二つの葉っぱを形どったデザインのこの記念碑は、どこの学校のものでしょうか。
第9問
このレリーフは、江戸時代に漂着したオランダ人のヤン・ヨーステンが、この辺りに住んでいたことを記念して作られたものです。
ヤン・ヨーステンの日本名の「耶楊子(やようす)」が由来となっている、この辺りの地名は何でしょう?
第10問
勝鬨橋と佃大橋の間には、新旧二つの東京の名所を、
同時に見られるスポットがあります。
その二つの名所は何でしょう。
答えは、続きのページに掲載しておりますのでご確認下さい。
続きを読む: 中央区クイズ
[杏葉牡丹]
2013年5月11日 09:00
今では魚河岸と言えば築地ですが、発祥である江戸時代には、日本橋にありました。
その後、関東大震災をへて、現在の場所に移転したのが1935年(昭和10年)。
すなわち昨年の2012年で、77年が経ちました。
それを記念して、昨年から場外市場で始まったのが、「築地 七日市」です。
毎月7日には、各店が自慢の逸品を特別価格で提供したり、7日にしか販売しない限定品があったりと、行くのがとっても楽しみなのですが、連休明けの5月7日には、築地場外市場の卵焼きが大集結して食べくらべができるという、築地初いや世界初?のイベントが行われました!
「巨人・大鵬・卵焼き」というフレーズがあるように、子供から大人まで、卵焼きが好きな方は多いですよね。
かく言う私も大好物!
手土産などに持って行っても、本当に喜んでいただけます。
もともとは寿司ダネに使うということで、築地には卵焼きのお店が多いようですが、「どこのお店が美味しいの?」と聞かれて、一言では答えられないのが、築地の奥深いところ。
というのも、場外市場のマップに掲載されている店は、なんと8店!
それぞれの店が、素材の卵にこだわるだけでなく、甘さ、出汁のきかせ具合、焼き加減に工夫を凝らして、独自の味を出しています。
更にお店によって、プレーンなもの以外に、鰻や鴨に穴子、蟹、桜エビ、山菜や実山椒、ネギやミツ葉に梅干しや唐辛子、季節限定で松茸や栗が入ったりと、様々なヴァリエーションの卵焼きが!
これだけあると、さすがに全店制覇は難しく、正直にいって答えるのに困っていました。
そんな中で見かけたのが、このイベントのポスター。
見た瞬間に「こんな嬉しい企画を誰が考えたのよ~!」と思わずにはいられませんでした。
さて当日、会場の「ぷらっと築地」に行くと、まず受付があって、そこで200円を払います。
すると白いトレイとフォークが渡されます。
トレイには紙が敷いてあり、そこには参加8店の名前がそれぞれ書いてあります。
受付左には、まず「山長」さんのコーナーがあって、トレイの「山長」と書いてある場所に卵焼きをのせてくれます。
それから時計回りに会場をまわっていくと、「丸武」「本玉小島」「玉八」「玉友」「大孫」「大定」「松露」と続いて、参加8店の卵焼きがトレイの上に全て揃う、というシステム。
最後の「松露」さんでは、卵の2個入りりパックもプレゼントしていただきました。
その他にも、色々なサービス特典の掲載されたチラシもいただいて、いざ食べくらべ!
これだけ同時に食べたのは、初めての体験です。
素人なので、先ず気づくのは、甘さに大きな違いがあること。
そして、出汁のきかせ方も全く違います。
更には、ふわふわした食感もあれば、滑らかでツルッとしたものもあって。
いやいや、みんな甲乙つけがたく、さすがに「食のまち築地」と大満足。
甘めが好きな方でしたらあのお店、出汁がきいているのが好きな方でしたらこのお店と、それぞれの好みに合わせてお勧めできる、築地の達人に一歩近づいた気がします。
そして6月7日は、
なんと「新茶・海苔」で利き茶、利き海苔という、
これまた築地初のイベント。
これまた奥の深い世界になりそうです。
[杏葉牡丹]
2013年4月24日 14:00
毎年恒例となった築地場外市場の「春まつり」。
今年は本願寺の親鸞聖人750回大遠忌ということもあって、4月27日~5月3日までのゴールデンウィーク目一杯の拡大版です。
まずは4月27日~29日までの3日間は、本願寺境内に『750広場』が出現!
