はじめ

在宅で銀座・日本橋めぐり

※画像は2020年4月8日19時20分に撮影されたスーパームーン。

新型コロナウイルスの感染拡大を阻止する目的で、2020年4月8日午前0時から改正新型インフルエンザ対策特別措置法(特措法)に基づいた緊急事態宣言が発効となり、東京都では5月6日までの外出自粛の要請がありました。

外出を控えるこの機会に、家で小説を読みながら銀座・日本橋めぐりは如何でしょうか?

おすすめの2シリーズ作品を紹介させてください。

北村薫著『ベッキーさんシリーズ』

北村薫著『ベッキーさんシリーズ』 在宅で銀座・日本橋めぐり

銀座の風景といえば、銀座四丁目交差点にある和光本館の時計塔をまず思い浮かべる人が多いと思います。昭和7(1932)年に建てられた現在の時計塔は、いまも優雅な佇まいで銀座を見守り続けているシンボル的な存在です。

昭和初期(1930年代)を舞台にした連作ミステリー、北村薫著『ベッキーさんシリーズ』の第1作『街の灯』に収録された『銀座八丁』では、当時完成したばかりの和光本館の時計塔と当時の銀座の街並みが、物語の重要なファクターとして描かれています。

和光本館の時計塔には「裏」がある

和光本館の時計塔には「裏」がある 在宅で銀座・日本橋めぐり

和光本館の時計塔の四面はきちんと東西南北を向いて、交差点の角に南面を向けてはすにレイアウトされています。そのため、その裏側の北面をなかなか見ることができません。

『銀座八丁』によると、北面には塔の中に入る石段がついておりドアもあるが、他の面とほとんど同じデザインの時計が設置されているようです。確かに、銀座四丁目交差点から数寄屋橋交差点に向かって歩いていく途中で振り返ってみると、他の面と同様のデザインと思われる北面の時計の一部を見ることができます。

 

ちなみに、和光本館で結婚指輪を購入すると、特典として屋上で時計塔をバックに記念撮影ができるそうです。

https://bridal.wako.co.jp/bridal/

東野圭吾著『加賀恭一郎シリーズ』

東野圭吾著『加賀恭一郎シリーズ』 在宅で銀座・日本橋めぐり

『加賀恭一郎シリーズ』の第8作『新参者』から、主人公の加賀恭一郎が刑事として活躍する舞台が日本橋署に移りました。『新参者』は2010年4月にテレビドラマ化され、第9作『麒麟の翼』は2012年1月、第10作『祈りの幕が下りる時』は2018年1月に映画化されたので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。

これらの小説を読んでいると、加賀恭一郎と一緒に日本橋を歩いて捜査している気分になれるかもしれません。

日本橋入門『新参者』

日本橋入門『新参者』 在宅で銀座・日本橋めぐり

『新参者』では、日本橋署に着任したばかりの加賀恭一郎が自身にとって未知の土地の日本橋を歩き、9つのエピソードを通じて日本橋小伝馬町で一人暮らしの40代の女性が絞殺された事件を解明します。

日本橋の原点『麒麟の翼』

日本橋の原点『麒麟の翼』 在宅で銀座・日本橋めぐり

『麒麟の翼』では、日本橋の中央に設置された麒麟の像が物語のテーマを象徴し、日本橋七福神めぐりが事件解明の鍵となります。

https://www.nihonbashi-shichifukujin.gr.jp/

さらば日本橋『祈りの幕が下りる時』

さらば日本橋『祈りの幕が下りる時』 在宅で銀座・日本橋めぐり

『祈りの幕が下りる時』では、事件現場で見つかったカレンダーに日本橋を取り囲む12の橋(浅草橋、左衛門橋、西河岸橋、一石橋、柳橋、常盤橋、日本橋、江戸橋、鎧橋、茅場橋、湊橋、豊海橋)の名前が月毎に書き込まれており、それが事件の解明につながります。そして最後に、加賀恭一郎に日本橋署から本庁への異動辞令が出ます。

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新型コロナウイルスの感染が収まり、晴れ晴れとした気分で銀座・日本橋めぐりができる日を心待ちにしながら、当分は頭の中でお散歩です。

以 上