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まだ緑の葉を残す木の茂みに、あたたかな外灯がともっていました。

トイスラーハウスの窓にも、優しい光が。

かつて、明治時代、この外国人居留地に暮らした宣教師たちが、今も、あの窓の向こうで紅茶など飲みながら、ゆったりおしゃべりでもしているのではないかしら、などと思い描いてみます。

現在工事中の、築地カトリック教会を眺め、居留地通りを歩いてゆきます。明治時代、指紋研究で名を馳せた、ヘンリー・フォールズが暮らした場所へ。

ここには現在、聖路加ガーデンが建っています。

かつての鉄砲洲川にかわり、今はタイル張りの小さな水路と、アメリカから友好の木として贈られたハナミズキが、歩道を彩っています。

紅い葉が落ちるたび、水面を静かに揺らしました。

ヘンリー・フォールズは、現在の聖路加国際病院のはじまり、築地病院を開いた人でもあります。

聖路加ガーデンをのぞくと、ひとあし先に、クリスマス・ツリーが飾られていました。

さぁ、隅田川テラスに出てみましょう。

ユリカモメが出迎えてくれました。長い旅を終え、今年も秋を連れて帰ってきました。

明石町には、外国人居留地だった頃の、特別な時間の流れ方が今も残っているような気がします。

東京で、いちはやくクリスマスのお祝いが行われた場所です。

この街が一番きらめく季節がやってきますね。

中央区観光協会特派員　湊っ子ちゃん
第６４号　令和元年１１月２７日