はじめ

築地市場跡地の現在地

※6月下旬にカレッタ汐留46階展望スペースから撮影

2024年4月19日、東京都は築地市場跡地再開発の事業予定者を発表しました。この事業予定者のグループ名は「ONE PARK × ONE TOWN」。三井不動産を代表企業とする11社の企業連合です。トヨタ自動車とトヨタ不動産、さらに読売新聞と朝日新聞というメディア2社がメンバーになっているところがたいへん興味深いと思います。

 築地市場跡地の現在地

※6月下旬に築地魚河岸海幸橋棟3階屋上広場から撮影

2018年10月に豊洲に移転した築地市場の跡地の広さは約23ヘクタール(東京ドーム約5個分)。都が新たにつくる方針の堤防や道路などを除く、約19ヘクタール(東京ドーム約4個分)が再開発の対象です。今回の総事業費は約9000億円を見込んでいます。

 築地市場跡地の現在地

※6月下旬に築地大橋から撮影

その事業内容は、約5万人を収容する屋内全天候型の多機能施設(マルチスタジアム)をはじめ、1200人規模の文化・芸術拠点であるシアターホール、舟運や空飛ぶクルマ、自動運転車、地下鉄の新駅開業まで見据えた陸・海・空の交通結節点機能、さらには築地ブランドを生かしたフードホールなど、まさにてんこ盛りです。

 築地市場跡地の現在地

※6月下旬に隅田川対岸から撮影

着工は来年度。2026年度に先行する一部の施設を開業し、スタジアムを含む多くの施設は2032年度に整備を完了させる予定です(2038年度にオフィス棟を完成し、全体開業)。現在は広大な空き地にすぎない築地市場跡地が、これからどう変わっていくのか…。その過程も、定点観測で楽しめそうです。