「秀山祭九月大歌舞伎」二世中村吉右衛門三回忌追善ー歌舞伎座
戦後の歌舞伎界に大きな足跡を残した初代中村吉右衛門の功績を讃え、その芸の継承を目的として2006年から歌舞伎座で始まった「秀山祭」。今年は二世中村吉右衛門三回忌追善としての興行です。昼・夜ともに吉右衛門さん所縁の演目が並びました。播磨屋一門を中心に音羽屋さん、「ラ・マンチャの男」の最終公演から久しぶりの舞台となる兄の白鸚さんの「二条城の清正」、又五郎・歌昇・種之助の親子3人で演じる「車引」、菊之助・丑之助親子の「連獅子」など見所満載。どれも見逃せません。
私の今日のお目当てはは9歳になった丑之助と菊之助さん親子の「連獅子」です。ご存知の通り、能の「石橋」に題材を取った華やかな歌舞伎舞踊です。狂言師から子獅子に替わっての勇壮な毛振りまで父親の菊之助さんとの息もぴったりで、この間初舞台をみたばっかりだったのに。と成長ぶりに目を見張るばかり。隣の席の方が、「ちょっと感動しました!」とぽつり。
「車引」はさよなら公演中の国立劇場で文楽の「車引」を前日見たばかり。比較ができる贅沢さを味わいました。
ちょうど「吉右衛門」(渡辺保)が発刊となったばかりで岸右衛門さんが「役者の芸はご覧になったお客様の心にしか残せません」と仰っているのをしみじみと感じさせられた舞台でした。
千穐楽は25日。11日・19日は休演
昼の部11時開演 「金閣寺」「土蜘」「二條城の清正」
夜の部 16時30分開演「車引」「連獅子」「一本刀土俵入」
お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489 (10時~17時)