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千疋屋総本店 マンゴーカレーと中村不折の揮毫
カレー大好き特派員Issa（いっさ）です。中央区にはおいしいカレーの店がたくさんありますが、今日は、日本橋のカレーの定番、日本橋室町三井タワーにある千疋屋総本店の人気メニュー「マンゴーカレー」をご紹介します。
メディアでも頻繁に取り上げられていますので食べたことがある方も多いと思います。
本格的な洋風カレーにマンゴーを加えた、ちょっと甘めのカレーです。マンゴーカレーと聞くと、本当においしいのか、疑問に思う人もいるかもしれませんが、甘さと辛さの絶妙なバランスがやみつきになる味です。
三井タワー１階のカフェディフェスタでも手軽に食べられますので、軽くお昼をという時にぴったりです。
さて、1階の千疋屋メインストアに「千疋屋総本家」と書かれた大きな古い扁額が壁にかけられているのをご存じでしょうか。
隷書体とも違う独特な文字、作者を見ると「不折 書」と書かれています。
明治~昭和の書家で洋画家の中村不折の揮毫です。
中村不折
中村不折は、江戸の京橋八丁堀（現在：中央区湊）の生まれで、中央区ゆかりの人物でもあります。
「不折流」と呼ばれるこの独特でとても味のある文字は、商品のロゴや店名などに多く使われ、有名なのは「新宿中村屋」のロゴ、他にも日本酒の「真澄」「日本盛」などがあります。
また、不折は明治の文豪たちと親交も深く、夏目漱石の『吾輩は猫である』や、島崎藤村『若菜集』、伊藤左千夫『野菊の墓』などの本の装幀・挿絵も手がけています。
「不折流」と呼ばれる書体。決して上手ではないのですが、絶妙にバランスの取れた文字は何とも個性的です。
夏目漱石の『吾輩は猫である』の挿絵。
淡い色彩と大胆な構図で、100年以上前に書かれたと思えないおしゃれなイラストです。
