滅紫

悪疫退散「大蛇退治」-十二月大歌舞伎

濃厚接触者と認定されて休演中だった玉三郎さんが陰性が確認され9日から復帰。今日は復帰2日目です。歌舞伎座が4部制になって5ヶ月ですが、発表によると新年からは3部制になり、連続席、幕間もあるとのことです。段々以前に戻るようでとても嬉しいです。

今日の4部はこの数ヶ月「コロナ禍での歌舞伎」に対応すべく殆ど一人芝居に近い状態で奮闘されていた玉三郎さんが「何か歌舞伎らしいものを」とのことで6年ぶりに「日本振袖始」-大蛇退治に出演します。ご存知の通りの八岐大蛇退治の伝説に基づき、近松門左衛門が唯一神話の世界に題材を採った作品です。人身御供にされる稲田姫に梅枝さん、素戔嗚尊に菊之助さんです。酒の甕に気づいて毒酒を飲み始めた八岐大蛇に、大蛇の分身も加わっての立ち回りは凄い迫力、かつ鱗模様のそろいの衣装が美しく、これぞ歌舞伎。素戔嗚尊が八岐大蛇に奪われた十握の宝剣を取り戻し、めでたく大蛇退治。掲げた宝剣が「悪疫退散」の象徴に見えました。早い収束を祈るばかりです。

十二月大歌舞伎は26日千穐楽、18日は休演

1部11時開演「弥生の花浅草祭」、2部13:30開演「心中月夜星野屋」、3部16時開演「傾城反魂香」

お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489(10時-17時).

                                                                                              2020.12.10 第4部観劇 

 悪疫退散「大蛇退治」-十二月大歌舞伎