家族の絆が生み出す「玉英堂」の虎家㐂

 明治初めに横丁入口に尾張屋という甘酒屋があったことに由来する甘酒横丁。その尾張屋の跡地にある菓子司「玉英堂」。東京に店を構えたのは、昭和29(1954)年で、現在は、親子孫三代の職人で、伝統の味を今に伝えている。

 玉英堂の代名詞といえば「虎家㐂」。薄紙をはがすと、虎模様のような焼き跡が残ることから、どらやきならぬ、”とらやき”と称している。皮は柔らかくてふわふわしており、北海道産の大納言小豆を4日間かけて炊き上げた餡は、豆をつぶさずに姿を残したつぶ餡で、甘すぎずさっぱりしていて、思わずぺろっと食べてしまった。

 家族の絆が生み出す「玉英堂」の虎家㐂

「虎家㐂」の名は、「虎の家が喜ぶ」という字の通り、子孫繁栄を意味する中国の故事に由来している。今回の取材で印象的であったのは、三世代のご家族が仲睦まじくお店を営み、お客様をお迎えしている姿である。そして、この家族の絆が、「玉英堂」の丁寧な御菓子づくりや長年に亘るお客様のご愛顧につながっていると感じた。

■店舗住所:東京都中央区日本橋人形町2-3-2 玉英堂ビル1F

■電話番号:03ー3666ー2625 FAX:03ー3661ー7322

■営業時間:【月~金】9:00~20:00 【土】9:00~19:00 【日・祝】9:30~17:00

■定休日:不定休

■営業時間・定休日は変更になる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

※掲載については、許諾をいただいております。

※写真は、許可を得て撮影しました。