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中央区観光協会実施の「中央区観光検定」に合格し、特派員登録をした観光ボランティアメンバーによる中央区の“旬な”情報をご紹介。

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「バスの日」イベント、大盛況

[小江戸板橋] 2014年9月29日 17:19

観光バスに乗車すること。

それは、子供にとってあこがれの出来事でした。

高い車窓から街の様子を眺めるだけでも、興奮することであり、

見上げている人々の視線が、誇らしく感じられたものです。

いろいろなバスが集合するイベントが、9月23日中央区で開催されました。

「バスまつり2014 in 晴海」

会場は、晴海客船ターミナルのロビー及び大型車専用駐車場。

手軽な移動の手段としてのバスが、より身近になりました。

都バス(東京都交通局)をはじめ、小田急、京王、京急、東急、関東バスの

車両展示が一番テンションが高くなります。

制帽をかぶり、運転席に座ると、子供たちは運転手になりきってしまいます。

舞台装置が実物の車ならではの魔法です。

このイベントは、9月20日のバスの日にちなんで開催されました。

えっ、バスの日ってあるんだ。

365日記念日が連なる日本にあって、バスの日は昭和62年10月、

バス事業者大会で定められました。

日本最初のバスの営業が、明治36年9月20日に京都市で始まったことによるものです。

明治5年に営業を開始した鉄道輸送に比べると、意外に遅いのです。

バスの運行が営業として成立するには、壁を乗り越えるために多くの年月を必要としたのでしょう。

メイン会場に設えられたトミーテックの動くバスのジオラマは、必見でした。

縁にひっついて、じっと見つめる子供の、(いや、大人までも)心をわしづかみにしていました。

ハンドルを握って、目をキラキラさせる子供が、そのまま大きくなったような熱いバスマニアもいました。

部品のオークション会場。

スマホで同好の士と連絡を取りながら動いているのです。

都バスのキャラクター「みんくる」をはじめ、ゆるキャラ系の着ぐるみは、バス好きママに人気でした。

ここ晴海周辺は、足を運ぶたびに、周りの様相が変わっています。

この広い駐車場も、2020年を見据えて更なる変化を進めていくのでしょう。

 

 

残暑だから金魚

[小江戸板橋] 2014年8月27日 11:00

午睡のまどろみから覚めても、暑さに打たれすぎた体は、なかなか起き上がることができません。

早めの夕餉を取って、ごろごろしているうちに、ようやく貴重な休日の残り時間に気持ちが移ってきました。

これから行っても間に合うイベントなどはあるでしょうか。

お昼寝から覚めた金魚つながりではありませんが、コレド室町のナイトアクアリウムはどうでしょうか。

集めておいたパンフを引っ張り出せば、最終入場が23時00分で、23時30分までオープンしているとのこと。

充分に楽しむ時間はあります。

 

アクアリウムは9月23日まで開催されます。

11時00分開場で19時00分までが「アートアクアリウム」。

19時00分からが「ナイトアクアリウム」という構成で、二つの異なる演出を楽しめます。

ナイトは有料のドリンクも会場内で味わうことができます。

ボトルやカクテルグラスを片手に淡い光の中を歩めば、背伸びした大人の気分に浸れます。

 

こんな金魚の群れの見せ方があるのか。

・・・驚いてしまいます。

水槽の多様さは、日本のガラス技術の水準の高さを示しています。

「高速高濃度で培養された硝化細菌」。初めて目にする用語ですが、水を浄化し、このアクアリウムを演出する影の主役だということを知りました。

突然変異の赤い金魚に、深い愛情と情熱を惜しみなく注ぎ込み、金魚をめでるという風流な文化を育てた先人たち。

江戸時代の豊かな教養と、遊び心の成せる技が実をむすんだ姿です。

戦のない平和な時代だったから、金魚の育成に集中できたのでしょう。

 

ナイトとあって、入場者の多くは二人連れでした。

水槽の縁にもたれて、すこし上目づかいで見上げている彼女。自分の美しく見えるしぐさを知っているのですね。

きらきら輝く水槽をバックに、ボトル片手に写メを取っている彼氏。十分にイケメンですよ。

あれっ。ひとりでじーっと座ったまま、水槽の金魚に語りかけているあなた。疲れているようですね。しっかり癒してもらってくださいね。

 

