薫風 香を聞く文化
日本における香文化は、595年の4月「淡路島に沈水が漂着した」と、日本書紀の中に記述があり、仏教伝来の頃には大陸から伝えられたと考えられています。
お供え物であった茶や香は、生活の中でも楽しむようになると、自分の存在を示したり、鑑賞するようになります。
江戸時代には、香木の産地などからの「六国」と香質を味覚に例えた辛・甘・酸・鹹・苦の「五味」での識別分類が完成しました。
さて、江戸時代の宝永2年京都に創業して以来香りの歴史を重ねてきたお香の老舗を訪ねました。
先月、柳の木の瑞々しい緑が初夏の空気を伝える西銀座通りに移転リニューアルオープンされたばかり。
店内では、好きなお香をくゆらせる場所「くゆりば」から静かに広がる香りなど、落ち着く要素で溢れています。
香道においては香を「聞く」と表現します。令和の出展となった万葉集の一節にも描写がありますね。
香り聞く楽しみを探してみてはいかがでしょう。
◆香老舗 松栄堂 銀座店
東京都中央区銀座7-3-8銀座七丁目プレイス1F