小猿

常磐橋、美しい姿が甦りました

中央区と千代田区の境を流れる日本橋川、ちょうど日本銀行本店から外堀通りを渡った先に常盤橋門がありました。「中央区ものしり百科」によると、江戸時代に江戸城防御のために建設された枡形門で、江戸城正面の大手門に通じる重要な外郭門でした。門は明治6年に撤去されましたが、残った石垣が国指定史跡になっている常盤橋門跡です。その保存に尽力したのは渋沢青淵翁記念会(現在の公益財団法人渋沢栄一記念財団)で、公開されている常盤橋公園には渋沢栄一の銅像が立っています。(千代田区大手町)

門跡前には明治10年に、それまでの木造橋から小石川門の石垣を使って架け替えられた石造アーチ橋の常磐橋があります。都内に残る貴重な石橋で、都指定文化財になっています。

 常磐橋、美しい姿が甦りました

『常磐』の記載が『盤』でなく『磐』なのは、皿は壊れやすいから縁起を担いで石にした、と言われています。

2011年に起きた東日本大震災によって損傷し修復中でしたが、復元工事が終わり、4月中旬ごろから通行が可能になるそうです。

将軍が乗られた駕籠が江戸城へ向かって行くのが思い浮かぶような優美な橋ですね。

 

もう一つの常盤橋

もう一つの常盤橋 常磐橋、美しい姿が甦りました

そこから少し南には、大正15年に架けられた震災復興橋の常盤橋があります。鉄筋コンクリートのアーチ橋で、幅が広い車道橋です。近くの交差点も常磐橋交差点です。

北の江戸通りには、大正時代に市電を通すために架された新常盤橋もあり、3つの「ときわばし」を見ながら日本橋川沿いを春の散歩にいかがでしょう。

参考資料: 中央区観光協会  監修   歩いてわかる「中央区ものしり百科」  

                    舟運観光ガイドブック