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銀座出世地蔵尊と三囲神社

 銀座三越の9階テラスの一角に「銀座出世地蔵尊」が祀られています。

 銀座出世地蔵尊奉賛会の由緒書きによれば、明治のはじめ頃、三十間堀より出世したといわれ、その後空地に安置したところ、人々が参詣するようになり、開運・出世・延命・商売繁盛の御利益があると云うので、縁日には露店が出て非常な賑わいを呈するようになりました。

 その後、震災・戦災などで火をくぐり波瀾曲折を経て、銀座三越新築の際、元の「美松」跡より三越屋上に移し、新たな堂宇に安置、銀座八丁の守り本尊として、広く一般のご参詣を受けることになった旨の説明があります。

 本物の出世地蔵尊は、写真右側、扉が閉じた堂宇内に安置されています。

 毎月7日には、法要のため、堂宇の扉が開けられます(但し、7日が土曜日または日曜日等の場合、直前の平日に繰り上げられるとのことです)。

 一方、左側の大きな地蔵尊は、彫刻家の岩城信嘉(のぶよし)氏が作成の御前立像です。

 

 銀座出世地蔵尊と三囲神社

 

 銀座出世地蔵尊の脇にある三囲神社は、宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)を祀る神社で、御神体は向島言問橋近くの御本社に安置されています。

 この三越屋上にある社は、三井家(三越の前身)の守護神として、祀られています。(三囲神社の「囲」の文字には、三井の「井」が入っており、「三囲は三井に通じ、三井を守る」と考えられてきた等の理由から、三井の守護神とされてきました。)