日本橋木屋の「團十郎」は、和包丁の千両役者です。
今年4月に創業230周年を迎えた刃物の日本橋木屋。そのフラッグシップ・ブランドが、歌舞伎役者「市川團十郎(千両の給金は、二代目團十郎が最初といわれている)」にちなんで名付けられた「團十郎」です。その名にふさわしい切れ味と品質(特に切れ味の持続性)は、選び抜かれた素材の鋼から熟練の職人の手によって作られます。
「團十郎」ブランドの和包丁のひとつ「團十郎 菜切 西型」は、「中央区推奨土産品(Central Tokyo Premium Selection)」に認定されました。実際に握ってみると意外に軽くて持ちやすく、眺めているとサクサク、トントンと野菜を刻む心地よい音が聞こえてくるようです。ちなみに、西型は関西で使われてきた角のある菜切包丁で、関東で使われてきた角のないタイプは東型といいます。
※「團十郎 菜切 西型」をはじめとする「中央区推奨土産品」は、ECサイト「東京まんなかippin堂」で購入可。
日本橋木屋の「売り」は、刃物を売るだけではありません。
今回のブログ記事のために、日本橋木屋の本店長、安部知男さんを訪ね、取材させていただきました。お店に着いてまず目に入ってきたのは、壁一面に展示された包丁の数々です。どの包丁がいいのか迷ってしまいそうですが、お客様のご希望、ご相談を受けて専門家の立場からアドバイスしていただけるそうです。また、「木屋」の銘が入った刃物をお買い上げのお客様には、研ぎや柄の交換、修理など、責任をもって対応しているとのこと。長く使える「木屋」の刃物は、購入してからお客様とお店の長いお付き合いが始まります。
※日本橋木屋の刃物は、KIYAwebショッピング、刃物の木屋ヤフー店でも購入可。
父の日(今年は6月19日)のプレゼントに日本橋木屋の刃物は如何ですか?
日本橋木屋ではフランスの自動車メーカーのPEUGEOT(プジョー)の原点であるペッパーミルも取り扱っています(プジョーはもともと歯車やペッパーミルを製造)。
日本橋で、江戸時代の「木屋」を見ることもできます。
1805(文化2)年頃の江戸の今川橋から日本橋までの大通りを描いた絵巻「熈代勝覧(ベルリン国立東洋美術館蔵)」。東京メトロ三越前駅地下コンコース壁面には複製の「熈代勝覧(江戸東京博物館監修)」が設置されています。刃物の日本橋木屋の創業は初代加藤伊助が店舗を立ち上げた1792(寛政4)年なので、「熈代勝覧」のなかに当時の「木屋」を見ることができます。
「熈代勝覧」に描かれた店舗は88店舗。そのなかで、現在も日本橋で暖簾を掲げているのは日本橋三越本店と日本橋木屋本店だけです。日本橋の街並みが変わっても、「木屋」の銘とそこに込められた商品とお客様への思いは変わっていません。