Hanes

今だからこそ知りたい!気になるパブリックアートの正体


こんにちは。現在外出自粛中の「アクティブ」特派員のHanes(ハネス)です。
「緊急事態宣言」の発令により、図書館・博物館・美術館といった文化施設の中には、当面の間休館となったものもあります。
そんな中、買い物に行く道すがら、普段から気にはなってはいたもののじっくり見たことのなかったパブリックアートに目を留めてみました。
すると、これまでいかになんとなく見ていたかが露呈するかのように、驚きの発見がいくつも!
今回は、文化施設外で楽しめるそのようなアートについて簡単にご紹介します♫

はとば公園

まずは、勝鬨橋の近くに位置するはとば公園にあるこちらの球体オブジェ。
以前、湊っ子ちゃんが記事「はとば公園にハト???」でふれていらっしゃいました♪
公園自体少々奥まったところにあるため、隅田川テラスは利用したことがあっても、このオブジェは見たことがないという方も中にはいらっしゃるかもしれません。

周りの景色が映るこのタイプのオブジェは、一見「どこにでもありそう」と思いこれまでなんとなくしか見ていませんでした。
しかし、実際に何が映っているのかよくよく見てみると、中央の穴によって自分の姿が映っていないことに気づきます(座り込んで下から撮影しても同じく映りません)。
なぜ映らないのか考えると答えははっきりするのですが、「自分は確かにここにいるのに、球体の中にはいない」という少し不思議な写真が撮れます^^

 今だからこそ知りたい!気になるパブリックアートの正体


このオブジェの正体は、彫刻家 井上武吉(いのうえぶきち)さんによる「my sky hole 水の情景」という作品です。
井上さんは、箱根彫刻の森美術館の設計を担当したばかりか、学術・芸術・スポーツ・技術開発などで優れた業績を挙げた方に授与される紫綬褒章も受章!
日本を代表する彫刻家ともいえるような方のオブジェが中央区内にあったなんて...

 今だからこそ知りたい!気になるパブリックアートの正体


実はよく似たオブジェ(代表作である「my sky hole」シリーズ)が、都内の東京都美術館や日比谷U-1ビル(NBF日比谷ビル)をはじめ、日本のあちこちに設置されています。
そんなオブジェに込められた意味もまた深いのですが、私からご紹介するのは恐れ多いため、詳細が気になるという方は球体研究所さんの「SPHERE」(1997年、No. 11)をご覧ください。

勝どきビュータワー&月島第二児童公園

続いてご紹介するのは、勝どきビュータワーと月島第二児童公園にあるパブリックアートです。
先輩特派員のみどさんが記事「産地直送の野菜市場「太陽のマルシェ」」でご紹介していた「太陽のマルシェ」が開催されることから、この場所に馴染みがある方もいらっしゃるのではないかと思います。

晴海通りを通って東に行く際にいつも気になっていたのが、この猫がのった大きなペットボトル!
こちらは、猫よけのペットボトルの上に猫がのったという面白い発想のもと制作されたKOSUGE1-16さんによる「2mのペットボトル」という作品です。
説明によると、水と猫の存在は躍動する生命を身近に感じさせ、親しげな人の交流と幸運を招く猫がまちの繁栄を願っているとのこと。

 今だからこそ知りたい!気になるパブリックアートの正体


これまでは上の写真くらい離れた場所から見て、「猫がのった不思議なペットボトルがある」くらいにしか思っていませんでした。
しかし、今回近くで見てみた結果、ペットボトルの中に本当に水が入っていることが判明!

 今だからこそ知りたい!気になるパブリックアートの正体


それを知ってからというもの、何らかの理由で水が減ることはないのか、寒い日には凍らないのかなどと気になってきました。
ペットボトルは厚さ25mmのアクリル製のようなので、そんな心配はないかもしれませんね^^

続いては、公園内にある土屋 公雄APTさんの「記憶のシルエット」

 今だからこそ知りたい!気になるパブリックアートの正体


切り絵江戸小紋の模様など、いにしえの伝統情緒を表しており、昼間はシルエットから木もれ日が射し込み、夜は内部照明によってやわらかな光が広がるとのこと。
勝どきエリアには高層のタワーマンションが建ち並んでいますが、こんなところに江戸時代を想起させる要素があったとは。
そして、このパブリックアートが昼夜異なる顔を持っていたとは!
またまた新たな発見をすることができました♪

しかし、少し歩くとテーマの異なる別なパブリックアートが...

 今だからこそ知りたい!気になるパブリックアートの正体


こちらは、栗林 隆さんの「マナティ2010」という作品です。
説明によると、人魚とも称されるマナティは人間と野生、水と陸を結ぶ懸け橋で、親子のマナティが地域の絆やふれあい、平和や環境の保全などを象徴しているとのこと。

 今だからこそ知りたい!気になるパブリックアートの正体


ぼてっとしてはいるものの癒し系のこのマナティに、そのような深い意味があったとは驚きました。
人と同じく、パブリックアートも見た目だけでは判断できませんね!

今回は有効空地で撮影できたものなど一部のご紹介でしたが、同敷地内には他にもパブリックアートがいくつかありました。
必要最低限の外出の際に、普段から気になっていたものの実はよく知らないという正体不明のものを、改めてよく観察してみるのも面白いかもしれませんね。