隅田川テラスからの景観 <箱崎河岸緑道>
今回は、箱崎河岸緑道前の隅田川テラスからの景観を楽しみます。
上流(北側)を展望すると、上下二段の橋「隅田川大橋」が伸びています。
昭和54年(1979)、首都高速道路9号深川線の建設に合わせて創架された橋で、高速道路(上段)
と一般道(下段)の二層構造になっています。
清洲橋
テラスを歩き、隅田川大橋の下を抜けると、上流に「清洲橋」が見えてきます。
橋名は、両側の深川清澄町と日本橋中洲から一字ずつとって名付けられました。
関東大震災後の復興橋梁で昭和3年(1928)に創架されました。
モデルとなったのは、ドイツのライン河に架かっていた大吊り橋(ヒンデンブルグ橋)です。
自定式吊鋼橋の優美な形状となっています。
平成19年(2007)、「昭和初期を代表する吊橋」などの評価により、国の重要文化財に指定
されました。
永代橋
隅田川テラス下流側(南側)には、重厚な姿の「永代橋」が展望できます。
最初の橋は、5代将軍徳川綱吉の50歳を祝して元禄11年(1698)に架けられたともいわれ、
現在の架橋位置より150mほど上流(箱崎側)に架けられていました。
文化4年(1807)の深川八幡宮祭礼の際、大勢の人々の重みで落橋したほか、洪水や焼失などで
何度も架け替えが行われました。
関東大震災後の大正15年(1926)には現在の橋に架け替えられました。
その雄大な外観は、平成19年(2007)、国の重要文化財に指定されました。
豊海橋
箱崎河岸緑道の南は、日本橋川が隅田川に合流する地点となっています。
その日本橋川の河口部に架かる橋が「豊海橋」で、創架は元禄11年(1698)とされています。
現在の橋は、関東大震災後の復興橋として昭和2年(1927)に完成しました。
隅田川に架かる永代橋とのバランスを考慮して設計され、梯子を横にしたような珍しいデザイン
の鉄骨橋となっています。