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区内随一の注目スポット!魅力たくさん「本の森ちゅうおう」


こんにちは。Hanes(ハネス)です。
本ブログでもたびたびご紹介してきた「本の森ちゅうおう」が、12月4日(日)に待望のオープンを迎えました。
当日8時30分より執り行われた開館セレモニーでは、中央区長、区議会議長、館長からの挨拶、一番太鼓による打ち初めの儀、関係者によるテープカットが行われ、報道陣や開館を心待ちにしていた多くの人たちが1階エントランスホールに集まりました。
中央区立図書館のウェブサイトによると、初日にはなんと7000人が訪れたそうで、新施設への期待の高さがうかがえるのではないでしょうか。

そんな本の森ちゅうおうが開館してから約1ヶ月が経ち、既に利用した方もいらっしゃるかもしれませんね。
その一方で、「まだ利用していないけれど気になる!」「区外在住だけど利用できるの?」と思っていらっしゃる方もいるのでは?
このたび、五所 和弘(ごしょ かずひろ)統括館長のご協力のもと館内の撮影をさせていただきましたので、本記事では本の森ちゅうおうの魅力をたっぷりとご紹介していきます。

目次

本の森ちゅうおうとは

そもそも本の森ちゅうおうとは、京橋図書館、郷土資料館、多目的ホール、カフェ、屋上庭園などを備えた複合施設のこと。
「子どもから大人まで誰もが親しみをもって利用でき、歴史・文化を未来へ伝える地域の生涯拠点」をコンセプトとしており、読書、調べもの、勉強などで図書館を利用できるほか、郷土資料の展示や各種イベントも楽しめます。
特に、カフェや屋上庭園が併設されている点は旧京橋図書館、旧郷土資料館とは異なり、開館前から注目を集めていました。

フロア案内

詳しくは中央区が公開している「施設概要」をご覧いただければと思いますが、各フロアについて実際に感じたことをご紹介します。

入口付近に設置されているフロア案内によると、「森の階層構造」にならい、各階の室内環境に変化をつけ、利用者の皆様がどの階にいるかを体感できるよう工夫が施されているとのこと。
そこで、各階の違いを意識しながら屋上庭園まで階段で上ってみることにしました。

 

 区内随一の注目スポット!魅力たくさん「本の森ちゅうおう」


まず、お子さま連れのご家族で賑わう2階、メインカウンターや返却口、10代向けの「Teensコーナー」のある3階では、せせらぎや鳥のさえずりといった自然音が流れていることに気づきました。
図書館には多少なりとも「静かな場所」という印象があると思いますが、この心地よい音のおかげで、まるで森の中で読書しているかのような気分が味わえます。
ぜひ2階・3階では耳を澄ませてみてくださいね。

一方、上階は静かで、陳列されている本も大人向けのものへと変わります。
4階には自然科学、技術、産業、芸術に関する書籍やレファレンスカウンターがあります。
書籍の分類が分かりやすく、さらに手に取りやすいよう配架にもこだわりが見られます。
5階にはビジネス書も充実し、まさに働く大人のためのフロア。
これから冊数が増えることが見込まれる洋書コーナーが新設された点も見逃せません。
この階には自動販売機の設置された飲食可能なラウンジがあり、館内にいながらにしてオンオフの切り替えができるのは嬉しいです。

このフロア案内は、各階のエレベーターのそばに設置されている「フロアサイネージ」でも確認することができます。
このサイネージでは、イベント案内おすすめの本の紹介もされており、エレベーター待ちの時間を利用して旬の情報を入手するのも本の森ちゅうおうの楽しみ方のひとつです。

館内にちりばめられたボロノイ図形とは

各階に森の階層や利用者を意識した違いがある一方、本の森ちゅうおうの敷地・建物全体に共通して見られるユニークな模様のようなものにお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんね。
特に夜に本の森ちゅうおうを通りから眺めると、館内の照明が独特な配置であると思うはず。

 区内随一の注目スポット!魅力たくさん「本の森ちゅうおう」


五所館長によると、この施設には、自然界に多く存在する幾何学「ボロノイ図形」をモチーフとしたデザインがちりばめられているとのこと。
詳しくは割愛しますが、この図形はボロノイ分割という分割法によって描き出されたもので、現在は建築・都市計画にも応用され注目を集めています。

自然界では、葉脈、トンボの羽、キリンの模様などに見られるそうです。
この図形は、1階の出入口付近の広場の地面のほか、館内の照明、床、案内サインなど、実にあらゆる場所で確認できます。
本の森ちゅうおうを利用する際は、自然界由来のその不思議な幾何学模様にもぜひ注目してみてください。

魅力①空間広々!明るい図書館

ここからは、各魅力について掘り下げてご紹介します!

