錦繍 秋を司る竜田姫
「千早ぶる神代もきかず龍田川からくれないに水くくるとは」
浜町公園の銀杏など紅葉が進んでいますね。
平城京では、西の竜田山の竜田姫、東の佐保山には佐保姫と、五行思想にもとづいて、女神を配しました。
秋を司る竜田姫は染色とお裁縫が特技と言われ、現在の奈良県生駒郡三郷町にある、竜田神社に祀られ親しまれています。木々を染める秋の季語として古くから和歌や俳句にも詠まれてきました。
大正浪漫を代表する美人画家・竹久夢二の晩年の作品には「立田姫」があり、夢二が到達した理想の女性像です。鮮やかな赤い振袖に身を包んだ姿は、真紅に染まった紅葉の色を思わせます。
ちょうど浜町公園近くには、夢二のグッズを取り扱う店がありますね。古くからの詩や絵画を通して様々な秋を見つけてみませんか。
◆浜町公園
東京都中央区浜町2-59-1
◆港屋 日本橋浜町店
東京都中央区日本橋浜町2-18-5(明治座前)