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3年ぶりの秋の下町風物詩「べったら市」

 3年ぶりの秋の下町風物詩「べったら市」

 10月19·20日両日、寳田恵比寿神社(日本橋本町3)周辺で、「恵比寿講べったら市」が、新型コロナウイルス禍と折り合いをつけながら3年ぶりに開催中です。                   10月20日に商家で行う「恵比寿講」(恵比寿神を祀り、関係者を呼んで行う年中行事)は、商売繫盛·家内安全を祈願する、商人にとって重要な習わしで、講の前日から、神棚·神具、お供え品等を買い揃える市が門前に立ったのが起源で、明治中期以降、浅く塩漬けした大根を米麹の床に本漬けした漬物(べったら漬)が売られ始め、人気を呼び、名物となり、"べったら市" という名が定着したとされます。    寳田恵比寿神社前には大提灯が、周辺の道路沿いに様々な崇敬者·企業の名が並ぶ奉納提灯が掲げられ、明かりが灯されると、一段と風情が増します。                       期間限定で、鎌倉時代の名匠運慶作と伝わる、御神体の恵比寿神像御開帳が行われます。      例年、神輿、子供神輿、山車が町内を渡御し、20日にはべったら音頭が流れる中、盆踊りが行われますが、今年は新型コロナウイルス対応ガイドラインに沿い中止です。                後年恵比寿神合祀とされる近隣の椙森神社(日本橋堀留町1)周辺でも、恵比寿神祭の縁日、通称べったら市が立ち、界隈は、べったら、地元の老舗の逸品、伝統工芸品をはじめ、飲食、物販、合わせて約500と聞く露店が軒を並べ賑わいます。