江戸の神輿と町火消の伝統
今月(5月)は「神田祭」が久々に普段どおりの形で開催され、神輿が華やかに巡行されました。「神田祭」だけではなく、中央区ではこの後も大きな祭礼が続きます。築地、佃、新川など各地域でも祭りの準備が着々と進んでいます。賑わいが戻ってくることは本当にワクワクします。
江戸の祭りには鳶の親方衆が昔ながらの「木遣り」を唄って神事を一層厳かにしてくれます。もともと建築現場の労働歌がルーツというこの伝統は今でも脈々と継承されています。江戸時代に制度化された「町火消」も鳶の方たちが中心となって担っていたので、その装束や纏も今に残され、祭りに花を添えてくれます。
祭礼の際に神輿の安置場所(御仮屋といいます)に町火消伝統の「〇組」という大きな提灯が懸けられているのをご覧になることもあるかと思いますが、地域ごとに組の名前が異なるのも確かめていただけるとよいと思います。
築地の旧電通本社ビルは現在解体工事中ですが、その工事防護フェンスに「町火消」に関する説明とイラストが掲示されています。とても分かりやすくて見るだけでも楽しくなってきます。
文化的関心だけではなく、祭礼の予備知識としても意義があると思いますので、近くを通る際には目を留めてみてください。貴方の町内は何組エリアですか?この機会にチェックしてみるのはいかがでしょうか。