開花 南方の嘉木なり
茶ノ木神社の周囲に植え込まれたチャノキの花が咲いていました。
唐の時代、陸羽に著された「茶経」で「茶は、南方の嘉木なり」という一節があります。喫茶文化とチャノキは、奈良時代に薬用として中国から渡来し、15世紀後半には、「侘茶」が創出され、「茶の湯」が完成すると、その文化は豪商や武士たちにも浸透していきました。
花は控えめに会釈をしているように下を向いて咲きます。低木のうえに地味なので気づかないことが多いですが、社の柴垣を覗きに行き、花を見つけると嬉しくなります。花を見て、お茶の歴史文化を改めて振り返るきっかけにされてはいかがでしょう。
<撮影:2021年10月2日>
◆茶ノ木神社
東京都中央区日本橋人形町1-12-11