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人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑯
 ~ 松島神社 ~

『ギフト、そして自分も楽しむ』をナビゲートして取材します、rosemary  sea  です。

 

「人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社」シリーズ、第16回の今回は、松島神社をご紹介します。

なお、このシリーズ中の「植物名の神社」シリーズとしては第3弾となります。

それでは・・・

 

御由緒

御由緒 人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑯
 ~ 松島神社 ~

(社記類は関東大震災と戦災によって失われているので創立は詳らかではないが、口伝によると)鎌倉時代の元亨(げんこう・げんきょう:元亨元年は1321年)以前、この辺りが入り海であった頃、小島があり、柴田家の祖先が下総の国からこの小島に移り住み、邸内に諸神を勧請し、夜ごと掲げる燈火を目標に、舟人が航海の安全を得たと伝えられる。

島内松樹鬱蒼たるにより、人々松島稲荷大明神と唱え、正徳3年(1713年)、新町が開設される際に社号にちなんで町名を「松島町」と称した。

元文2年(1737年)、国学者賀茂真淵(かものまぶち)が当社に寄宿され、神の道を説かれた、との記録がある。

当時、付近を埋め立て、武家屋敷を造営するために、日本各地から技をもつ人々が集められ、そのまま住まいを構え、町の中心に位置した松島稲荷に、それぞれの故郷の神々の合祀を頼んだために、他社に比べ御祭神が14柱と多い。

明治7年4月2日、「松島稲荷神社」の名称をもって村社に列記される。

大正5年6月10日、「松島神社」と改称。

昭和8年2月1日、都市計画法の実施に伴い、蛎殻町(かきがらちょう)4丁目に改称せられ、そのため松島町は消滅する。

御祭神

稲荷大神・伊邪那岐(いざなぎ)大神・伊邪那美(いざなみ)大神・日前大神(ひのくまおおかみ:天照大神【あまてらすおおみかみ】)・北野大神(菅原道真公)・手置帆負神(たおきほおいのかみ)・彦狭知神(ひこさしりのかみ)・淡島大神・八幡大神(やはたおおかみ)・猿田彦神・琴平大神・天日鷲神(あめのひわしのかみ:大鳥大神)・大宮能売神(おかめさま)・大国主神(だいこくさま)

 本当に全国各地の神様、集合しています。関西、特に四国の神様が目を惹きます。

 

 人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑯
 ~ 松島神社 ~

こちらも「日本橋七福神めぐり」の一社です。

日本橋七福神は、このシリーズ、⑧茶ノ木神社、⑨笠間稲荷神社 東京別社、⑭末廣神社に続き、4社めのご紹介となります。

 

 人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑯
 ~ 松島神社 ~

こちらでは「良夢札(りょうむふだ)」が人気を集めています。

このお札を枕の下に入れて眠ると、良い夢を見ることができる、と言い伝えられています。

良い夢を見た後は、こちらの「良夢札 納め処」、この箱の中へ入れると、翌朝、宮司様が正夢成就の祈願祭を執り行ってもらえる、とのこと。

 

 人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑯
 ~ 松島神社 ~
 人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑯
 ~ 松島神社 ~

手水舎の左脇に書かれています。

 

みたらしの 水のあふれて すがすがし

朝もうて(で)する 神のいかきに

 

 人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑯
 ~ 松島神社 ~
 人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑯
 ~ 松島神社 ~

今回も江戸古典落語、ご紹介します。第9回です。

今回は「松」つながりで、「松竹梅(しょうちくばい)」をお送りします。

 

<事前確認コーナー>

松・竹・梅と言いますと・・・

【松】

花は咲きませんね。ですから「開く」ことはないかと。

【竹】

前回第8回の古典落語でも申し上げましたとおり、花が咲いたら枯れる、と言われていますね。

【梅】

3つのうちで、普通に花が咲く、つまり「開く」ことが問題ないのはこちらだけ、ですね。

 

それから、「忌み言葉(いみことば)」、婚礼の席では避けなければいけないフレーズです。

去る・返す・別れる・切れる・終わる・・・NGです。

では、「終わる」は? 「お開きになる」と言い換えます。

ご隠居が3人に教える余興は、おや?と思わせる「じゃ(蛇)」から「長者」へ移って“なるほど”と気付かせ、「お開き」にもっていくという算段、でしたが・・・。

オチの「開く」は、「咲く」「帰る」と解釈してください。

 

それでは・・・

 

 人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑯
 ~ 松島神社 ~

「松竹梅」

 

松さん、竹さん、梅さんは、名前が縁起の良い3人組。

この度、大店(おおだな)の婚礼の席に、3人まとめて招かれました。

ご隠居さんは、せっかく目出度い3人が行くからには、ご祝儀に余興をしてあげたらどうか、と。

さっそく3人に教え込みます。

謡曲の節回しで、

松さん「なった、なった、じゃ(蛇)になった、当家の婿殿、じゃになった」

竹さん「何のじゃになぁられた?」

梅さん「長者(ちょうじゃ)になぁられた」

・・・たったこれだけのセリフです。

 

本番で梅さん、舞い上がってしまいます。

「長者」のところが「大蛇(だいじゃ)」「風邪(ふうじゃ)」「番茶」・・・。

何回やりなおしても決まりません。

挙句の果ては「亡者(もうじゃ)になぁられた」、これはいけません。

 

ご隠居さんのところへ松さん竹さん、ご報告に。

松さん「梅さんのせいで、締められなかったんです」

ご隠居「ところで梅さんは?」

竹さん「座敷の隅で、小さくなっていました」

ご隠居「それなら心配ない、梅さんのことだ、今頃はひとりで“開いて”いるだろう」

 

松島神社

松島神社 人形町駅から行ける、静かな佇まいの神社 ⑯
 ~ 松島神社 ~

日本橋人形町2-15-2

東京メトロ日比谷線・都営浅草線 人形町駅 A2出口を出て、目前の「人形町通り」を車の一方通行の反対へ、つまり右へ約150m。

「水天宮前」の信号交差点を「新大橋通り」へ左折、約100mの「中央人形町二郵便局」を左折、郵便局の左隣り。

当然、東京メトロ半蔵門線 水天宮前駅の方が至近となります。