孝玉初の共演「婦系図」ー43年ぶりの歌舞伎座上演ー錦秋十月大歌舞伎
いつの間にかすっかり秋になりました。本格的な観劇シーズン到来です。「桜姫」以来仁左衛門・玉三郎の孝玉コンビの作品が次々と上演され往年のファンや新しいファンを楽しませてきましたが、何と今月は新派の名作「婦系図」での初めての共演となりました。「初めて」と聞いて最初は「えっ!」と思ったのですが新派作品なので仁左衛門さんは5回、玉三郎さんも1回演じていますが客演の形だったのです。「孝玉初の共演」とあって満席です。泉鏡花が師である尾崎紅葉に芸妓との結婚を反対された体験が下敷きになっているそうですが、「今の時代からは想像がつかない職業差別や男の立身出世を第一とする風潮が根強かった時代の悲劇を一流の花街だった柳橋を背景に描いています。」(パンフより)
夜の部もう1作は「源氏物語」から「六条御息所の巻」、話題は光源氏を染五郎さん、六条御息所を玉三郎さんが演じることで、お二人が並んだところはまさに「一幅の絵」です。
昼の部は近松門左衛門没後300年として「俊寛」を菊之助さんが初役で演じるのが話題。大岡政談から「権左と助十」、右近さんと眞秀くんの「音菊曽我彩」(おとにきくそがのいろどり)です。
深まる秋の一日を歌舞伎座でお過ごしになりませんか?
錦秋十月大歌舞伎は26日まで(17日休演)
昼の部 11時開演 「俊寛」「音菊曽我彩」「権左と助十」
夜の部 16時30分開演「婦系図」「源氏物語」
お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489(10時~17時)チケットWEB松竹まで