照明を落とした薄暗い空間にも目が慣れて、水槽と水の流れも区別がつきました。

あふれる音と光が心地よい高揚感を与えてくれます。

音楽は、シンセサイザーの音ばかりではなく、自然の音や古典楽器の音を組み入れたら、また違った和金の雰囲気を醸し出すことができたかもしれません。

 

まるで金魚をイメージした、白地に赤の斑点柄の浴衣のおねえさん。

ひらひらした絹のスカートをひるがえし、すすっと歩くおねえさん。

「金魚さんたちよりも、絶対こっちの方が可愛いぞ!」

5歳児のしんのすけ君なら、そう言いそうだなと思いながら通りへ出ました。

 

周辺の商業施設はライトアップや大のれんが掲げられ、歴史ある日本橋の風情を漂わせていました。

夏のライトアップは8月31日までのイベントです。

 

 

最高のおもてなし

[小江戸板橋] 2014年7月30日 14:00

このような方が、観光協会特派員にいらしたんだ。

何とも誇らしく、そして懐かしく感じられました。

「まち歩き引率者講習(おもてなし講座)」の講師は、日本橋高島屋でコンシェルジュをなさっている、敷田正法(しきた・まさのり)さん。67歳。

力強さを柔らかな表情で包み込んだ、恰幅の良いおじ様。

その、良く通る声と豊かな表現に、話の中に心地よく引き込まれました。

 

「江戸まち歩き引率者講習」は、中央区の観光協会特派員や文化財サポーター、観光大使・ミス中央などを参加対象としたワークショップです。

今年度は、引率者の役割や心得、旅行に関する法令などの2回の座学と、モデルコースを設定して実際に引率する実地講習を行い、7月29日に4回目のワークショップとして「おもてなし講座」が開催されました。

2020年には東京にいて、「その時の自分ができる関わり方をしてみたい」との思いから、私も参加してきました。

 

敷田講師は、デパート業界の歩み、状況分析から始まり、高島屋の経営理念、顧客満足、そして「最高のおもてなし」を追求しているコンシェルジュとしての姿を話してくださいました。

これらの内容は、ともすると、多くのビジネス書などからも得ることができる事柄かもしれません。

しかし、時間が短く感じられるほど、一つひとつが素直に体に入ってきました。

自らが取り組んでこられた、様子が思い描けるエピソードの数々が魅力的でした。

「情報を持っている友人をたくさんつくること。それは、情報の引き出しになる。」

「お客様に近づいて、寄り添った答えを探す。」

「お客様に、選択肢のある答えを用意する。」

敷田コンシェルジュの魅力は、その状況に気づき、素早く行動し、笑顔が生まれることを楽しんでいらっしゃる所にあると感じられました。

 

そういえば、私、3回目のワークショップの引率実地講習を、しばらく記憶から消していました。

旗を持って先導しながら、要所要所で案内するシミュレーションはしていたつもりだったのですが、曲がるべき角を一つ間違えて、横断歩道のない道を渡りそうになったのを手始めに、引率の列はバラバラになるわ、道いっぱいに広がるわ、指示を出そうにも適当な言葉が出なくなるわで、この実習はなかったことにしてしまおうと、酒をあおって忘れてしまいました。

「力が及ばなかった悔しさを、素直に認めて、次に生かせばいいじゃないですか。」

敷田講師から、そんな励ましをいただいたような気がしました。

 

ところで、先に「懐かしく感じられた」と書きました。

学生時代に、お中元・お歳暮の時期に高島屋さんでアルバイトをしており、もしかするとその折にお会いしていたかも・・・。

 

 

 

紅色に輝く、夏の果実

[小江戸板橋] 2014年6月29日 09:00

ハイグレードな商品を扱う「くだもの屋さん」のケースに、形よく並べられた紅色の宝石。

張りのある輝き。乙女のくちびるさながらの紅色。

口に含むと、ひろがる甘さの中に、わずかな酸味がアクセントをつけます。

いくつでも食べられるんだな、サクランボ。

見た目も、歯ざわりも、味も、高い水準を表現する、桜桃の季節になりました。

 

6月21日土曜日に、さくらんぼがとても身近になるイベントが開催されました。

会場は、築地本願寺の広い駐車場。

さくらんぼの種飛ばし大会です。

競技は、当日先着500名が参加できます。

11時20分ごろには、出場枠500名が満員御礼となる盛況ぶり。

昨夜の雨も日の出前にはあがり、ややアゲインストの風が吹く中、競技開始です。

3人ずつスタート台に立って、1メートル間隔で距離が示された赤いカーペットめがけて、種を吹き飛ばします。

あの宝石の核になる種を、空中めがけて飛ばすなんて、何かもったいなくて、申し訳ない気分。

慣れない競技だけに、皆さん数メートル飛ばすのが精いっぱい。

時折、10メートル超えが出ると、「おおーっ」と歓声が沸きます。

 

