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　2017年10月、人形町の路地裏に一軒の和食店がオープンしました。お店の名は「多良々」（たらら）。大正2年（1913年）創業の老舗「八重洲とよだ」が、初の2号店としてオープンさせたお店だそうです。ここ「多良々」のご店主は、「八重洲とよだ」4代目ご店主の奥様がやっておられます。

　勤務先が近いので、私はよくランチで利用させていただきます。今回もランチをいただきながらお話を伺いました。

　まず、気になったのが店名の「多良々」（たらら）。実は私、ランチメニューの中に和食店としては珍しい、ペルー料理の「ロモサルタード」があるのを見つけてピンときました。

　五月雨ジョージこと私は、学生時代、ペルー・ボリビアの民族音楽であるフォルクローレにハマっていました。世界地図を見ながら、いつかは中南米の旅行を夢見ていたものです。そこで懐かしくも思い出したのがペルー北部にある港町TALARA（タララ）です。まさかと思いご主人にお聞きすると‥‥。「えーっ、ペルーの都市の名を知っていたお客様は初めてです！」

　なんでも、ご店主の旦那様（「八重洲とよだ」ご店主）が幼少期を過ごされたのがペルーのTALARAで、その思い出を店名に込めたのだそうです。それで、老舗「とよだ」の味に少しだけペルーのテイストを加えた料理も提供しているとのこと。

　銀座にある中南米料理店は行ったことがありますが、近場のお店、しかも和食店で気軽にペルー料理をいただけるとは、なんて嬉しいことでしょう。

▲豚肩ロースの生姜焼き定食（1000円）（左）と若鳥の唐揚げ定食（1000円）

▲フライ盛り合わせ定食（1200円）（左）と刺身定食（1200円）

　定食は、そのほかに鯖味噌定食（1000円）や、牛ヒレ一口ステーキとエビフライ定食（1800円）があります。どれも満足度が高く、美味しい料理です。

　今回私は、私自身2度目となる「ロモサルタード」をいただきました。ロモサルタードは、ペルーの伝統的な料理の一つで、牛ヒレ肉と玉ねぎ、フライドポテト、トマトを炒めたもの。醤油などアジア系の調味料が使われる料理なので日本人の口にも合うと思います。ペルーに移住した中国人の影響で作られた“文化混交料理”だそうです。

▲トイレは車椅子もOK。また、オストメイト対応です！

　お店は車椅子のお客様にも気配りされていて、入店の際には段差に対応したラダーが3枚も備えられています。また、トイレも車椅子対応がなされています。

　さらに、トイレはオストメイト（人工肛門・人工膀胱を造設している人）対応仕様となっています。

　当たり前のようですが、まだまだ障害者に対応しているお店が少ない中で、素晴らしい配慮だと思います。このことからも、出される料理がすべて愛情いっぱいで、おもてなしの心があふれていることはわかりますね。

　人形町でランチをお考えなら、ぜひ心に留めておいていただきたいお店の一つです。そして、ペルーランチ「ロモサルタード」も一度食べてみることをおすすめします。

　私は今度、夜の方で伺いたいと思っています。

　ペルーのお酒ってあるのかなぁ‥‥。

【店名】人形町 多良々

【住所】東京都中央区日本橋人形町2-25-3

【TEL】03-6661-6050

【アクセス】日比谷線「人形町駅」A3出口から徒歩2分

【営業時間】〈月～金〉11:30～14:00（LO 13:30）、17:30～22:30（LO 21:30）

※毎週金曜日は深夜3時まで営業（LO 2時）

〈土曜日〉17:00～22:00（LO 21:00）

【定休日】日、祝、第2・第4土曜日

【ホームページ】https://www.talara.tokyo/