東京湾クルーズ『シンフォニークルーズ』から見た晴海などの景色
晴海客船ターミナル事情
~ 続 中央区 区境の風景 ~
リモートで、愛する中央区をナビゲートします、rosemary sea です。
12月23日、東京湾クルーズ『シンフォニークルーズ』でのランチを楽しみました。
プレミアム特選牛がメイン料理となったフレンチをいただきました。
そしてクルーズは通常は・・・、
港区の日の出桟橋を出港したシンフォニークルーズは中央区の晴海地区を左手に見てレインボーブリッジの下を通過し、お台場、大井ふ頭へと進み・・・、
品川ふ頭通過後進路を左転し、東京ゲートブリッジの下を通過し・・・、
その後、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーを始め、中央防波堤越しに都内の風景、羽田空港の景色を堪能し・・・、
羽田空港通過後は、レインボーブリッジ越しに見る東京タワーや東京スカイツリーの景色も眺め、晴海地区を右手に見て日の出桟橋へと戻ってくる・・・。
という、ハート(♡)の形に近いコースを、ハートの左端から時計回りにたどります・・・。
ですが・・・、
【当日乗船したのは「シンフォニー モデルナ号」でした。】
この日は強風の影響で当初の航路が変わりまして・・・、
ハート型の通常のコースの左側面にdの文字を描くように行き戻りする(d♡)航路をとる・・・、
すなわちレインボーブリッジをくぐった後直進して羽田空港のところで右転し・・・、
そのまま戻る航路をとり、またレインボーブリッジをくぐり・・・、
日の出桟橋に戻る・・・。
というルートに変更となりました。
ですが、2時間10分ほどのクルーズは短縮されませんでしたし、晴海も往復で見えました。
快晴の空のもと、中央防波堤や品川ふ頭、大井ふ頭、城南島や昭和島もよく見えました。
とりわけ、通常の航路より羽田空港に近い航路をとったことで羽田管制塔もよく見えましたし、旅客機群と富士山のカップリングも堪能できました。
空に旅客機が飛び交い、1機も見えないことがないほどでした。
画像枚数の関係でご紹介できませんでしたが、船の真上の真っ青な空を飛ぶ旅客機も撮影できました。
十分満足できたクルーズでした。
クルーより航路変更の説明とお詫びがありました。
説明では・・・、
東京ゲートブリッジを出て初めて東京湾に出るのですが、そこまでは防波堤が各所にありますので風がどんなに吹いても船はそれほど揺れません。
ただ、ゲートブリッジを出てしまうと何もさえぎるものが無いので、波と風をストレートに受けてしまいます。
波が船の上まで来ることもあります。
気分を悪くされる方もいらっしゃいますし、船内・船上を歩くことも危険となります。
そういったことを考慮させていただきました。
・・・とのことでした。
晴海客船ターミナル
【中央の三角屋根の建物は「晴海客船ターミナル」、右は「豊洲大橋」。豊洲大橋は中央区晴海と江東区豊洲を結ぶ橋として2018年に開通しました。開通前の2016年には嵐の5人がその豊洲大橋の上で、記念すべき50枚目のシングルのプロモーションビデオを撮影しました。そして晴海客船ターミナルの左はオリンピック選手村でしたところ。選手村は「晴海フラッグ」という新しい街に今生まれ変わろうとしています。2024年3月には入居が始まる予定とのこと。2035年内には24棟の高層マンションが完成し、5600戸の家ができて、12000人の人口増となる予定です。】
晴海ふ頭、晴海客船ターミナルは、中央区の区境の代表的な風景になります。
ですが、晴海客船ターミナルは今年の2月の営業をもちまして閉館となりました。
現在は解体工事を待つ状態、とてもさみしいです。
では、その跡地はどうなるのでしょう?・・・また客船ターミナルが建つそうです。
2020年に江東区の青海(あおみ)地区に新しく建てられました大型客船用のターミナル、『国際クルーズターミナル』。
東京都公式HPによると、この新ターミナルを補うために、晴海は今よりも小さいターミナルに建て替えられるそうです。
このままでは規模が大きすぎて、維持費がかかりすぎる、そして旧ターミナルの電気設備・水道配管の老朽化も進んだ、といったところでしょうか。
