緑陰 野趣に富む
緑陰には、ドクダミが真っ白な花を咲かせます。街のアスファルトにも、その姿を見つけることができますね。
ドクダミは、生育旺盛さや臭いの独特さ
からあまり良いイメージがもたれない植物でしょうか。
ドクダミの名前は「毒矯(どくだ)み」毒を抑える
という意味に由来するといわれています。
「十薬」とも呼ばれ、江戸時代の儒学者であり
本草学者でもあった貝原益軒が、著書「大和本草」の中で、
「十種の薬の能ありて十薬となす」
と記したことがきっかけだそうです。
多くの薬効をもっており、ゲンノショウコ、センブリと
ともに、日本三大薬草として重宝されています。
身の回りの小さな変化に気づいたり、
言葉や由来を知ることは、
季節感や暮らしのヒントをもたらすきっかけにもなりますね。
境内の藤棚では、実の産毛が銀色に光ってきれいでした。
藤の種を煎じて服用すると下剤の効用があるとか。
3つの密を避けて新しい生活様式へ。
◆住吉神社
東京都中央区佃1-1-14
◆大和本草 16巻附録2巻諸品図2巻
国立国会図書館デジタルコレクションより