【潜入取材】 中央エフエム「ドボクのラジオ」がよくわかる! 収録現場レポート
令和の到来にあわせるかのように5月1日から放送が始まった中央エフエムのラジオ番組「ドボクのラジオ」(通称ドボラジ)。
この番組の提供をしている企業の看板をたまたま旅先で見つけたことから「土木をテーマにしたラジオ番組って何だろう」と興味を持ったことをきっかけに、ちゃっかり放送開始の予告を4月のブログにしたところ、ありがたいことに番組収録を取材させていただく機会を得まして、さっそく京橋にある中央エフエムのスタジオまで行ってまいりました。
取材を通して、制作過程の様子や出演者とスタッフの和気あいあいとした雰囲気を知ると、番組を聴くのがますます楽しみになりました。今日はそのときの息の合ったなごやかなスタジオの空気を収録現場レポートとしてラジオの前のみなさんにお届けします。
「ドボクのラジオ」とはどんな番組か
「ドボクのラジオ」(以下ドボラジ)は土木にまつわるゲストを迎え、案内役であるドボラジメンバーが毎回テーマに沿ってドボクなトークを展開する “インフラバラエティ”。土木に詳しくない人も気軽に聴くことができるカタいようでカタくない、新時代の幕開けにふさわしい今までにないタイプの番組です。
土木を軸にしながら中央区について語られることが多いので、ドボラジを聴いていれば中央区ファンや特派員として何か役に立つことがあるかもしれないという期待もあります。5月の放送では、中央区観光検定や日本橋(エリアではなく橋梁)がテーマになりました。
ナビゲーターはこのブログと連動している「大好き中央区」のコーナーでもおなじみの中央エフエムの顔、JUMIさん。ゲストを含めると5人にもなる出演者のとっ散らかりかねないおしゃべりをまとめあげる話術はさすがの一言です。
JUMIさんの「みなさん! ド・ボ・ク、好きですか?」という語りかけで番組はスタートします。
ドボラジはドボク愛にあふれた技術者たちが手づくりでお送りしています
では、ドボラジメンバーとはいったい何者なのか。
その正体は番組を提供している 公益社団法人 土木学会 と 株式会社 建設技術研究所 の広報の方々です。
広報担当ですから自社団体の活動や情報を発信することはお手の物かもしれません。けれども、放送業やプロのナレーターではありませんし、言ってしまえば一介の会社員です。自分に置き換えてみると、会社の仕事でラジオ番組を受け持つなんて到底考えられません。社会人の端くれは「広報さんってすごいなあ」と感服するばかりでした。
前述の中央区観光検定をとり上げた回では、ドボラジメンバーの浜町の松田さんが「趣味半分」としながらも、収録に備えて過去問題に全問挑戦しました。今年実施された第11回検定については出題ジャンルを分析し、100問中のドボク出現率を算出。地道な作業を積み重ね、持ち込み企画を見事に成立させました。このようにドボラジでは企画立案から台本制作まで、毎週メンバー自らの手で行っています。
収録中、尽きることのない話題と笑い。放送時間は30分だけですぞ。
それにしてもドボラジメンバーは話題が豊富でトークがうまいです。ひとたび収録が始まると、次から次に話が飛び出し、時間内におさまるのか見ているこちらが心配になるほど。収録の合間には「前半しゃべり過ぎちゃった」と反省の弁を口にされていました。この人たち、本当にただのサラリーマンなのでしょうか。
土木に関する知識が半端ないのには理由があります。ドボラジメンバーはもともとは毎日現場に出ていたというガチの土木技術者なのです。メンバーどうしのチームワークのよさは現場仕込みだったんですね。オフレコの場面でしたが「僕の専門は川だから」とさらりとのたまう姿はプロフェッショナルそのもの。現場経験があるだけに誇りまみれに見えました。※深い敬意を込めています。
ドボラジの聴きどころと楽しみどころ
ドボラジを聴いていると、ときどきインパク知(知的かつ印象に残る)のある言葉に出会います。個人的には「ドボクはカタくていいんです」「日常に潜むドボク」というフレーズがとてもディープインパク知で気に入っています。最近では、まち歩きをしていても「どこかにドボクが潜んでいないか」と探すようになりました。
ずばり日本橋。橋や高速道路の架設は、もちろん ド・ボ・ク。
次回のテーマは「音楽と土木」
実際の収録を見学したのは6月12日放送分、テーマは「音楽と土木」でした。
この回ではゲストは迎えず、ドボラジメンバー3人がそれぞれ土木に関連しているとするポップソングを洋邦問わず紹介し、その曲についてどこがどうドボクなのかを丁寧に解説していきました。「ああ、川の流れ(←大ヒント!)だから土木か」とわかりやすいものもあれば、“Myドボクソング”という観点で、現場に通っていた頃の懐かしい光景が思い出されるといった私的ドボク体験から選ばれたものもありました。
選曲はしますが、番組中に曲はかかりません。歌詞をじっくり検証し、メンバーとリスナーひとりひとりがその情景を思い浮かべる映像要らずのアプローチはラジオというメディアならでは。ガチの土木技術者ゆえか「この歌詞からそんなことを読み取っていたとは……!」と思わず膝を打つような意外性のある解釈が実におもしろく、土木初心者も入門しやすい誰もが楽しめる放送回に仕上がっていました。先ほどは危うく情報漏えいしそうになりましたが、どのような曲が登場したかは今度の水曜日の本放送をお楽しみに!
歌詞カード持参でドボクソングへの熱い思いをぶつけたドボラジメンバー。
達成感に満ちた表情が収録の成功を物語っています。この日の彼らの消費カロリーを私は知りたい。
収録当日はナビゲーターのJUMIさん、ドボラジメンバーの四ツ谷の佐藤さん、勝どきの前田さん、浜町の松田さん、そして番組スタッフの若手ディレクター山崎さんをはじめとする中央エフエムの皆様に大変お世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。「ドボラジ終了、よし!」。
番組情報
番組名 ドボクのラジオ(略してドボラジ)
放送局 中央エフエム(周波数 84.0MHz)
放送日 毎週水曜日 20:00 ~ 20:30
再放送 毎週日曜日 12:00 ~ 12:30
インターネットで聴く場合はこちら↓
マニアックで中央区の勉強にもなるドボラジ。
次回の放送は 6月12日(水)です。
みなさんもぜひお聴きになってみてください。