用意された「さくらんぼ」は、生産量日本一を誇る山形県東根市の「佐藤錦」です。

日持ちしにくいデリケートなサクランボ。

これを大正11年に、佐藤栄助さんの品種改良にかけた情熱が実を結び、佐藤錦が誕生します。

東根市は、その佐藤錦の発祥の地なのです。

 

そして東根市は、中央区との縁が深いところです。

1991年に友好都市提携を結んでいます。

中央区役所の1階ロビーには、友好都市の提携書や記念の品が展示されています。

 

超えろ最高記録17m83cm。

東根市さくらんぼ種飛ばしの記録です。

スタート台に向かい、約20メートルこちら側から眺めると、その距離はとても遠くに感じます。

順番待ちの女の子が、「練習しなきゃ」と、ピューッと吹き飛ばしていました。

勢いはありましたが、飛距離3メートル。「もっと上半身のバネを使わなきゃ」。

本番、頑張ってくださいね。

 

果樹王国山形県は、さくらんぼを皮切りに、ぶどう、桃、リンゴ、ラ・フランスなどのフルーツ狩りをたっぷり楽しめます。

この夏、デスティネーション・キャンペーンのエリアにもなっており、楽しいイベントが数多く繰り広げられます。

気に入った一粒を、樹の枝から直接もぎ取って口に入れるのも、至福のひと時。

「行くぞ東北」。山形新幹線の駅名も「さくらんぼ東根」でした。

 

 

 

「図書館大賞」があったならば。

[小江戸板橋] 2014年5月22日 09:00

「図書館で司書さんが1年間に手にする、あるいは読む本は、どれくらいの冊数になるんだろう。」

返却された本を手際よく書架に並べている司書さんの姿を見ながら、ふとそんな事を思いました。

 

ネット情報が氾濫する昨今、キーは叩いても、本を読んでいる暇などない状況にあって、「活字離れ」は出版不況をも引き起こしています。

『全国書店員が選んだ いちばん売りたい本』

このキャッチコピーが目に飛び込んできたとき、思わず、「オオッ」と前のめりになりました。

書店員の投票によって選ばれる「本屋大賞」。

新刊を扱う書店員だからこそ、売り上げの動向も押さえた、旬なチョイスができるのですね。

 

では、図書館司書が選ぶとなると、どうなるでしょう。

新刊に限らない、さまざまなジャンルからのエントリーがあるでしょうね。

長く実績を残してきた作家さんに、再び日の目が当たるかもしれない。

絵本や図鑑に票が集まるかもしれない。

思いもよらない、固めの本が選ばれたりすることも・・。

 

中央区内の区立図書館は、3館あります。

・京橋図書館 (築地1-1-1)

・日本橋図書館 (日本橋人形町1-1-17)

・月島図書館 (月島4-1-1)

3館とも、複合施設の中にあるのが特徴です。

京橋図書館は、中央区役所の地下1階・2階。

日本橋図書館は、日本橋小学校の5階・6階。

月島図書館は、月島区民センターの3階です。

 

私は、地域資料を探すときに、図書館カードを利用します。

インターネットで気軽に検索できる時代ですが、書庫の匂いがなんとなく伝わってくる本を、重みを感じながらページをめくる感覚は、厳かな儀式のようで心なしか背筋がすっと伸びます。

街歩きの途中で、ひょいと立ち寄ることもあります。

今見てきた街中のシーンを、タウンガイドなどの活字で追体験することも、なかなか興味深いものです。

閲覧席が空いていたりすると、ラッキー。

中央区の図書館には、椅子の展示室のように、さまざまな種類が置かれています。

この椅子の種類の多さも、お気に入りの一つです。

 

図書館内は決められた場所以外「スマホ・携帯は使用禁止」の掲示があるのですが、奥の書棚の陰になる椅子に座ったおじさんは、ひたすら指でピコピコ。

じーーっと見ていたら、視線を感じたらしく、そっとポケットにしまい込みました。

 

