大阪・関西万博を中央区目線で楽しもう!!①「大屋根リング」
2025年4月13日(日)から10月13日(月)まで大阪市此花区夢洲で開催されている大阪・関西万博。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、世界中の最新技術や文化が集結する国際的な祭典です。遠い大阪でのイベントですが、東京都中央区との関わりも多くあります。閉幕する10月までの間、東京都中央区の目線から見る大阪・関西万博についてご紹介していきます。
今回のテーマは万博会場のシンボル「大屋根リング」です。
1周約2kmの世界最大の木造建築物
大阪・関西万博の会場で目を引くのは、やはり会場全体を囲う大屋根リングです。
万博会場の大屋根リングは「多様でありながら、ひとつ」という会場デザインの理念を表しています。
1周は約2km、総面積は61,035,55㎡、今年2025年3月4日に世界最大の木造建築物としてギネス世界記録に認定されました。
設計者は世界的に有名な建築家、藤本壮介さん。この大屋根リングは3工区に分けて建築されましたが、この1区を担っていたのは東京都中央区に本社を構える「清水建設」を中心とする共同企業体です。(Joint Venture、JVとも呼ばれます。)
大屋根リングの建設に携わった清水建設
中央区京橋に本社を構える清水建設は、1804年(文化元年)に江戸・神田鍛冶町で創業。明治になり日本橋本石町、横浜吉田町、京橋区南鞘町に本店を構えました。しかし南鞘町の本店は関東大震災で焼失。その後も転々とし、1932年(昭和7年)に東京市京橋区宝町に本社ビルが完成しました。(この場所は現在の清水建設本社ビルと同じ場所です。)
平成になり本社が港区へ移りましたが、2012年に現在の本社ビルが完成、ゆかりの深い京橋に戻ってきました。
創業から約220年、明治期には「築地ホテル館」「第一国立銀行」「丸善本社」、大正期には「第一相互館」、昭和初期には「三井本館」「服部時計店ビルディング」「聖路加国際病院」、戦後は「歌舞伎座」の改修工事、平成期には「GINZA KABUKIZA」などなど、既に失われているものも多いですが、中央区の歴史に欠かせない重要な建築物の建設に清水建設は大きく携わってきました。
清水建設が携わった大屋根リングはウォータープラザの真正面
大屋根リングの工区は3つに分けられて建設されました。東ゲートに近い箇所(北東工区)は「大林組」、西ゲートに近い箇所(西工区)は「竹中工務店」、そしてウォータープラザに面している箇所(南東工区)を担当したのが「清水建設」です。
ウォータープラザから観る大屋根リングは、大阪・関西万博を象徴する景色の一つでもあります。
イベント時にライトアップされる大屋根リング
会期中毎日・日没後に開催されている噴水ショーやドローンショーでは、ライトアップされる大屋根リングを見ることが出来ます。
・「水」と「空気」のスペクタクルショー「アオと夜の虹のパレード」※2025年6月時点休止中。今後再開する可能性あり。
・光と音とテクノロジーが織りなすスペクタクルショー「One World,One Planet.」※天候によってドローンショーが中止の場合あり。その場合でも音楽とライトアップなどは実施。
ギネス世界記録の公式認定証も
西ゲート側の大屋根リングの下には、ギネス世界記録の公式認定証が飾られています。是非探して見てください。
大屋根リングの上からの景色もキレイです!
大阪・関西万博は10月13日(月)まで大阪市此花区の「夢洲」で開催中です。
中央区との姉妹都市サザランド市があるオーストラリア館や、中央区に構えるお店も会場内に出店しています。(こちらは機会があれば追ってご紹介します)
機会がございましたら、中央区の目線から大阪・関西万博を楽しんでください!!
【参考資料】
大屋根リング 大阪・関西万博公式HP
https://www.expo2025.or.jp/expo-map-index/main-facilities/grandring/
『シミズのあゆみ』清水建設公式HP
オフィシャル