岩手・宮城・福島や東京近県の物産品に、ご当地グルメが大集合。
ご当地キャラも集結します。
場外市場の方では4月27日~5月2日の間『750フェア』を開催。
特選品が目白押しの上に、レシート千円ごとに抽選で豪華商品が当たります。
そして5月3日は待ってました!の『半値市』。
各店自慢の逸品が、なんと半値の、売切御免です。
大変な混雑が予想される、この半値市。
地元ならではの裏技を、ご伝授致します。
①半値市のスタートは10時からなので、その前に各店の半値になる品のリストと地図のチラシを入手しておく。
②チラシをチェックして、買いたい品の優先順位をつけること。
→数量限定の物がほとんどなので、早く無くなりそうな店から並ぶ。
卵焼きの「松露」は大人気なので、他の買い物をしていたら売り切れになってしまうことも有り。
③急がばまわれ→細い道は混雑するので、晴海通りや新大橋通りの反対側にまわってしまった方が、かえって早い場合も有り。
④一服するなら、築地川公園か東銀座まで行く→市場にはゆっくり座って落ち着ける場所が少ないので、お天気が良ければ、本願寺裏の築地川公園まで行ってしまいましょう。
市場の賑わいが嘘のように、緑が多く、鳥の鳴き声が聞こえる落ち着いた場所です。
また、5~6分歩けば、今一番話題のスポット歌舞伎座のある東銀座で、周辺にはゆっくり落着つけるカフェやレストランがいくつもあります。
ちょうど東銀座駅50周年記念スタンプラリーも実施中。
ゴールデンウィークは築地に行くっきゃないでしょう!
[杏葉牡丹]
2013年4月 6日 10:00
行って来ましたっ!
新しい歌舞伎座の柿葺落公演、しかも4月2日の初日です!
早くから切符を売り出していたものの、多彩な演目に豪華な顔ぶれで、どれを見ようか迷っているうちに時期を逃してしまい、ほとんど諦めていました。
ただ、当日しか売り出さない4階の「一幕見席」なら、中日を過ぎて少し落ち着いた頃なら、並べば何とかなるのではと、望みを繋いでいました。
それでもさすがに初日は無理だろうと諦めていたのですが、午前中に用事を済ませた帰りに、一幕見席の切符売場に立ち寄ったところ、6時開演の三部なら、1時間半位並べば買えるというではありませんか!
これは見ない手はないと、早速列の最後尾に。
係の方や前後に並んだ方達と歌舞伎の話をしていたら、あっという間に時間がたってしまいました。(5時30分に照明がついてライトアップされたときは、大拍手でした)
ちなみに「一幕見席」とは、4階に設けられた、何幕かある演目のうちの一つしか見られない専用席。
お値段は幕によって違いますが、一番安い3階B席よりも安くなります。
幕が替わるごとに入れ替えになるので、通常の席に紛れ込まないように仕切りがあり、食堂や売店・ロビー等には行けないのが、ちょっと残念。
4月公演では第三部は「盛綱陣屋」と「勧進帳」の2幕があるので、「盛綱陣屋」が終わった段階で入れ替えになります。(ただし切符を買う時に「勧進帳」の分も一緒に買う事ができるので、両方買っていれば、居残ることができます)
現在の歌舞伎公演は、他の演劇と違って、一つの物語を最初から結末まで演じることは少なく、異なった物語の有名な一幕を取り上げて独立したものとし、それらを組み合わせて一つの公演とするやり方が、多く行われています。
勿論ストーリーを全て知っていた方が理解が深まるのは確かですが、そこの一幕だけでも十分にお話として成り立ち、見せ場もあって楽しむことができます。
学生時代は少ないお小遣いの中でやりくりしなければならず、この「一幕見席」には随分お世話になったものです。
当時は急な傾斜の階段しかなくて、自由席なので少しでも良い席をと一気に駆け上がったものでした。
ところが、今度の建物は、専用の入口から入ればすぐにエレベーターがあって、楽に4階まで行く事ができて、やっぱり新しさを実感。
更に嬉しかったのは、以前は見えなかった花道がちゃんと見えるではありませんか!
「花道が見える」というのは凄く重要なことで、歌舞伎では主要な人物が花道から登場したり引っ込んだりしますが、その途中で必ずセリフを言ったり、演技をしたりします。
以前の4階の一幕見席では、音だけが聞こえて想像するだけだったのですが、新しい劇場では、弁慶の飛六方の引っ込みをちゃんと見ることができて大感動です。
勿論、歌舞伎座は劇場全体が一つのテーマパークの様なもので、食事をして、ロビーを歩き、そこでしか買えないものを売店で買い、調度品や装飾品・飾ってある美術品を見たりするのも、大きな楽しみです。
今度こそは頑張って、前売り券を入手したいと思っています。