特筆すべきは、なんといっても広さ明るさ
旧京橋図書館には窓らしい窓はなく、限られたスペースに本がぎっしり陳列されているイメージでした。
その一方、本の森ちゅうおう内の京橋図書館は、紫外線対策の施された大きな窓から十分に自然光を取り入れることができています。

さらに、フロア数が増えたこともあり、書架にゆとりができました。
おすすめの本やこども向けのおはなし会で読まれた本が一目でわかるよう陳列や展示にも工夫が見られ、図書館ではありますが、おしゃれな本屋さんのような印象も受けます。
本棚の間も広く、車いすでのアクセスもスムーズ
開館初日に図書館を訪れたおこさま連れのご家族は、口々に「明るくて広くなったね」などと話していました。

 区内随一の注目スポット!魅力たくさん「本の森ちゅうおう」


3階のメインカウンターのそばには、車いすの方も利用できる電子新聞端末が2台設置されています。
図書館で新聞を読まれる方も多く、読みたい時に読みたい新聞がない状況に遭遇した方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、この電子新聞であればオンラインサービスを提供している新聞であれば待たずに手軽に読むことができます。
新図書館ならではの画期的なサービスですね!

さらに、大活字本、シニアグラス、拡大鏡、シニア向け紙芝居を含むシニアハンディキャップサービスの提供も行っています。
中央区の新たな生涯学習拠点として、幅広い年齢層の方に親しんでいただける工夫ですね。

そして、まだあまり知られていませんが、メインカウンターの後ろの透明ガラスの奥は貴重書庫になっています。
普段なかなかお目にかかれない書物の存在をこうして感じることができるのも魅力ではないでしょうか。

個人的に、本の森ちゅうおうで採用されているガラス張りをはじめとする施設の透明性の高さはお気に入りポイントの一つです。
館内の明るさが確保でき、ガラス越しとはいえ貴重な書物の存在を感じることができるばかりか、雑誌のバックナンバーの有無や冊数も確認しやすくなりました。
感染症の影響もあり、雑誌の棚を開閉せずにそれらの確認ができるのはありがたいです。

魅力②設備充実!おこさま連れの憩いの場

続いての特筆すべき魅力は、おこさま連れ向け設備の充実度
しかし、2階のこどもコーナーに、こども向けの絵本、紙芝居、物語、図鑑などがたくさんあるだけではありません。
エレベーターからのアクセスが容易な広々としたベビーカー置き場、ベビーベッドなども完備した授乳室、幼稚園・保育園に設置されているようなこども用サイズの「こどもといれ」も設けられているのです!
ここまで子育て支援に手厚い図書館は珍しいのではないでしょうか?

さらに、定期的におはなし会が開催されるほか、靴を脱いで家族でくつろぎながら本や紙芝居が楽しめる「おはなしのへや」も見逃せません!
建物の東側(新大橋通り側)にあり、明るく開放感のある「おはなしのへや」は開館初日から大人気!
開館から数週間経ってもなお、平日・休日問わずおこさま連れのご家族が思い思いに絵本や紙芝居を楽しむ姿が見られます。

 区内随一の注目スポット!魅力たくさん「本の森ちゅうおう」


こども向けの本が並ぶ「こどもコーナー」の棚には、以前「この秋は森とふれあおう!『中央区の森』紹介展」でご紹介した通り、檜原村の間伐材を使用した本棚が使用されています。
木のぬくもりが感じられるこども向けの椅子の上には、はらぺこあおむしのぬいぐるみを発見。
前述の川のせせらぎや鳥のさえずりと言った自然音も相まって、まるで家にいるかのようにくつろげ、まるで森にいるかのように木や生き物の存在を身近に感じることができます。

同じく2階には旅行、料理、手芸、子育てに関する本を取り扱う「くらしのコーナー」もあり、保護者はおこさまに目の届く範囲で子育て世代のニーズに近い本を探すことができるようになっています。
本棚の間にゆとりがあるほか、バリアフリーでベビーカーでの移動も楽なのが嬉しいですね。

