「箔座」コレド室町1で出会う伝統技術、
金箔製造技術がユネスコ無形文化遺産に登録されました
過去、ユネスコ無形文化遺産に登録された日本の文化に歌舞伎、能、和紙、伝統祭りなどがあります。昨年、それに「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」が加わりました(2020年12月)。
何故、「木造建造物を受け継ぐための伝統技術」に金箔製造技術が選ばれたのでしょう? 中尊寺金色堂を見れば一目瞭然ですよね。清水寺(京都)、西本願寺(京都)金沢西別院(石川)を始めとする国宝や重要文化財の修復に「縁付金箔(えんつけきんぱく)」と呼ばれる金箔が欠かせません。その製造技術の習得が難しいので、国は「選定保存技術」に指定して守ろうとしています。
※写真は約4万枚の縁付金箔が使われた「箔座本店」(金沢)の黄金の茶室。
日本銀行がある日本橋本石町。かつてそこに江戸金座がありました。
金沢で金箔が作られ出したのは古く、1593年前田利家が金箔の製造を命じたという書が残っています。それから約100年後、5代将軍徳川綱吉が箔の製造流通を統制する箔座を設けます。綱吉の逝去後、箔座が解散されると金箔の製造権利は金座に引き継がれました。その間、金沢では製造技術を継承するための金箔造りが続けられ、江戸幕府が崩壊すると、培ってきた技術が開花、今では日本金箔のすべてが金沢で作られています。
日本銀行から2つ大通りを挟んだ室町1丁目に金沢に本社を置く「箔座日本橋」があります。かつて江戸金座があった日本橋は「箔座」にとって特別な場所なのだそうです。
金箔の光に包まれる「黄金の天空」
コレド室町1の1階にある「箔座日本橋」の店内に約16000枚の金箔で仕上げられた黄金の天空があります。中に自由に入れるので 、しばし異空間を漂ってみてはいかがでしょうか?
店内では様々な金箔を施された食器や漆器、化粧品、小物や食品が販売されています。
金座を取り仕切った後藤家の赤玉石
金座は家康が京都から金匠、後藤正三郎を江戸を招いて小判を鋳造させた時に始まりました。後藤家の別荘に招かれた初代榮太楼(正しい「ろう」の漢字がフォントになく表示されません。上の画像内の字をご覧ください)、細田榮太郎がそこにあった佐渡の赤玉石をいたく気に入り、別荘ごと譲り受けました。その赤玉石が「榮太楼總本舗」(日本橋1丁目)前に飾られています。好事家の間では「榮太楼の赤玉石」として知られるそうですよ。
※貨幣博物館(日銀横)では金座の歴史が学べ、小判・大判が展示されています。日本橋本石町1-3-1 入場無料 月曜日休館(月曜が祝祭日の場合は開館)
榮太楼總本鋪と「箔座」がコラボ
「箔座」と榮太楼のコラボに一寸金鍔・小判金鍔、金箔蜜飴、榮太楼飴、金ぺいとうがあります。
金座の後藤家 - 榮太楼總本鋪 - 金箔の箔座、歴史を感じさせる繋がりですね。一寸金鍔と小判金鍔セット(1404円)は数に限りがあるそうですので、お出かけ前に「箔座日本橋」にお問い合わせを。
箔座日本橋 日本橋室町2-2-1 コレド室町1-1階 03-3273-8941 メトロ三越前下車 榮太楼總本鋪 日本橋1-2-5
※箔座広報部さまから画像の使用許可をいただきました。