滅紫

大奮闘の巳之助さんー代役での六役早替わりー八月花形歌舞伎

オリンピックが終わり、「熱闘甲子園」が2年ぶりに開幕。歌舞伎座の八月花形歌舞伎も3日に初日を迎えています。夏芝居には怪談物が多いのですが、今月も第一部「加賀見再岩藤(ごにちのいわふじ)」、二部の「真景累ケ淵」と並んでいます。今日はまず一部の通称「骨寄せの岩藤」を見ることに。猿之助さんのコロナ感染による休演が発表されたのが先月30日、初日は3日なので代役の巳之助さんが稽古ができたのは4日間。歌舞伎俳優はいつでも代役が出来て当たり前のようなことを言われていますが、これは三代目猿之助(現猿翁)さんが台本大幅改訂による新演出、六役早替わりで宙乗りまであります!

巳之助さん頑張って!

 大奮闘の巳之助さんー代役での六役早替わりー八月花形歌舞伎

「加賀見山再岩藤」は江戸時代の加賀藩で起きたお家騒動を題材とした「加賀見山旧錦絵」の後日譚で、仇として討たれた岩藤が亡霊となって恨みを晴らそうとするもの。墓場を通りかかるとうち捨てられていた岩藤の骨がひとりでに寄って骸骨になり、岩藤の亡霊が現れるのが見もの、更に一転して花の山を岩藤がふわふわと宙乗りで消えていきます。

早替わりが余りに見事なので目をこらしてみていたのですが、どこでどう替ったのか分かりませんでした。凄い!2時間の間殆ど舞台出ずっぱり(6役なので)大奮闘の巳之助さんです。

 

11時開演、13時幕。お喋りも無く、帰りに買物もせず、「直行直帰」。まだしばらくはこの生活が続きそうですが、巳之助さんや若手花形俳優さんたちの奮闘は何よりのビタミン剤です。来週は七之助さんの「真景累ケ淵」楽しみです。

八月花形歌舞伎 

千穐楽は8月28日 (19日は休演日)

第一部 11時開演「加賀見山再岩藤」

第二部 14時30分開演「真景累ケ淵」「仇ゆめ」

第三部 18時開演「義賢最期」「鞘當」「三社祭」

お問い合わせはチケットホン松竹 0570-000-489(10時-17時)

                           2021.8.12観劇