さらに、りんごのぬいぐるみが目印の「りんごの棚」には、点字の本、さわる絵本、布の絵本、絵のLLブック、大活字本、リーディングトラッカー、コミュニケーションボードがあり、皆平等に本を楽しめるようになっています。

魅力③座席多数!お気に入りの席を見つけよう

続いての魅力は、なんといっても座席の充実度
旧京橋図書館の座席数が約170席であったのに対し、本の森ちゅうおうでは495席*と座席数が約3倍になりました!
(* 一般学習室(40席)・学習用端末機(3席)・グループ学習室(8席)を含みます。)

ちょっと調べものをしたい時に座れるソファ風の手軽な座席から、勉強や読書、調査でゆっくり利用できる座席、飲食可能なラウンジの座席、そして日差しを浴びながらくつろげるテラス席など、座席にも異なる特徴があります。
学生向けに予約制で貸し出しているグループ学習室では、例外的に会話OK。
新大橋通りを見下ろせる贅沢な場所に位置しており、きれいでおしゃれな学習室でグループの仲間と勉強・調査できるなんて、とても羨ましいです!

 区内随一の注目スポット!魅力たくさん「本の森ちゅうおう」


各階に設けられた個々の座席では、赤本を持参し、大学受験勉強に励む高校生の姿も。
また、2~5階にある一般学習室予約制で、2・3階ではパソコンが使用不可である一方、4・5階では使用可能
両隣の方の存在が気にならないよう仕切りが設けられており、気分を変えて集中したい時にこれらの学習室は結構重宝するのではないでしょうか。

特徴の異なる座席が館内随所に設けられているので、ぜひお気に入りの席を見つけ、読書や調べものを楽しんでみてはいかがでしょうか?

魅力④ワンストップで情報収集!地域資料室

12月27日に中央エフエムの番組「Hello!RADIO CITY」でオンエアされた「中央区観光協会特派員の『大好き中央区』年末スペシャル」でもお話しさせていただいた通り、実は京橋図書館の地域資料室が中央区内で一番好きな場所。
本ブログの記事執筆にあたり、多い時は毎日のように地域資料室で調べものにあたることもあります。
そのため、京橋図書館が移転するにあたり地域資料室がどのように変わるのかとても楽しみにしていました。

1つ目の違いは、地下ではなく2階に位置して明るく広くなったこと。
おこさま連れのご家族も多く利用する2階にありながら、地域資料室として独立したような構造となっており、静かに地域資料を閲覧することができます。

 区内随一の注目スポット!魅力たくさん「本の森ちゅうおう」


2つ目は、本に手が届きやすくなったこと。
以前は移動式踏み台に乗って最上段に陳列された本を手に取っていましたが、今回はどの本にも楽々手が届きます♪

3つ目は、以前は職員の方にお願いして書庫から出していただいた本も、今では好きな時に本棚から自由に手に取り、閲覧できるようになったこと。
やはり地域資料室が広くなったことで、常時自由に閲覧できる書籍が増え、雰囲気も大きく変化しました。

4つ目は、以前は図書館の入口付近に展示されていたテーマごとの地域資料が、今では地域資料室内の特設コーナーで紹介されていること。
中央区内で発行されている情報誌などの配布も行われており、まさにワンストップで地域の情報が収集できる場所となりました!

魅力⑤まるで都心の森!緑と木漏れ日を感じて

本の森ちゅうおうが森をイメージした施設であることから、皆様の中にはどう森らしいのか気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これまでにご紹介してきた通り、ボロノイ図形が随所に配され、檜原村の間伐材でできた本棚を使用し、自然音が流れている他にも、実はまだまだ森を感じさせる要素が館内にちりばめられています。

一番の特徴は、とにかく緑が多いこと。
2階の屋外には、屋外席や水道の設けられた「つどいの森」と呼ばれるエリアがあります。
そこには実に様々な木々が植えられており、春になったらどのような風景が楽しめるのか今から楽しみです。

 区内随一の注目スポット!魅力たくさん「本の森ちゅうおう」


また、新大橋通りから施設の外観を見ても分かる通り、テラス席のある3階をはじめ各階に植物が植えられています。
館内はというと、階段や「おはなしのへや」のカーペット森を想起させる緑色
ガラス張りの大きな窓から差し込む日の光はまるで木漏れ日のようで、心安らぐ空間が皆様を待っています。