日本橋図書館は、さまざまなテーマで展示をしています。

先日寄った時にも、「いちおしの児童作家、ちゅうもくの絵本作家」など、関連図書をならべて紹介していました。

館報の「来!BuRaRi にほんばし」は、概ね3か月おきに発行されています。

バックナンバーを集めてみると、毎号、職員の方々の思いの込められた面白い紙面に出会えます。

 

最近、「読んでもらいたい本を紹介しあい、どの本が一番読みたくなったか」を競う、ビブリオバトルがひそかなブームになっていると聞きます。

「知的書評合戦」とも呼ばれています。

他の人にも勧めたくなるような本に巡り合えること自体、とても幸せなことです。

 

実は私、司書の仕事も魅力的だなと思った時代もありました。

しかし、古書の粉じんでアレルギー反応が出て、咳が止まらなくなるきつい目に合い、その道を断念。

司書の方は、古書の粉じんにもめげない、ひたすら本に強い人のはずです。

読書のプロが選ぶ、図書館司書大賞。

その大賞に輝いた本ならば、ぜひ手にしたいと思いました。

 

 

 

福島の「おいしい!」が揃っています。日本橋ふくしま館

[小江戸板橋] 2014年4月17日 09:00

「見でいがっせ」「見でいがんしょ」「見でったらいいばい」「見でげぇ」 ・・・。

福島県は広いです。

桜の開花時期さえも、太平洋沿岸と奥会津とでは、ひと月以上も離れているといいます。

「見てね、来てみてね」というお誘いの言葉も、地域や年代によって、たくさんの変化形を持っています。

気候・歴史・文化も多様で、それだけ豊かなおもてなしの仕方があるのです。

「MIDETTE (ミデッテ)」は、「日本橋ふくしま館」の愛称です。

「見でって」。うん、福島県の共通方言らしい響き。

なんだか、心があったかくなるような、なまりです。

4月12日に、福島県の首都圏情報発信拠点「日本橋ふくしま館」がオープンしました。

高校生までを過ごした福島が懐かしく、オープン翌日の日曜日に行ってみました。

場所は、中央区日本橋室町4-3-16。

JR神田駅東口から、中央通りを日本橋に向かって5分ほど。

東京メトロ銀座線「三越前駅」A8出口からだと、中央通りを神田に向かって3分ほどです。

おっ、入場待ちの行列ができていました。

スタッフの方に聞けば、初日は数百名の列になったといいます。

テレビ・新聞も、トピックスとして取り上げていました。

入口右手の実演コーナーは、薄皮まんじゅう。

帰省のお土産に喜ばれたお菓子が、幾種類も並んでいました。

野菜コーナーに積まれた、みずみずしい果物・野菜は、見ていると嬉しさが込み上げてきます。

タラの芽はてんぷらで。姿のいいアスパラガスは茹でて、えごま味噌かマヨネーズで。トマトきゅうりは、氷水で冷やして丸かじり。

生産者が自信を持って、東京日本橋に送り出した商品なのでしょう。

食材を見ているだけで、食べ方まで想像してしまいます。

そろいのユニフォームで声かけをしているスタッフさんに聞けば、一番うまい料理法を教えてもらえますよ。

民芸品やキャラクターグッズも揃っています。

奥まった空間にある飲食コーナーでは、日によって、浪江焼きそばや会津ラーメンなどが出展されるそうです。

驚いたのは、日本酒コーナーの充実ぶり。

地元でも手に入りにくい銘柄が、ずらりと揃っていました。

案内ポスターを見れば、平成24年度の全国新酒監評会で福島県の酒が、金賞受賞数日本一になったといいます。

雪の残る山肌が輝きを増し、雪解け水がバシャバシャと勢いよく水路を駆け下る季節。

鮮烈な伏流水が、豊かに湧き出る風土。

米と水と風土が良ければ、そこには美味い酒が育まれます。

小学校までの道の途中に酒蔵があって、時期になると気持ちがふわっとなる香りが漂っていました。

同級生には造り酒屋の娘さんもいました。

大人になって、今、この銘柄のラインナップを見るのは、実に楽しいものです。

店内を走り回りながら、元気な声でお客さんに話しかけているスタッフのおじさんがいました。

この春まで葛西で営業していたアンテナショップ「ふくしま市場」の、お馴染みさんと店長さんのようです。

お馴染みさんは、「ふくしま館」のオープンに合わせて、日本橋に足を運んだとか。

一生懸命の店長さん、きっと葛西で、素敵な人間関係を築いてこられたのでしょうね。

そんなことも嬉しくて、こだわりの品々をたくさん購入してきました。

 

 
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