滅紫

壮観「顔寄せ手打ち式」-十三代目市川團十郎白猿襲名披露興行

コロナ禍で延期になっていた十三代目市川團十郎襲名興行が11月・12月の2ヶ月歌舞伎座で開催されます。その興行に先立ち特別公演が10月31日、11月1日の2日間歌舞伎座で開かれました。2日間だけとあってチケットは瞬殺!

何とか入手して11月1日に歌舞伎座へ。

能の観世流26世宗家観世清和氏他の皆様による「神歌」(「翁」を素謡形式で上演するもの)で始まり、次は「顔寄せ手打ち式」。100名近い歌舞伎俳優が舞台上に羽織袴姿で勢揃いする様は「壮観」「圧巻」です。後の方には囃子方の方達のお顔も。菊五郎さんの御発声で客席の観客も一本締め参加!

「顔寄せ手打式」は解説によると「『顔寄せ手打ち式』は興行の諸取決めが定まったしるしとして座元と出演俳優が揃って手を締める古くからの行事」とのこと。確か歌舞伎座新開場式でもありました。十一代目と十二代目團十郎の襲名興行でも行われたそうです。

興奮さめやらぬ内にお目当ての「勧進帳」の幕が開きました。11月公演でも上演されるのですが、今回は何と玉三郎さんの義経、仁左衛門さんの富樫、二人の人間国宝と新團十郎さんの弁慶という組み合わせなのです。

「この顔合わせはあと何回観られるのだろう」と思いながら舞台を観ることが段々増えてきましたが、この瞬間は円熟の舞台に釘付けです。至福の時です。

11月7日からの襲名興行も楽しみです。

 壮観「顔寄せ手打ち式」-十三代目市川團十郎白猿襲名披露興行

今回は記念品付きでした。ちょっとお見せします。

 壮観「顔寄せ手打ち式」-十三代目市川團十郎白猿襲名披露興行

十四代今右衛門作の可愛い一輪挿しです。