新春初笑い「人間万事金世中」-寿初春大歌舞伎
客席は爆笑の渦!新春の歌舞伎座第2部「人間万事金世中」(にんげんばんじかねのよのなか)。英国の作家リットンの「money]を横浜が舞台の散切物に翻案した黙阿弥作品で明治12年に初演。「恵府林之助は父親が米相場で失敗し財産を失い、伯父の辺見勢左衞門のもとで居候をしていますが、強欲でケチな勢左衞門一家のもとで暮らす林之助に突然莫大な遺産金が舞い込んだことから始まる大騒ぎ。」いつの世でも変わらぬ「マネー」に翻弄される人の滑稽さを描いた作品で20年ぶりの上演です。恵府林之助に錦之助、伯父に弥十郎、その妻に扇雀さんで夫に輪を掛けた強欲振りの巧さに感服です。お正月のお芝居でこんなに笑ったのは初めて。
今年は黙阿弥没後130年とあって、一部は「白浪五人男」、三部に「十六夜清心」、それに二部がこの作品と黙阿弥作品オンパレードです。
二部はお正月らしく「寿恵方曽我」、白鸚さんの工藤祐経、幸四郎、猿之助さんの曽我兄弟です。
初笑いを歌舞伎座で如何でしょう。
寿新春大歌舞伎は27日が千穐楽 (19日休演)
1部 11時開演「卯春歌舞伎草紙」「弁天娘女男白浪」
2部 14:15開演「寿恵方曽我」「人間万事金世中」
3部 17時45分開演 「十六夜清心」
お問い合わせはチケットホン松竹 0570-000-489 (10時~17時)
初芝居は国立劇場でした。大向こうに新年恒例の太神楽と手拭い撒きも復活し劇場には日常が戻ってきた感じがします。