銀造

蘇民将来子孫家 「七福即生 七難即滅」

 兜町を歩いていて、店頭に「七難即滅 七福即生」というお飾りを目にしました。 銀座八丁目の料亭の通用口にも掛けられているのを見たことがあります。 

5年も前のことですが、ずっと、気になっていたので、調べてみました。

 意味するところは、「数多の災難はたちまち消滅し、多くの楓特に転ずる」です。

これは、仁王経に書かれている教文で、災い転じて福となすという考えから、七福神信仰につながったということです。

 では、七難とは何でしょうか?

七難とは、『太陽の異変、星野異変、風害、水害、火災、旱魃の害、盗難の害』を指すそうです。

 それでは、七福とは何でしょうか?

七福とは、『寿命、裕福、人望、清廉、威光、愛嬌、大漁』を言うようです。

 

素戔嗚神社の説明板 

素戔嗚神社の説明板  蘇民将来子孫家 「七福即生 七難即滅」

 上記の原稿は、5年ほど前に書いていましたが、歴史的背景が分からずに、原稿のまま温めていました。

2024年8月14日に荒川区の素戔嗚神社に参拝した時に、説明板を見つけました。

 (※素戔雄大神は、別名を「牛頭天王」というために、当社では通称を「天王様」というそうです)

 この御説明によると、スサノオノミコトが、はるか遠くの南の島に妻問いに出かけて、兄の蘇民将来、弟の巨旦将来に会った事が書かれています。

 スサノオノミコトは、後年再びその土地を訪れ、蘇民将来兄弟に茅で作った小さな輪を渡しました。

その後の事ですが、二人の兄弟が住む村に疫病が流行し、茅の輪を付けていた蘇民将来の家族だけは助かり、その茅の輪が疫病防止に役立ったことが書かれています。

これが、茅の輪神事になり、この素戔嗚神社では「茅の輪守」を授与しているそうです。

 

松下社蘇民将来符 悪疫退散・厄除開運・家内安全等の守護札

松下社蘇民将来符 悪疫退散・厄除開運・家内安全等の守護札 蘇民将来子孫家 「七福即生 七難即滅」

 写真の「七難即滅 七福即生 蘇民将来子孫家門」というお守りは、『松下社蘇民将来府(三重県度会郡二見町)』と呼ばれ、『のれん注連』です。 この『のれん注連』は、三重県の伊勢・志摩方面で信仰者が多いようです。 ここでは毎年12月16日に頒布始祭を行い、県内外に頒布しているとの事です。 この『のれん注連』を、悪疫退散・厄除開運・家内安全の守護札として、一年を通じて門口に飾るとのことです。

 

 

蘇民将来符とは、信濃国分寺 八日堂縁日

 蘇民将来符の詳細を調べてみると、信濃国分寺が八日堂縁日で、1月7日、8日の縁日で参拝者に授ける護符のことです。

この頒布の習慣は全国各地に伝承されていますが、信濃国分寺の蘇民信仰は、とりわけこの習俗の典型例と考えられているとのことです。

https://museum.umic.jp/somin/

 

 

三重テラス 伊勢茅の輪

三重テラス 伊勢茅の輪 蘇民将来子孫家 「七福即生 七難即滅」

 日本橋YUITOのアンテナショップ「三重テラス」で、「伊勢茅の輪」の中に、『蘇民将来子孫家門』のお守りが入ったものを販売されていました。(2024年2月3日)

 皆様のご健康を祈念しております。