最年少での「粂寺弾正」登場ー十二月大歌舞伎
「十三代目市川團十郎白猿」襲名披露公演2ヶ月目が始まっています。一番の話題は同時襲名の八代目新之助が9歳最年少で演じる「毛抜」の粂寺弾正です。ご存知の通り歌舞伎十八番の一つでよく知られている演目でユーモアたっぷりの荒事が眼目。1時間近くの舞台出ずっぱり、声はどうしても甲高いのですが、セリフも多いのに立派なものです。幕が閉じられての花道で「どうやらこうやら無事勤めました」と挨拶すると客席から大きな拍手。何十年後の「助六」や弁慶が楽しみです。(長生きしないと・・・)
勘九郎さんと菊之助さんの「二人道成寺」は何とも「綺麗」の一言です。終盤に新團十郎が演じる大館左馬五郎の「押戻」が付く形です。「押戻」も歌舞伎十八番の一つで妖怪や怨霊を花道から本舞台に押し戻す役、独立した演目というより「鳴神」「娘道成寺」の最後に登場することが多い荒事です。
最初の幕の「鞘当」は松緑さんと幸四郎さんで、この日の「留女」は猿之助さんでした。中車さんと交互に演じます。
2ヶ月続きの襲名公演も東京では26日までとなりました。襲名公演は来年から地方での興行となります。
夜の部 16時開演
「口上」「團十郎娘」「助六」
十二月大歌舞伎 千穐楽は26日。お問い合わせはチケットホン松竹 0570-000-489(10時-17時)