「替天行道」旗印に「梁山泊」に集う「悪党」どもの熱き魂ー八月納涼歌舞伎
八月納涼歌舞伎の幕が開きました。コロナ禍前と同じ三部制での上演で、漸く以前の歌舞伎座に戻った感じでホッとします。話題の三部「新・水滸伝」から見ることに。開幕3日、満員の客席です。
「水滸伝」は中国の四大奇書のひとつ、12世紀初頭の北宋の時代が舞台。梁山泊に集結した豪傑達が縦横無尽に暴れ回り腐った体制に反旗を翻すという長編小説ですが、これを三代目・猿之助(現猿翁)が「新・水滸伝」として新たに構築したスーパー歌舞伎で。初演の2008年以来、15年ぶりの再演で歌舞伎座では初めての上演です。
スーパー歌舞伎ならではのスピード感溢れる立ち回りや飛龍に乗った宙乗りは長い尾の付いた特大版で大迫力です。
梁山泊に集った「悪党達」林冲に中村隼人、晁蓋に中車、公孫勝に門之助、彭玘に團子、そして相手方の朝廷軍には浅野和之、青虎、さらには魯智深に幸四郎と豪華メンバー。笑三郎、猿弥、笑也など澤瀉屋の皆さん勢揃いでチームワークの良さは流石です。
「地球沸騰」時代といわれるようになりましたが、すっきりと暑さを忘れること請け合いです。
八月納涼歌舞伎は27日まで(14,21は休演)
一部 11時開演 「裸道中」「大江山酒呑童子」
二部 14時15分開演「新門辰五郎」「団子売」
三部 18時開演「新・水滸伝」
お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489(10時=17時)