そして、多くの方が開館前から楽しみにしていたのが屋上庭園
下階と比べると少し小規模にはなりますが、緑に囲まれたベンチや展望台があり、天気が良い日には気持ちよく読書が楽しめます。
展望台からは、隅田川に架かる兜を模した中央大橋が眺められます。
お近くにお住いの方は、自分のマンションや家を探してみてはいかがでしょう。

 区内随一の注目スポット!魅力たくさん「本の森ちゅうおう」


屋上庭園へは、エレベーターはもちろん、ガラス張りの窓から外の風景を楽しみながら階段でもアクセスできます。
実際に階段を上ると、屋上に近づくにつれ、階段付近に天体に関する展示物が増えることに気がつくのではないでしょうか。
気になって五所館長にお伺いすると、毎月屋上庭園を使用した星空観望会を予定しているそうです!

「光の多い都心から星空って見えるの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
意外かもしれませんが、以前「【八重洲で夜活】特派員イチオシ!都心でできる星空観察」(※現在終了企画)でご紹介した通り、実は中央区からでも星空が楽しめるので驚きます。

本の森ちゅうおうでは星空観望会ミニプラネタリウムドームプラネタリウム星空ヨガを開催しています。
12月~2月のイベントスケジュールはこちらから。

魅力⑥交流生まれる!モダンなカフェと郷土資料館

最後にご紹介する本の森ちゅうおうの魅力は、1階のカフェ「アンペア(ampere)」と1階の奥に位置する郷土資料館です。

カフェはモダンかつスタイリッシュで、読書に集中できる屋内の席と、開放的な屋外のテラス席があります。
メニューは、ショーケースに入ったキャロットケーキ、チーズケーキ、フルーツサンドをはじめとするコールドサンドイッチのほか、ホットサンドイッチ、ハッシュドビーフ、野菜とチキンのチャウダー、トースト各種、焼き菓子、ドリンク各種など。

ランチセットとして、サラダセットやスープセットを提供しており、近隣で食事処を探さずとも、館内で食事を済ませられて便利!
個人的には、英国留学時代を懐かしく思い出すキャロットケーキがとても気になっています♪
メニューは変更になる可能性がございますので、最新情報はカフェ店頭でご確認ください。

 区内随一の注目スポット!魅力たくさん「本の森ちゅうおう」


そして、新たに生まれ変わった郷土資料館は、明石町の郷土天文館の中にあった時よりも最寄り駅から近くなり、中央区外の方もアクセスしやすくなりました。
1階にはハイビジョンで見る中央区の成り立ち、歴史年表、テーマごとの展示コーナー、タッチパネルで楽しめる絵巻ビジョンコーナーからなる常設展示室、2階には地域史の詳細展示や区内外の美術館・博物館と連携した貴重資料の展示などを行う企画展示室があります。

これまでの常設展示室にはアカデミックな印象を抱いていましたが、現在の常設展示室はモダンな博物館のよう
単に展示物を鑑賞するだけではなく、利用者の目を引くタッチパネルを使用し、興味がある物事を自発的に学べるようになっています。
には1950年(昭和25年)中央区の地図がデザインされているので、こちらも要注目!
地域資料室にアクセスすることもできる企画展示室では、今後地域資料室と連動した展示も予定されているとのことで期待が高まります。

おわりに

本の森ちゅうおうについて様々な視点から魅力をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
広く、明るく、オープンで、どなたでも気軽に心地よく利用できるようイメージが刷新された京橋図書館。
中央区外にお住いの方でも、八丁堀駅を利用する際に立ち寄ってみたくなったのではないでしょうか?
併設されたカフェ、郷土資料館、都心にいながらにして日光も星空も楽しめる屋上庭園にも、一度ではなく、リピートして訪問したくなる不思議な魅力が詰まっています。
ぜひ足を運び、それらの魅力を実際に体感してみてくださいね。

【御礼】
お忙しい中、館内を丁寧に案内してくださった五所館長をはじめ、取材時にご協力いただきました京橋図書館ならびに中央区役所の職員の皆様に御礼申し上げます。

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ご紹介スポット情報

本の森ちゅうおう
住所:東京都中央区新富1丁目13番14号
開館時間:月~土 9時~21時/日・祝日 9時~17時
休館日:第3木曜日、年末年始、その他の臨時休館日についてはカレンダーをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.library.city.chuo.tokyo.jp/