仁左衛門さん11年ぶりの弁慶ー「秀山祭九月大歌舞伎」上演中
初代吉右衛門の功績とその芸や精神を継承する目的で2006年に始まった「秀山祭」も今年で12回目を迎えすっかり秋の恒例となりました。今年は初代吉右衛門の父・三代目中村歌六の百回忌追善とあってゆかりの狂言が揃いました。当代の吉右衛門さんや播磨屋一門を始め、高麗屋さんや音羽屋さんも揃って華やかな舞台です。
3日目の夜にやってきました。お目当ては幸四郎さんと仁左衛門さんの交互出演の「勧進帳」の弁慶です。仁左衛門さんの弁慶は歌舞伎座では平成20年以来11年ぶり。満席の舞台に期待が募ります。花道の登場から大拍手、息もつかせぬ山伏問答に延年舞、六方での花道の引っ込みは拍手最高潮。急いで幕間で又チケットの手配をしました。
それにしても最近の歌舞伎俳優さんたちのお子さんたちは活躍が目立ちます。7月の「外郎売」の海老蔵さんの長男の勸玄くん、8月の勘九郎さんの長男・勘太郎くんと次男の長三郎くん、今月は菊之助さんの長男の丑之助くんと初目見得の歌昇さんの長男・小川綜真くんと目白押し。勸玄くんの出演した昼の部は海老蔵さん13役早替わりが話題の夜の部より早く完売したと評判でした。
3月にご報告した「歌舞伎スクール寺子屋成果披露公演」が先月「再演」になり2日間4回公演が行われました。歌舞伎スクールの子役さんたちの公演が再演になるというのも勿論初めてのことだそうですが、約6か月経過してその成長ぶりに目を見張りました。見得のキメ方も、演技も「余裕」が感じられ、すっかり身内の気分になっている私はウルウルしてしまいました。子役さんたちの成長にも是非ご注目を。
夜の部は「寺子屋」「松浦の太鼓」、昼の部は「幡随長兵衛」「お祭り」「沼津」です。
千穐楽は25日、お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489(10時~18時)まで