紋章 築地御坊の歴史
築地本願寺境内、本堂の前にある角蓋には、「八角菊くずし紋」が描かれています。「下り藤」の紋と同様、この菊くずし紋も本願寺の紋章のひとつです。
定紋および替紋と呼ばれる紋があり、一世代、一時代において複数の紋を持つことがあります。
親鸞聖人の生家である日野家の紋が「鶴丸」。宮中との関係が構築されると、皇室の紋である「菊花紋」や「五七桐」が使われるようになります。明治31年、本願寺第22代宗主・鏡如上人(大谷光瑞師)が九條籌子さまとご結婚され、明治36年5月、鏡如上人の伝灯報告法要の時に九條家の「下り藤」を宗紋として用いるようになったそうです。
これ以後大谷家、本願寺ともに「下り藤」を紋とするようになり、現在にまでその伝統が続きます。
先にご紹介しました菊くずし紋は、築地本願寺の建物内部でも色々な形で使われています。
◆築地本願寺
東京都中央区築地3-15-1