蛎殻町の松

日本橋 「く」の字に曲がる 中央通り

みんな大好き日本橋
ここで中央通りが「く」の字に曲がっているのを意識したことがありますか?
平地の道なのにどうしてまっすぐにしなかったんだろう?という疑問が湧きます。
地図を見てみましょう。
国土地理院デジタル標高地形図「関東」-「東京都区部
標高によって色別に分かれているので、高い場所、低い場所がハッキリわかります。
中央通りの北の方を見ると、御茶ノ水駅付近が台地のように高くなっていますね。「駿河台」「神田山」と言われたところですね。そこから南の方に向かって、緑色の微高地が伸びています。いわゆる「江戸前島」で、中央通りはその真ん中を通っています。
ちなみに中央通りがある微高地と皇居(江戸城)の間は、もっと低い水色になっています。昔の「日比谷入江」ですね。
つまり、御茶ノ水方面から南に延びる「江戸前島」が日本橋付近で「く」の字に曲がってさらに南に延びており、その真ん中を中央通りが通っているという理由から、中央通りが「く」の字に曲がっているということがわかります。
ちなみに、日光街道(日光道中)は日本橋から浅草方面に向かいますが、同じデジタル標高地形図で見ると、うっすら緑色に延びています。やはり、江戸時代の道は、微高地を選んでルートを決めたということなのでしょう。