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2023 梅雨空を吹き飛ばす爽やかな芳香

 2023 梅雨空を吹き飛ばす爽やかな芳香

 クチナシはアカネ科クチナシ属の常緑低木。         梅雨時に、咲き始めは、純白の花弁が黄色い花芯を中心に開き、葉が光沢のある緑色でコントラストが美しく、日が経つと徐々に淡黄色く変色し、萎んでいきます。                ジンチョウゲ、キンモクセイと並び3大香木に数えられ、甘いジャスミンのような芳香を放ち、古今東西を問わず、多くの人を魅了してきました。 切り花にすると屋内でも香りが楽しめます。     秋に橙赤色に熟した果実は、サフランと同じクロシンという成分を含み、古来黄色の着色料として、料理や布地の色付けに利用され、漢方では「山梔子」の生薬名で処方されます。         クチナシの和名の語源は諸説あるようですが、果実が熟しても裂開しないため、口が無い実の意から「クチナシ(漢字表記は梔子)」と名付けられたとの説が広く流布しています。将棋盤や碁盤の脚にクチナシの実がデザインされるのは助言を戒める意味があるとされます。                              花木としては、大輪の八重咲きで香りが強い「オオヤエクチナシ」(別名ヤエクチナシ)が広く植栽されていますが実は付けません。近縁種に、樹高が30~40cmで枝がよく分枝して横に広がる「コクチナシ」(別名ヒメクチナシ)、葉が丸い「マルバクチナシ」等があります。                 浜離宮恩賜庭園 花木園内のクチナシが開花中で、清楚な雰囲気の爽やかな芳香漂う寛ぎ空間です。