なぜ、青海に新しいターミナルを建てたのか、ここ晴海は小さいターミナルでないとなぜいけないのか、・・・それは1993年(平成5年)に東京湾側に架けられました『レインボーブリッジ』に原因がありました。
【クルーのお勧め、レインボーブリッジの真下からのショットです。】
レインボーブリッジの高さは126m、橋げたの高さは52mあります。
この高さは羽田空港を発着する飛行機の飛行ルートの関係で、それ以上は高くできなかったそうです。
それでも、当時就航していました豪華客船『クイーンエリザベス2(クイーンエリザベスⅡとも)』の高さ、52.2mを想定しまして、そのクイーンエリザベス2が通れる高さとして橋げたの高さ、52mを決めたそうです。
船の高さというのは船体の上から下までの垂直距離、ということは『喫水(きっすい)』、船体の一番下から水面までの垂直距離、クイーンエリザベス2では9.87m、それをシンプルに差し引いても水面から42.33m、船の重さが軽い時の満潮でも余裕で通れる、とでも考えたのでしょう。
しかし、その後の更なる豪華客船の大型化までは想定していなかった、ということでしょう。
【レインボーブリッジ。橋げた下、中央奥にはわずかに港区の「東京タワー」が見えます。】
現在の最大客船とされる2018年就航の豪華客船『シンフォニー・オブ・ザ・シーズ(※)』は高さ66m。
喫水を最大10mとみて単純に差し引いても、レインボーブリッジの橋げたより4mほど高い船です。
この種の船はレインボーブリッジをくぐれないことになります。
ちょっと古いですが、2003年の映画『踊る大捜査線2』での有名なセリフ『レインボーブリッジ、封鎖できません!』をもじって、『レインボーブリッジ、通過できません!』と叫びたいところです。
シンフォニー・オブ・ザ・シーズより高い船もあります、シンフォニー・オブ・ザ・シーズの姉妹船、2009年就航の『オアシス・オブ・ザ・シーズ』は高さ72m、喫水9.1mと公表されています。
こちらの船もレインボーブリッジをくぐれませんね。
皆さまご存じの、横浜港船籍「飛鳥Ⅱ(あすかツー)」もくぐれないようです。
よって、晴海に停泊できない船ができてしまうことになります。
それでレインボーブリッジをくぐらなくて済むお台場の方に新しい客船ターミナルを作った、ということです。
※ 客船『シンフォニー・オブ・ザ・シーズ』は、『シンフォニークルーズ』とは関係ありません。
【レインボーブリッジの橋げた右下には港区台場の「FCGビル」、いわゆる「フジテレビ本社屋」が見えます。】
晴海客船ターミナルの取り壊しはとても残念ですが、仕方のないことですね。
ロズマリは以前、日本橋1丁目の勤務先に折りたたみ自転車を置き、それに乗って晴海ふ頭まで、晴海客船ターミナルまで昼休みに往復もしていました。
特に、2015年の暮れ、翌年の中央区観光検定初受検に向け、テキストの全スポットを現地確認していました頃。
海・船・旅客機を眺めてリフレッシュ、至福のひととき。
ダイナミックビューが楽しめる、そんな晴海客船ターミナル、開放感のある素敵なスポットでした。
晴海の新しいターミナルの完成予定はまだ発表になっておりませんが、こうなりましたら新しいターミナルの完成度に期待したいと思います。
・・・それではクルーズの説明に戻ります。
【羽田空港滑走路、大田区になります。中央のバックには薄っすらと富士山が。】
【中央は羽田空港管制塔です。】
【左のオレンジ色が頂上にある搭の建物は、品川区の船の科学館本館です。本館は2011年より休館となっており、別館と野外展示物が公開されているようです。】
ソプラノ歌手の岩田悠(いわた ゆう)さん。
東京湾「シンフォニークルーズ」の歌手として、年間400回を超える船上ロビーコンサートに出演されているそうです。
この日も素敵な歌声を15分ほどご披露されました。
クリスマスソングに始まり、ディズニーソング、千と千尋の神隠しのテーマ曲、サラブライトマンの曲、そして第九「喜びの歌」、高音も伸び、ダンスパフォーマンスも入れたりして、どれもすばらしかったです。
※ 岩田さんご本人に掲載許可をいただきました。