[あすなろ]
2018年2月17日 12:00
文化2年(1805)2月16日。
芝神明境内で起きたのが、め組の喧嘩。
当時のご奉行様の粋な計らいに江戸庶民が喝采した話は
講談や芝居の題材になっていますね。
町火消の「め組」が奉納したのがこの狛犬です。
※港区 芝大神宮(旧:芝神明宮)
狛犬は、平安時代の公事手引書によると
「左獅子、於色黄、開口。
右胡摩犬、於色白、不開口、在角」
とあり、神殿から見て左が獅子で、右が狛犬と区別
されていました。
そして、建築用語に「獅子」とつく名称のものが
あります。柱の一番上に用いられる貫の部分に彫刻を
施したもので、「獅子木鼻」と呼ばれます。
※小網神社
小網神社で、獅子木鼻が確認できます。
日本橋地区に残されている唯一の木造檜造りの
神社建築で、中央区有形文化財に指定されています。
社殿に施された「昇り龍」「降り龍」や「養老の滝」の
彫刻など見応えがあります。
参拝後に、ゆっくり観察されてみてはいかがでしょう。
◆芝大神宮
東京都港区芝大門1-12-7
◆小網神社
東京都中央区日本橋小網町16-23
[あすなろ]
2018年2月 9日 16:00
梅の花が咲く時季になりました。
厳しい冬の寒さにじっと耐え続けたからこそ、
凛とした美しい花をつけ、良き香りを放ちます。
浜町公園の一角にある清正公寺の境内で
梅の花が一輪咲きました。
この地は、江戸時代、熊本藩主細川家の下屋敷が
あったところです。加藤清正公の分霊を勧請し創建した
熊本本妙寺の別院です。
当時から一般庶民の参拝も許されたと伝えられています。
立春が過ぎ、これから春の気配を感じられるように
なるでしょう。梅の別名を「春告草」とも呼ぶ先人たちの
感性がすばらしいですね。
「花よし、香りよし、果実よし」と三拍子揃った梅の花を
観賞されてみてはいかがでしょう。
◆日蓮宗清正公寺
東京都中央区日本橋浜町2-59-2
[あすなろ]
2018年2月 7日 09:00
2018年の初午は、2月7日。
お稲荷さんの祭の日です。
農村では五穀豊穣を願い、町中では
商家が商売繁盛を願うお祭りを行う日です。
稲荷社が多い江戸の町では、大変賑わいました。
そして、初午の日から寺子屋に通うと
読み書きが上達すると言われ、子供たちが手習い師匠に
入門(寺入り)することが多い日でした。
いの字より習ひそめてや稲荷山
この句を詠んだのは宝井其角。松尾芭蕉第一の門人で、
蕉門十哲の一人に数えられました。
其角住居跡が、日本橋茅場町にあります。
界隈は、伊能忠敬や、村田春海が暮らした町。
知識人を偲びながら散策されるのも一興です。
◆其角住居跡
東京都中央区日本橋茅場町1-6-10
[あすなろ]
2018年2月 1日 09:00
2月3日は、節分そして「大岡越前の日」。
1717(享保2)年のこの日に、大岡越前守忠相が
南町奉行に就任しました。
江戸にとって大敵は火事。
8代将軍吉宗は、防火対策の強化を忠相に命じました。
そこで忠相が考えたのは「町火消の設置」。
町民たちの自衛消火制度である「いろは四十八組」
を編成したのです。
「町火消」にまつわる粋な品々を
兜町・茅場町まちかど展示館で見ることができます。
中でも明治10年頃、当時の纏が勢揃いした様子を収めた
写真は必見です。
◆兜町・茅場町まちかど展示館
東京都中央区日本橋兜町15-3 坂本町公園内
開館時間:8:30~20:00
[あすなろ]
2018年1月 8日 12:00
1月7日は、五節句の一つ「人日の節句」。
この日に七草粥を食べて、
1年の豊作と無病息災を願います。
「芹 薺 御行 繁縷 仏の座 菘 蘿蔔 これぞ七草」
平安時代に中国の古い風習が伝わり、
江戸時代には幕府が公式行事として「人日」を祝日に
したことで、七草粥を食べる風習が一般の人々にも
定着していったようです。
江戸時代には、これに小松菜を加えたとも。
長い間、多くの人たちが利用してきた暦。そこには日本の
風土に合った生活、生き方の知恵や教えがあります。
正月疲れが出はじめた胃腸の回復にはよい食べものです。
そして、「人日」、人を大切にする日として、
その言葉の意味も噛みしめたいですね。
◆七草神事/波除神社
東京都中央区築地6-20-37
2018年1月7日 11時からの祭典後、
先着順に境内にて無料の七草粥が振る舞われました。
[あすなろ]
2018年1月 6日 18:00
東京下町八福神参りは、東京都中央区と台東区に
鎮座する八つの神社にお参りし、末広がりに通じる
ご神徳を受けるというものです。
下町を巡るかなり広範囲な道のり。
八つのお社をお参りすると共に、情緒豊かな
街並みを楽しめるのもこのコースの特徴です。
地域に密着した神社もあり、
柔らかで暖かな心地良さを感じます。
どの神社から巡ってもよろしく、
いつ始めても構いません。
数日に分けて巡られる方もいらっしゃるようです。
ゆっくり出かけてみてはいかがでしょうか。
◆八社参って、八つの恵み
下谷神社 (家内安全) 台東区東上野3-29-8
小野照崎神社(学問芸能) 台東区下谷2-13-14
鷲神社 (商売繁盛) 台東区千束3-18-7
今戸神社 (縁結び) 台東区今戸1-5-22
第六天榊神社(健康長寿) 台東区蔵前1-4-3
水天宮 (安産子授け) 中央区日本橋蛎殻町2-4-1
小網神社 (強運厄除) 中央区日本橋小網町16-23
住吉神社 (交通安全) 中央区佃1-1-14