達磨

春風に舞う『銀座の柳』  銀座柳まつり

中央区政40周年を記念して、1987年(昭和62年)3月に区の木にやなぎが制定されましたが、銀座の柳は、1877年(明治10年)完成の「銀座煉瓦街」に誕生。1887年(明治20年)にはすべて柳になりました。大震災や大空襲、銀座通りの整備等々・・・何度かの変遷を経て、平成~令和へと西銀座通り、柳通り、松屋通り、御門通りの柳並木が蘇っています。

数寄屋橋公園の大きな柳・・・成長力、生命力の強さがあります。太陽の下、春風に舞う柳眉がきれいに輝いています。

第十三回 銀座柳まつり】 銀座公式ウェブサイトをご覧ください!

○日 時 : 2019年5月5日(日・祝) 11:00~17:00 ※荒天一部中止

○場 所 : 西銀座通り、区立数寄屋橋公園(2か所)

 

 

 

 

 

銀座の柳の碑 ♪植えてうれしい銀座の柳 

銀座の柳の碑 ♪植えてうれしい銀座の柳  春風に舞う『銀座の柳』  銀座柳まつり

銀座の柳といえば、昭和7年(1932年)発売された『銀座の柳』の歌.です。東京行進曲の続編とのこと。

♪植えてうれしい銀座の柳 ♪江戸の名残りのうすみどり ♪吹けば春風紅傘日仐・・・西条八十の歌詞です。高速道路高架下、新橋側に先生の自筆の石碑と銀座柳二世が育っています。

 

 

御門通り『四世柳』

御門通り『四世柳』 春風に舞う『銀座の柳』  銀座柳まつり

銀座8丁目、高速道路沿いに朝鮮特使の江戸入府にあたり、国の意向を示すため、芝口御門と呼ばれる城門が建造されたとのこと(1710年)。この御門通りには、枝剪定で根付いた若木を1985年(昭和60年)に植えて育て、銀座の柳の復活に繫げたと・・伝わっています。柳四世は立派な姿ですが、街路樹の若い柳たちが、気持ちよさそうに風に吹かれています。

 

泰明小学校 『銀座二世の柳』

泰明小学校 『銀座二世の柳』 春風に舞う『銀座の柳』  銀座柳まつり

文学者北村透谷と島崎藤村が卒業した、『泰明小学校』は1878年(明治11年)開校。現在の建物は1929年(昭和4年)に建設されて、「東京都の歴史的建造物」に選定されています。また経済産業省から「近代化産業遺産」に認定されているエンブレムが表示されています。運動場では子供らの元気な声と上空には鯉のぼり。

門の横には30年ほど経った?「銀座の柳二世」の木が植えられて、テッペンの切株から、若い芽がのびています。

 

 

『銀座柳通り』の柳並木

『銀座柳通り』の柳並木 春風に舞う『銀座の柳』  銀座柳まつり

西銀座通りの沖縄産品ショップの角を中央区役所に向かう通りが『銀座柳通り』・・・柳の街路樹です。道路の両側に若々しい細い枝に青緑のかわいい葉が揺れています。中央通り、昭和通りを超えると、正面に聖路加タワーが見えてきます。

柳(シダレヤナギ)は「万葉集」歌われるほどに歴史は古く、街路樹としてはもっともありふれた樹木として植えられたといいますが、頭の中の柳のイメージは、銀座の柳の歌詞・見返り柳・柳に蛙(切手、花札)・柳に燕(花札)・水郷柳川の景観・・ぐらいでした。先日、某新聞の文化ページに小田輝子さんの「直弼公 和歌に浮かぶ純真」の論文がありました。「直弼公は柳を特に好んだ。しっかり根を張りながら風雪を受け流す姿に自らの宿命を重ね合わせたのだろう」と評価されていました。

銀座の柳を巡って、たくましく復活する街路樹に、心和んだ一日となりました。