人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑧
~ 茶ノ木神社 ~
『ギフト、そして自分も楽しむ』をオネストに取材します、rosemary sea です。
「人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社」シリーズ、今回は第8回、茶ノ木神社(ちゃのきじんじゃ)をご紹介させていただきます。
同時期でしたから掲載を見合わせておりましたが、5月5日のあすなろさん・Hanesさんに引き続き、今月3回目の「茶ノ木神社」、登場です。
それでは・・・
御由緒
茶ノ木神社(布袋尊)
「御茶ノ木様」と町内の人々に親しまれている茶ノ木神社の御祭神は、倉稲魂大神(うかのみたまのおおかみ)で、伏見系の稲荷様です。
昔、この土地は、徳川時代約3000坪に及ぶ下総佐倉の城主大老堀田家の中屋敷でありました。
この神社はその守護神として祀られたものです。
社の周囲に巡らされた土堤芝の上に丸く刈り込まれた茶の木がぐるりと植え込まれ、芝と茶の木の緑が見事であったと伝えられています。
その中屋敷内にはもちろんのこと、周囲の町方にも永年火災が起こらなかったため、いつのころから誰言うとなく火伏の神と崇められました。
堀田家では年1回初午祭(はつうままつり:初午は2月の最初の午の日のこと)の当日だけ開門して一般の参拝を自由にされた、という理由で「お茶の木様」の愛称で町の評判も相当であったと伝えられています。
また、新たに昭和60年(1985年)布袋尊を御遷座合祀申し上げて、「日本橋七福神」詣りに加わることになりました。
※ 日本橋七福神は・・・
○ 笠間稲荷神社 東京別社(かさまいなりじんじゃ とうきょうべっしゃ)
寿老人(じゅろうじん)
日本橋浜町2-11-6
○ 小網神社(こあみじんじゃ)
福禄寿(ふくろくじゅ)・併せて弁財天
日本橋小網町16-23
○ 水天宮 宝生弁財天(すいてんぐう ほうじょうべんざいてん)
弁財天(べんざいてん)
日本橋蠣殻町2-4-1
○ 末廣神社(すえひろじんじゃ)
毘沙門天(びしゃもんてん)
日本橋人形町2-25-20
○ 椙森神社(すぎのもりじんじゃ)
恵比寿神(えびすしん)
日本橋堀留町1-10-2
○ 松島神社(まつしまじんじゃ)
大国神(おおくにのかみ)
日本橋人形町2-15-2
○ 茶ノ木神社(ちゃのきじんじゃ)
布袋尊(ほていそん)
日本橋人形町1-12-11
※ 通常は椙森神社近くの寶田恵比壽神社(たからだえびすじんじゃ:恵比寿神)を加えた8神社で説明されることが多いのですが、「日本橋七福神めぐり」公式サイトでは加えてありません。
布袋尊は、実在した中国唐代の禅僧。
阿弥陀菩薩の化身、と云われています。
その福徳円満の相が喜ばれ、世の清濁を併せ吞む、大きな腹をしています。
また、背負う袋の中にいっぱいの宝物を入れ、福運大願を成就させる「和合成就」の神様として崇められています。
お茶つながりで、有名な古典落語を少々・・・
『まんじゅうこわい』
若者が集まり、各々「こわいもの」の話をします。
ヘビがこわい、カエルがこわい、なめくじ、毛虫、クモ、等々。
熊さんは黙っています。
「熊さん、おめえは何がこわい?」
熊さんは一同が言った「こわいもの」は、自分はまったくこわくないことを力説します。
「何もないか?1つくらいあるよね?」
「実は・・・まんじゅうがこわい。」
奥で寝入る熊さんのまわりに、皆で買ってきたまんじゅうを置いて、熊さんを起こします。
「わ、まんじゅうこわい、こわいから食べてしまえ。」
一同、熊さんに騙されたことに気付きます。
「熊、本当にこわいのは何だ?」
「ここらで一杯、渋~いお茶が、こわい。」・・・
・・・こわいのとは違いますが、ロズマリは緑茶が好きではありません。
というより、緑茶は飲みません。
茶どころで生まれ育ったロズマリは、お茶を蒸す製造工程で出る香りがとても苦手でした。
通学路では製茶場の熱処理を避けて通っていたほどです。
ロズマリの中では「茶の木」は観葉植物、緑が綺麗な、花が咲き実のなるガーデンプランツです。
ここ茶ノ木神社では、茶の木が新緑の季節を迎えていました。
お茶の新芽が、風にそよそよと揺れていました。
茶ノ木神社
日本橋人形町1-12-11
東京メトロ日比谷線・都営浅草線 人形町駅 A2出口を出て右へ。
約120mほどの角を右折、もしくは150mほどの「水天宮」交差点角を右折すると、「茶ノ木神社」と書かれた幟(のぼり)が見えます。