Silver Fox 007

思いがけないところで築地 第2弾

築地といえば築地本願寺、その本堂は古代インド様式を模した独特の威容で中央区のランドマークとなっています。そして、中央区観光検定の受験を考える者にとっては常識中の常識、「設計者は伊東忠太」はサービス問題かも?ですね。

その伊東忠太に思いがけないところで出会いました。

静岡県袋井市で伊東忠太に出会う

静岡県袋井市で伊東忠太に出会う 思いがけないところで築地 第2弾

築地本願寺の塔頭に似ていると思いませんか? 
静岡県袋井市の可睡斎にある護国塔です。
可睡斎は火伏の神様・秋葉三尺坊大権現を祀る祈祷道場、曹洞宗の禅寺として、長い歴史と多くの文化遺産を擁しています。
可睡斎の向かいにある可睡ゆりの園に出かけ、可睡斎の精進料理を昼食にいただきました。ゆりの園から見えた仏舎利塔のような建物は何だろう?と思っていたので、食膳を待つ間に可睡斎のパンフレットで学習すると「伊東忠太」設計の護国塔とあります。
伊東忠太ですって! そりゃあ見ておかなくちゃ。
パンフレットの境内一望写真に収まりきらない広い敷地の、奥の高台に鎮座ましました。

護国塔は日露戦争(1905年終結)の戦没者慰霊のために伊東忠太に設計を依頼し、1911年2月完成とのことですから、1934年完成の築地本願寺よりも先にこの様式を用いていたのかと、へぇ~!です。
これまで丸暗記だった「伊東忠太」をググって、1902年からの中国・インド・トルコへの留学や建築界にもたらした影響を知りました。

山門も

山門も 思いがけないところで築地 第2弾

山門も伊東忠太設計。1935年に設計はできていたけれど完成まで至らず、2010年に落慶したとのこと。妖怪好きだった伊東忠太が屋根に可愛い妖怪を配したと、可睡斎のHPにありました。
伊東忠太が妖怪好きだったなんて、またもやへぇ~!です。

ちなみに、可睡斎の名称は徳川家康に由来すると、パンフレットにあります。家康が幼い頃、第11代の和尚様に危機を救ってもらいました。浜松城主になった際、その時のお礼に和尚様を招いたところ、和尚様が居眠りを始めてしまたのです。家康が「和尚様は眠るべし(可睡)」と、御前で眠っても無礼ではないと許したということです。
来年の大河ドラマは家康が主人公ですね、このエピソードはでてくるかなぁ。

昨年も「思いがけないところで築地」の記事を書かせていただきましたが、行った先で中央区関連の人名や事柄に遭遇すると思わず反応し、ワクワクします。
観光検定の試験勉強の丸暗記を、生き生きとした理解・体験に変えてくれる発見です。