石町の香りはフランスから届き「CASTOR(カストール)」
どうも、苔です。
遅くなりましたが、2023年もよろしくお願いします。
昨年を振り返ってみると、訪問しやすさとコーヒー好きが高じてカフェ情報を多くお伝えしていたように思いますが、本年最初の投稿も素敵なカフェをご紹介したいと思います。
今回ご紹介するのは、昨年日本橋本町にオープンしたコーヒースタンド「CASTOR(カストール)」さんです。
カストールという店名と看板のラッコのイラストに懐かしさを感じる中央区通の方もいるのではないでしょうか?
実はこのお店の前身は、2015年まで京橋二丁目(京橋区民館の向かいの辺り)に店を構えていた同名のフランス料理店。南青山への移転を経て、昨年8月にここ小伝馬町駅近く・十思スクエアの西側に新装開店しました。
家族で営むコーヒースタンド兼キッチンスタジオ
扉を開けるとそこには椅子が3席並ぶイートインスペースが併設されている店舗スペース。そしてその奥にキッチンスタジオが広がるという少し不思議な作りとなっていました。
というのも、カストールは家族経営のキッチンスタジオを軸に、コーヒースタンドが併設されているようなスタイルの店舗。
京橋でも腕を振るっていたフレンチシェフの藤野賢治さん、家庭料理を中心とした料理研究家の藤野嘉子さん、その2人の娘である菓子研究家の藤野貴子さんが、それぞれの担当分野で料理教室を開催しています。
コーヒースタンドの運営は貴子さんを中心としているようで、カウンターには季節やその日の気分によってラインナップされた、フランス仕込みのクロワッサンや焼き菓子が並びます。
スペシャリティコーヒーとクロワッサンを堪能
コーヒーは月ごとに異なるロースターから仕入れていて、1月と2月は石川県の能登にある店舗の無いロースター「Symington Coffee Roasters」の豆を提供しています。
コーヒーは深煎りと浅煎り、そして浅煎りは2種類から選ぶことができました。
・エチオピア Harusuke Natural:柑橘系の爽やかなフレーバーと酸味が印象的。
・ニカラグア La Laguna Natural:チェリーや赤ワインのような甘みと香りが特徴。
今回は爽やかさが特徴的という浅煎りの「エチオピア Harusuke Natural」を選んでみました。
柑橘系の爽やかなフレーバーと酸味がしっかりとありつつ、エチオピアのハルスケ村で採れた豆の特徴というスッキリとした後味で、一日のはじまりのタイミングに飲むには最高の一杯でした。
コーヒーのお供にはクロワッサンをチョイス。
普段よく目にするものよりも少し大きいサイズな気がしましたが、外側のサクッと感と内側のもっちり感のバランスが絶妙。
(私が食いしん坊だということを除いても)何個でも食べられてしまうのではないかと思うほど、飾りっ気のない日常的に食べたい逸品でした。
キッチンスタジオでは料理教室を実施
店舗スペース奥の広々としたキッチンスタジオは、時期や季節に応じて開催される各種料理教室や、料理関連著書の撮影などに利用されています。
1、2月は「味噌の会」を実施中。味噌作りというと「体験教室」みたいなものを想像される方もいるかと思いますが、ここではご家庭で1年を通して使える量を一気に作るという、実践的な形で味噌を作る教室となっています。
この寒い冬の時期に味噌を仕込めば、夏頃から食べられるようになるようです。
もちろんレギュラーの料理教室も開催しています。生徒募集期間や人数に限りがあるようなので、興味のある方は下記店舗情報に記載しているHPを参考にしていただければと思います。
お店のすぐ近く、十思公園にある「石町時の鐘」はオランダ商館長の定宿であった長崎屋が近くにあったことから「石町の鐘はオランダまで聞こえ」という川柳が詠まれています。
フランスで培われたカストールの香ばしいクロワッサンとコーヒーの香りに感化されて、私も一句詠んでこの記事のタイトルに添えてみました。
が、もう少しコーヒーでも飲んで頭を冴えさせる必要がありそうです。
店舗情報
CASTOR(カストール)
HP:https://2castor.com/
Instagram:@castor__official
中央区日本橋本町4-13-8 朱ビル1F
※記事掲載にあたり許可をいただきました。ご協力ありがとうございます。